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スイマーズ:希望を託して

2022年11月27日 15時41分23秒 | 映画 さ行
評価★★★★【4点】(Netflix)



内戦中のシリアから脱出を図った難民姉妹の実話。



戦禍を逃れてシリアからヨーロッパに向かった姉妹が、
水泳でオリンピックを目指す姿を描くヒューマンドラマ。
危険を冒して海を渡り、
2016年のブラジル・リオデジャネイロオリンピックを目標に
努力を続ける姿が映し出される。
<シネマトゥディ>



2016年のリオ、2020年東京オリンピックで難民選手団の
一員として参加したユスラ・マルディニ競泳選手の
危険で過酷な逃避行を描く。

まずその前に、ほとんど終盤近くになるまで
この作品が実話ということを知らずに鑑賞していたため
2016年のリオ・オリンピックの実際の施設や選手村など
開会式の映像が映し出されたときは正直驚いてしまった。
「…え?本物やん」ってこんな感じで。

そこで、思い出したのが東京オリンピックの開会式で
たしか、難民選手団のご一行が入場してたよな~だった。
そのときの旗手で先頭を歩いていたのが本作の主人公らしく
ここでようやく実話と理解した。

で、ドラマといえば
シリア国内の内戦が住居近くまで迫り、練習中のプールに
爆弾が投下され間一髪で難を逃れた姉妹。
姉の提案でドイツ・ベルリンへ向け脱出を図ろうとする。

シリアからベルリンへ逃亡する際いくつもの国境越えがあり
密入国者はいつ命を落としても不思議でない。

特にトルコからギリシャに向かう地中海を渡る際
粗悪なゴムボートに定員の3倍の18名もの亡命者が乗り込み
不安定ななか、当然ながら海の真ん中で沈没寸前となる。
水泳が得意な姉妹は誰も溺れさせたくない思いから
真っ暗な海に入り4時間もの間ボートを押す行動に出る。

いやもう、この辺りの緊張感は亡命映画にありがちな
危険がいっぱい状態で、ハラハラドキドキの連続だ。
実話ベースでここまで吸引力のある作品はなかなかない。

難民施設についてからベルリンの水泳教室で自分を売り込み
そこの専属コーチに認められるまでの過程も気持ちいいし
そこからコーチと二人三脚でリオに向けストイックに励む姿に
もう感涙状態だ。

遂に難民選手団の枠に入ることができた!
そしてリオで女子100メートルバタフライの予選一組が
今スタートを切ろうとしている。



【今週のツッコミ】

・リオ・オリンピックの後、主人公は国連(UNHCR)親善大使と
 なって現在も活動中。

・境遇や彼女の美貌がSNSで有名になったこと記憶に新しい。
 次のオリンピックも年齢的に余裕でしょう。

・ドラマで実際に泳ぐシーンは本人が吹き替えしたようだ。
 ゴーグルで顔が見えないからこんなことも可能。

・姉は根っからのパリピ、途中で自分の進む道が見えたよう。
 その分、妹に希望を託すセリフがカッコよすぎ!

・ベルリンのコーチとの練習風景に『ロッキー』思い出す。
 このコーチの人柄を抜きにして映画は語れず。

・沈没寸前のゴムボートで各自荷物を捨てるシーンで
 シリアで獲ったすべてのメダルを海に投げ入れる選択が切ない。

・前半と後半でこれほど風景が変わる映画も珍しい。
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監督:サリー・エル・ホサイニ
脚本:ジャック・ソーン、サリー・エル・ホサイニ
音楽:スティーヴン・プライス
出演:マナル・イッサ、ナタリー・イッサ、マティアス・シュヴァイクホファー

『スイマーズ:希望を託して』(2022年作品)







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