かんだ

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高齢者は75歳以上

2017-01-20 16:25:40 | Weblog

 1月6日付け朝日新聞朝刊に、「高齢者は75歳以上」という活字が大きく踊っていた。「一般的に65歳以上とされている高齢者の定義について、日本老年学会と日本老年医学会は5日、75歳以上とすべきだとする提言を発表した」とある。

 1995年、ぼくとみなみらんぼうさんが登場したNHK教育テレビ番組「中高年のための登山学」は、中高年登山ブームに火をつけたといわれている。評価の是非はともかくとして、引っかかるのは“中高年”という言葉であった。というのは、一般社会では40歳から中年と定義付けされていたからだ。中年という語は若さを感じさせないのに、実際の40代の人たちは若いし、元気いっぱい。40代の人たちを中年とくくってしまうことには、違和感が大きかった。

 例えばこんな新聞報道がある。「昨年の遭難事故のうち80%は中高年登山者によるものでした」。実際は、その数字のほとんどは60歳代の登山者であるそうだ。ぼくは95年当時から、中年は50歳からと考えることにしていた。50歳ならもう若くはないし、中年と呼ぶことに違和感はない。50歳代の方々はお若くないが、まだまだ元気である。60歳代前半は足の上がり方が少し悪くなったが、結構元気だ。ということでぼくは、50歳から64歳までを中年、65歳から74歳までを高年と呼ぶことにした。ぼく流の定義では、中高年登山者とは50歳から74歳までの登山者ということになる。これはあくまでもぼく流の定義で、一般社会では相変わらず40歳代が中年である。ちなみにぼく流では、50歳未満の方々は“若いモン”と呼ぶ。

 40歳から60歳くらいまでを“中高年”と呼ぶのなら、分けて考える必要はないと思うが、中高年を50歳から74歳までとすると、“中高年”とひとくくりにせず、“中年登山者”と“高年登山者”とに分けて考えなくてはいけないと思う。もちろん年齢で線引きするのは問題が無きにしも大ありだが、そのパーティをどのようにリードするかについて、第一段階として年齢でパーティの登山力を評価することは大事なことであると思う。

 パーティの平均年齢が60歳であれば中年パーティ、70歳であれば高年パーティと考えて、年齢にスライドさせた登山コースを設定すること、実際に歩くペースは中年パーティはゆっくり、高年パーティはチョーゆっくりであることが肝要だ。これまで65歳以上が高齢者とされていて、登山に引っ込み思案だった方も、高齢者は75歳以上となれば大手を振って山に出て行ける。どんどん山に登って欲しいと思うのだが、行き過ぎてしまってハードでテクニカルな計画を立てる方が少なからずいらっしゃる。加齢に従った体力の低下は明快にあるので、自分のトシを考えて登山計画を立てて頂きたいものだ。

「山を知り己を知らば 百山するも危うからず」である。

岩崎登山新聞 http://www.iwasaki-motoo.com/home.html

無 名 山 塾 http://www.sanjc.com/