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フェラーリ

2024年07月05日 16時34分25秒 | 映画 は行
満足度:★★★【3.0点】



もうすこしフェラーリのメカやエンジン部分を見たかった。



1957年、夏。エンツォ・フェラーリは人生最大の危機に直面していた。
仕事では業績不振でフェラーリ社は倒産の瀬戸際で、
家庭では1年前に息子のディーノが亡くなって以来、妻ラウラとの関係が冷え切っていた。
その上、ラウラに秘密にしている愛人リナ・ラルディからは
2人の間の息子ピエロの認知を迫られていた。
そんなエンツォにとって、過酷な公道レース“ミッレミリア”での勝利のみが、
危機を脱する唯一の道だったが…。
<allcinema>



還暦を目前に控えた若き日のエンツォ・フェラーリが、
人生で最悪とも言える1957年を迎え、彼の周りには数々の困難が押し寄せる。
この時期を舞台にしたヒューマンドラマは、フェラーリ社創業者の人間模様を
イタリアの街並みを背景に鮮やかなタッチでに描き出していく。

エンツォとその妻ラウラは、共同でフェラーリ社を創設して10年が経っていたが
彼がレースへの情熱を優先しすぎて、車の販売にはあまり関心を示さなかったため
会社は経営危機に直面し夫婦で口論が絶えなかった。
さらに追い打ちをかけるように、長男の病死により夫婦関係は一層悪化しており
エンツォの愛人リナとの間にもうけた幼い息子の認知問題も浮上していた。

こうした数々の問題に苛立ちを募らせるエンツォ。彼が冷静に考えれば、
これらの問題の多くは自分自身が引き起こしたものであることに気づかないといけない。

ラウラとの関係は日に日に険悪になり、事あるごとに彼女からの罵声を浴びるエンツォに
ワタシは夫の立場として強く感情移入せざるを得ない状態に(苦笑)
妻役のペネロペ・クルスの演技は圧巻で、その迫力には圧倒されっぱなしだ。

映画のクライマックスは、エンツォが会社の再建を賭けて挑んだ公道レース
「ミッレミリア」が描かれている。
ここでエンツォは、それまでのストレスを解放させるかのように没頭する。
レースシーンの迫力に観客も引き込まれていくわけだが
半世紀前の車やレースシーンとはいえ、フェラーリエンジンの咆哮はやはり胸熱だ。

しかし、このレースでは観客を巻き込む死傷者多数の大事故が発生してしまい、
フェラーリの管理体制がメディアにより厳しく批判されることになっていく。
だが、これが功を奏したのか、この事態はエンツォとラウラの関係に光を射しはじめ
妻からの“新たな条件”のもと、和解へと向かう一歩を踏み出すことになる。




【今週のひと言】

・メディアからの攻撃のなか、夜逃げしようとするエンツォの母が笑える。
 「ママ!なにやってるんだ!戻って寝てろ」

・アダム・ドライバーがカッコよすぎ!モデル並みだわ。

・レースでタイヤ交換のロスタイムをケチったためと思われていた事故原因。
 これはむしろ道路管理課、レース主催者へ逆訴訟できる案件だ。

・車が吹っ飛ぶシーンや観客へ突っ込むところに若干CGっぽさが残る。

・ドライバーが真っ二つ。これR18?

・ちなみにフェラーリに一切の思い入れのないワタシ(←え?エンジン音に胸熱って)
 F1なら日本GP(1987)から見てはいるが、日本人ドライバーの応援のみ。
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監督:マイケル・マン
脚本:トロイ・ケネディ・マーティン
音楽:ダニエル・ペンバートン
出演:アダム・ドライヴァー、ペネロペ・クルス、シェイリーン・ウッドリー

『フェラーリ』

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2 コメント

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Unknown (mariyon)
2024-07-27 20:29:09
この事故のことは全く知らなかったので、
映画を観ながら、びくびくしてたんですが、
案の定というか、ここが山場なんでしょうが
とにかく驚きました。あぁ、やっぱりってきぶんで。
公道を走るモナコもあるとはいえ、意味合いが違う。
祭りの山車が家の前を通るような気持ちで
レースを楽しみにしている観客。
起こるべくして起こった事故だったのでしょうか?
この時代のレースのことも、
ライバルの自動車会社のことも、よく知らなかったので
もっと予習していけばよかったと思いましたが
レースの臨場感はありました。

ペネロペの貫禄はハンパなかったです。
返信する
mariyonさんへ (ituka)
2024-07-27 23:12:28
私生活と仕事の両面で最悪だったこの年にスポットを当てたことはフェラーリのなかで最も映画的だからでしょう。
再起をかけたレースが取り返しのつかない結果を招いたこともあって、結局、この重大事故のせいで、以降、開催中止になってしまいましたからね。
公道レースはモナコもですけど、危険度は上がりますよね。
映画的にはレースシーンといつも苛立っていた奥さんしか印象に残っていません(苦笑)
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