
評価:★★★☆【3,5点】
ディカプリオのフィルモグラフィーに、またひとつ箔が付く。
今回、クリント・イーストウッド監督とタッグを組み
それまでにも、『タイタニック』のジェームズ・キャメロンから始まり
『セレブリティ』のウッディ・アレン
『ギャング・オブ・ニューヨーク』『アビエイター』『ディパーテッド』
『シャッター・アイランド』のマーティン・スコセッシ
『ワールド・オブ・ライズ』のリドリー・スコット
『インセプション』のクリストファー・ノーランと、そうそうたる顔ぶればかり。
しかしながら、数々の巨匠作品に主演しているにもかかわらず
またもやオスカー(今回、ノミネートすらなかった)を取り逃がしました。
これって、もしかしたらアカデミー会員に完全否定されているのでは?
なんてことを想像してしまうほど。
もしかしたら、未だに彼は子供扱いなんだろうか。
会員いわく「お子ちゃまにあげるのは、まだ早い」とか(ファンのかたごめんなさい)
そういう彼も、もう38歳だもんね~。「そうなの?お母さん」(ってフーバーかよ)
◇
人生の終盤に差し掛かったFBI長官J・E・フーバー。
彼は回顧録の作成にとりかかり、部下に書き取りを命じて語り出す。
1919年、司法省に勤務していたフーバーは、長官の目に留まり、
新設された急進派対策課を任される。
これを機に、秘書室のヘレンにプロポーズするが断られてしまう。
それでもフーバーは、彼女を個人秘書として
生涯にわたって雇い続けることに。
その後、FBIの前身である司法省捜査局の長官代行となったフーバーは、
片腕となるクライド・トルソンと秘書のヘレンだけを信頼し、
自らの信じる正義を実現すべく、
捜査の近代化と権力の集中を進めていくのだが…。
◇
色彩を極端に落とした映像とディカプリオの甲高い声に
ノイズという邪魔者と共存しなければならない137分でした。
数々の名作を世に輩出してきたクリント・イーストウッド監督の
独特の世界観なんですが、今回はそれが妙に苦痛に感じたのです。
そういうことから、悪くはないんだけど良くもなかった感じですかね^^;
48年間もの長きにわたりFBI長官を務めてきたJ・エドガーの
光と影を赤裸々に語る一大叙事詩ってところでしょうか。
イーストウッド監督特有の表現でしっかりと描いてくれます。
ただ、なにはともあれ、ディカプリオの老け顔メイクが
どうにも馴染めなくて、ビジュアル的に、あれは失敗だろう!
さらに、彼の右腕となるアーミー・ハマー演じるクライドの
同じく老け顔メイクにはそれ以上の違和感出まくりで
どうにも物語に集中できなかったのが痛かったですね^^;
物語はアメリカの治安を維持するに当たり
FBIに初めて科学捜査を導入させた先駆者エドガー・フーバーの
苦悩を描いた、ちょっと重たい雰囲気の映画でした。
ということで、前半はゆったりしたテンポで油断すると
睡魔との闘いになってしまい、ところどころ記憶がないんです。
それでも、中盤以降はテンポよく進み、ある程度は惹きこまれました。
少年時代からの母親の影響からか、本来ゲイであることを母には隠し
心の奥底には、強い男として“それ”恥じる部分があったのです。
母の死後、母の形見の服を着てみせるところは、ある意味衝撃です。
そう!意外にもお似合いでしたから(笑)
まあ、そういう意外性のある人物像だからこそ映画になったんでしょうけど
ワタシ的には、ゲイの部分は大して興味はなく
彼のバイタリティある行動力だけで十分な気がしましたが、どうでしょう。
おまけ)
・ディカプリオが演じる実在の人物には異常なる潔癖症が多い。
本作のJ・エドガーも含めハワード・ヒューズもそうだったし(笑)
次はできれば『コンテイジョン』の続編に出演してもらいたい(って、続編ないし)
・母親役のジュディ・ディンチが『ブラックスワン』の母親エリカ
(バーバラ・ハーシー)を彷彿させる勢いだった。母は強し!^^
・『ソーシャル・ネットワーク』で双子の青年を演じた
アーミー・ハマーがこんなにも美形だったとは意外だった。
彼のオールバックの髪形とスーツ姿は30年代のギャング映画にもお似合いか。
ディカプリオとのツーショットで親子ほどの身長差は
彼が196センチもの上背のためなんでしょうね^^;
・1932年に起こったリンドバーグ誘拐事件の犯人は
本当にドイツ系ユダヤ人ハウプトマンだったのか?
