先週の木、金は一気に気温が上昇して去年の猛暑を思い出した。今年は暑さに加えて電力不足という暗雲がたれこめている。テレビ各局は節電対策の周知に力を入れているが「テレビを消してください」とは言わない。昨今は消費電力においてテレビもエアコンも大差ない。エアコンばかりが矢面に立たされているのはちょっと解せない。
わが家では3月以降毎月の電気の使用量があきらかに減った。不要な照明を消したり、テレビやパソコン、トイレを省エネ設定に変えたりとまあ地道な努力を重ねたからと思いたいのだが、一番有効だったのは漫然とテレビをつけっぱなしにするのをやめたことかもしれない。さらには寝室に置いてあったポータブルテレビをリビングに持ち込んで一人二人でみるときはこちらですませているのもきいている気がする。これに慣れてしまうとどうしても大画面でみたいという番組はそんなにはないということがわかった。
生活コラムニストのももせいづみさんが自身のブログ「武蔵野茶房」で連載していた節電家事シリーズが「節電家事」という名のブログとして独立したのでまとめて読めるようになった。このシリーズにはずいぶん啓発されるところが多い。なにより読み物として抜群に面白い。ちまたにあふれる節電情報と一線を画するのは様々なノウハウのなかにジャーナリストとしての目配りがきちんとあること。節電という切り口からいまの社会が見えてくるユニークなコラムだ。