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Pearl パール

2023年07月08日 11時18分12秒 | 映画 は行
評価★★★【3点】(13)



昨年公開された『Xエックス』シリーズ第二弾!



1918年、テキサスの貧しい農場に暮らす純真無垢な娘パール。
映画の中の華やかな踊り子に憧れる彼女だったが、
現実は厳格な母に支配され、
父の介護と家畜の世話に追われる鬱屈した日々を送っていた。
そんなある日、町で若い映写技師と出会い、
これをきっかけに、外の世界への憧れがますます強まっていくパール。
やがて、旅一座のオーディションがあると知り、
参加したいという気持ちが抑えられなくなっていくパールだったが…。
<allcinema>



前作『X エックス』で殺人老婆として大暴れしたパールが
何故そこまで狂暴になってしまったのかを知るうえで観るべき作品だ。

時は大きく戻り1918年のパールの若かりし頃にスポットを当てる。
田舎の貧しい農場で天真爛漫に生きているように見えるが
実際は厳格な母親からの監視と父親の介護や家畜の世話に追われ
戦地で従軍する夫は生きているのかもわからない。
この時期、スペイン風邪の大流行で今のコロナ渦と似た状態だ。

こうして、ストレスがどんどん増幅していくパールだったが
自分の中で密かに憧れているダンサーになりたい!という強い想いが
唯一彼女の気持ちの均衡を保っていたように思う。
だが、それを母親に切り出すが激しく叱責されてしまう。

そこで教会で開催されるオーディションにこっそり向かうパール。
まあ、ここまでなら普通に良くある話で、実際に夢を勝ち取るのか
あるいは夢破れても母との仲が戻るパターンだがこの映画は違った。



前作『X エックス』の感想



ココからネタバレしてます。未見の方は要注意!




普段から鬱屈している生活の反動から動物を平気で殺しつづけ
沼地の大型ワニに餌として放り投げている。
ある日、厳格な母親への反発からもみ合いになりストーブの火が
母親に燃え移り瀕死の重傷となるも、そのまま地下室に放り投げ
なにもできない父親も窒息死させてしまう。

挙句はオーディションを一緒に受けた従妹に嫉妬し
彼女をも斧で殺め、沼地でバラバラにしワニの餌として与えてしまう。

もう完全にヤバい奴!

映写技師もパールが怖いと言い出し冷たくあしらったことで
干し草フォークで何度もめった刺しとくるから狂気という意味では
もはや完全にタガが外れてしまったといえる。

もともと残忍な一面があったとはいえ、
食卓に腐乱死体となった両親すわらせ、ウジの湧いたブタで晩餐会って
ちょうどそこに戦地から帰ってきた夫がその状況を目撃し
パールは不気味な微笑みを夫に向けジ・エンド!

主演のミア・ゴスが前作のマキシーンと老婆パールの二役演じ
こちらも若き日のパールを魅力全開で演じている。
3部作の最後となる次回作は『マキシーン』に決定したらしく
またまたミア・ゴスが見られるのでエモい彼女を堪能したいわ。



【今週のツッコミ】

・「A24スタジオ」初のシリーズモノらしい。

・トウモロコシ畑の案山子との一連の行為こそパールの本質。

・古い船着き場の先端で車いすの父親をパールはさらにジリジリ前へ
 そこに大型のワニが近寄ってくると。。。
 この行為って、ある意味、猫が物を落とす習性に似ている。

・1970年代テイストのクレジットは前回同様グラインドハウス的。
 さらにこちらは劇中に流れる効果音楽までオールドムービー。

・エンドロール中、ミア・ゴスの微笑みが映っていて
 これがかなりの不気味さを醸し出していて怖い。

・作品的には前作のような衝撃シーンは少なめ。
 思わせぶりな演出より、純真なサイコパスが前面にでている。

・ミア・ゴスのロリータフェイスとサイコパスが見事にマッチ。
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監督:タイ・ウェスト
脚本:タイ・ウェスト、ミア・ゴス
音楽:タイラー・ベイツ、ティム・ウィリアムズ
出演:ミア・ゴス、デヴィッド・コレンスウェット、タンディ・ライト

『Pearl パール』






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