科学捜査で浮かび上がった容疑者は後に死刑遂行されているが
本作のスピンアウトとして、この事件こそ映画にしてほしい。
っていうか、イーストウッド監督は幼児誘拐事件をすでにやってましたね^^;
因みに、この時は1920年代のロサンゼルスで発生したゴードン・ノースコット事件。
『チェンジリング』でございます。
・公式の場に呼ばれたときに遅刻するのは相手に失礼というのは誰でも知ってるが
早く着くことは、それ以上の失礼に当たるということを初めて知った。
これは、準備中である相手の裏舞台を覗いてしまうことを意味してるのかな。
映画って、こういう何気ない会話から社会勉強できるのがありがたい。
----------------------------------------------------------------
監督:クリント・イーストウッド
脚本:ダスティン・ランス・ブラック
撮影:トム・スターン
音楽:クリント・イーストウッド
出演:レオナルド・ディカプリオ/ナオミ・ワッツ/アーミー・ハマー/
ジョシュ・ルーカス/ジュディ・デンチ/
『J・エドガー』
ディカプリオのフィルモグラフィーに、またひとつ箔が付く。
今回、クリント・イーストウッド監督とタッグを組み
それまでにも、『タイタニック』のジェームズ・キャメロンから始まり
『セレブリティ』のウッディ・アレン
『ギャング・オブ・ニューヨーク』『アビエイター』『ディパーテッド』
『シャッター・アイランド』のマーティン・スコセッシ
『ワールド・オブ・ライズ』のリドリー・スコット
『インセプション』のクリストファー・ノーランと、そうそうたる顔ぶればかり。
しかしながら、数々の巨匠作品に主演しているにもかかわらず
またもやオスカー(今回、ノミネートすらなかった)を取り逃がしました。
これって、もしかしたらアカデミー会員に完全否定されているのでは?
なんてことを想像してしまうほど。
もしかしたら、未だに彼は子供扱いなんだろうか。
会員いわく「お子ちゃまにあげるのは、まだ早い」とか(ファンのかたごめんなさい)
そういう彼も、もう38歳だもんね~。「そうなの?お母さん」(ってフーバーかよ)
◇
人生の終盤に差し掛かったFBI長官J・E・フーバー。
彼は回顧録の作成にとりかかり、部下に書き取りを命じて語り出す。
1919年、司法省に勤務していたフーバーは、長官の目に留まり、
新設された急進派対策課を任される。
これを機に、秘書室のヘレンにプロポーズするが断られてしまう。
それでもフーバーは、彼女を個人秘書として
生涯にわたって雇い続けることに。
その後、FBIの前身である司法省捜査局の長官代行となったフーバーは、
片腕となるクライド・トルソンと秘書のヘレンだけを信頼し、
自らの信じる正義を実現すべく、
捜査の近代化と権力の集中を進めていくのだが…。
◇
色彩を極端に落とした映像とディカプリオの甲高い声に
ノイズという邪魔者と共存しなければならない137分でした。
数々の名作を世に輩出してきたクリント・イーストウッド監督の
独特の世界観なんですが、今回はそれが妙に苦痛に感じたのです。
そういうことから、悪くはないんだけど良くもなかった感じですかね^^;
48年間もの長きにわたりFBI長官を務めてきたJ・エドガーの
光と影を赤裸々に語る一大叙事詩ってところでしょうか。
イーストウッド監督特有の表現でしっかりと描いてくれます。
ただ、なにはともあれ、ディカプリオの老け顔メイクが
どうにも馴染めなくて、ビジュアル的に、あれは失敗だろう!
