岩澤の梵鐘・銅像

梵鐘・銅像造りや京都の話題を綴っていきます。

梵鐘・撞木のメンテナンス

2012-08-05 13:01:06 | 梵鐘

7月が過ぎ、祇園祭の終わった京都は、蝉の鳴き声の聴こえる真夏日が続いています。

先日は静岡へ梵鐘の撞木(しゅもく、突き棒のことです)の交換へ行って参りました。撞木も適切な位置に取り付ければ、鐘楼・梵鐘に負担のかからない撞き方をすることができます。

撞きやすい位置をご住職様に確かめて頂きながら、撞木の取り付け作業を行い、梵鐘のお身拭い・メンテナンスを行いました。

今回のメンテナンスは30年以上前に梵鐘を新調されたお寺でした。ありがたいことにご住職様に、お納めした当時の先代の思い出話をお聴きすることができました。

今も心を込めて大切に梵鐘を使っておられまして、梵鐘の撞き方について貴重なお話をお聴きできました。

除夜の鐘では、お参りなさる方で、撞いて間もないうちに連打される方が多くなっています。が、このご住職様は読むのに数分かかる般若心経を一度唱えるにつき、一打お撞きになるそうです。

余韻が消えるまで一つ一つの梵鐘の音を聴く、心の在り方を気付かされた一日でした。

もうすぐ、8月のお盆の時期になりますね。ご先祖のお墓・仏壇にお参りして鐘の音に耳を澄まして自分をじっくり見つめ直してみたいものです。