さらに、彼の右腕となるアーミー・ハマー演じるクライドの
同じく老け顔メイクにはそれ以上の違和感出まくりで
どうにも物語に集中できなかったのが痛かったですね^^;
物語はアメリカの治安を維持するに当たり
FBIに初めて科学捜査を導入させた先駆者エドガー・フーバーの
苦悩を描いた、ちょっと重たい雰囲気の映画でした。
ということで、前半はゆったりしたテンポで油断すると
睡魔との闘いになってしまい、ところどころ記憶がないんです。
それでも、中盤以降はテンポよく進み、ある程度は惹きこまれました。
少年時代からの母親の影響からか、本来ゲイであることを母には隠し
心の奥底には、強い男として“それ”恥じる部分があったのです。
母の死後、母の形見の服を着てみせるところは、ある意味衝撃です。
そう!意外にもお似合いでしたから(笑)
まあ、そういう意外性のある人物像だからこそ映画になったんでしょうけど
ワタシ的には、ゲイの部分は大して興味はなく
彼のバイタリティある行動力だけで十分な気がしましたが、どうでしょう。
おまけ)
・ディカプリオが演じる実在の人物には異常なる潔癖症が多い。
本作のJ・エドガーも含めハワード・ヒューズもそうだったし(笑)
次はできれば『コンテイジョン』の続編に出演してもらいたい(って、続編ないし)
・母親役のジュディ・ディンチが『ブラックスワン』の母親エリカ
(バーバラ・ハーシー)を彷彿させる勢いだった。母は強し!^^
・『ソーシャル・ネットワーク』で双子の青年を演じた
アーミー・ハマーがこんなにも美形だったとは意外だった。
彼のオールバックの髪形とスーツ姿は30年代のギャング映画にもお似合いか。
ディカプリオとのツーショットで親子ほどの身長差は
彼が196センチもの上背のためなんでしょうね^^;
・1932年に起こったリンドバーグ誘拐事件の犯人は
本当にドイツ系ユダヤ人ハウプトマンだったのか?
科学捜査で浮かび上がった容疑者は後に死刑遂行されているが
本作のスピンアウトとして、この事件こそ映画にしてほしい。
っていうか、イーストウッド監督は幼児誘拐事件をすでにやってましたね^^;
因みに、この時は1920年代のロサンゼルスで発生したゴードン・ノースコット事件。
『チェンジリング』でございます。
・公式の場に呼ばれたときに遅刻するのは相手に失礼というのは誰でも知ってるが
早く着くことは、それ以上の失礼に当たるということを初めて知った。
これは、準備中である相手の裏舞台を覗いてしまうことを意味してるのかな。
映画って、こういう何気ない会話から社会勉強できるのがありがたい。
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監督:クリント・イーストウッド
脚本:ダスティン・ランス・ブラック
撮影:トム・スターン
音楽:クリント・イーストウッド
出演:レオナルド・ディカプリオ/ナオミ・ワッツ/アーミー・ハマー/
ジョシュ・ルーカス/ジュディ・デンチ/
『J・エドガー』
興味深く拝見できました。
確かに、老けメイクは大失敗でしょう。
まあレオ君はそれなりに何とかいけたとは思いますけど、皆、身体のラインが若いのに顔が老け過ぎ(苦笑)
イーストウッドがハマーの代わりやれば?!とか思っちゃいました(大爆)
でもこの三つ巴(?笑)長生きさんですね!
今日から夜のお仕事なんですよ~。
って普通にいえば夜勤週なんですけどね(笑)
今年から夜勤が個人的に復活して時差ボケでてんやわんやの大騒ぎです。
イーストウッドだから大コケはしない安心感はありますけど
これは、ビジュアル的にはコントギャグみたいなメイクでしたよね^^;
顔だけじゃなくもっと猫背にするとか、手のしわを強調するような努力がほしかった(笑)
>イーストウッドがハマーの代わりやれば?!とか思っちゃいました(大爆)
お~!そいつは名案!(爆)
身長も似たようなもんだし、老けたハマーといえば誰も気が付きませんよね!(って、それはどうかな)^^;
あの三つ巴全員が同性愛者だったらしいですね。
めずらしい三角関係とか、こんなことってあるんですね~^^;
あのメイクを見たとたんに、あきらめて晩年は別の役者さんを探すべきだったでしょう。
わたしは、まだ、出番が少ない分、ハマーの老けマイクのほうがましでした(彼の元々の若さも加味して>苦笑)
それにしても、あんな人生なのに、心から想ってくれるパートナーがいたなんて、フーバーはそれなりに幸せもんだったんですね~~。
あの老けメイクも毎回相当の時間が掛ったでしょうね^^;
あ、でも撮影時間の短さで有名なイーストウッド監督だから1回のメイクで終わってたりしてね(笑)
そう!晩年は別の役者にバトンを渡すべきですよね~。
ハマーのメイクのほうがましでしたか^^
ワタシ、ディカプリオのあのメイクに眉間にしわを寄せて「う~ん」と力むところで
頭が膨れて爆発するかもしれない緊張感ありました(苦笑)
握手する行為を人一倍気にしてたフーバーが進んで手を握りに行ってましたもんね。
最初、毎回手を拭いてたのはゲイとしての自意識過剰行為だったのかな~^^
今期は他に見たい映画がないんです。
来週末から公開なんですよね!
そうか~、ミリオンだけでしたか^^;
もう、会員でなくなったから映画代チケットまともに払わなくてはいけなくなりました。
ここに来て1800円は恐ろしく高く感じます。