一亭獨言 一亭独言

落語見聞記、読書レビュー、江戸里神楽間宮社中、その他。

「過剰な人」齋藤孝(新潮社)

2005年01月25日 13時55分48秒 | 読書日記
 ドストエフスキーの小説をその登場人物から紹介。ドストエフスキーの小説の登場人物は癖の強い人(=過剰な人)が多い。今の日本には、他人に迎合する人ばかりで過剰な人が少なくなっているが、本当はそういう人がいなくてはいけない。例えば「罪と罰」のソーニャは、過剰に同情する人、「カラマーゾフの兄弟」の父親フョードルは過剰に好色な人といった具合。昨年、大作「カラマーゾフの兄弟」を読破したので、今年は「白痴」を読みたいな。

三島由紀夫「仮面の告白」

2005年01月25日 13時52分55秒 | 読書日記
 女性を愛することのできない・逞しく粗野な男性に惹かれる主人公の苦悩を描いた作品。その性癖を非常に苦にしていて、こんな自分は生きている価値もないと思い・ちょうど戦時中ということもあって戦死することを願っている。もし今の時代だったらそこまで苦にする必要はないだろうなと思った。
 友人の妹・園子と出会い愛することができたような気がしたが…。

 文章の中で、句読点のほかに中黒(・)を使っているのが目新しかった。いくつかの形容の羅列の場合に用いているようだ。他の三島作品でもそうなのだろうか?「金閣寺」を読んだ時には気づかなかったが・・・。三島作品の次回作は、「午後の曳航」かな。もしくは「潮騒」、短編集「真夏の死」。

 読書の感想は、ブクログの方に書こうと思っているのだがブクログってどうにも重くてアクセスができないことが多い…。アイディアはいいんだけど、これじゃしょうがない。

今後書きたいこと

2005年01月22日 17時46分33秒 | 雑記
 日記なんて気楽に書けばいいんだよね。どうも(誰も見ていないと思っても)公開していると思うと肩に力が入ってしまう。
 最近、今話題の(ってこともないのか?)ソーシャルネットワーキングのMixiというのに入った。そこに日記も載せられるんだけど、僕はこのブログにリンクするようにしているので、そっちから来てこのブログを見ている人もいるかもしれませんね。
 僕はシナモンさんからMixiへの招待を受けたんだけど、この人は何を隠そう僕のカミサンです。
 Mixiの話になるとMixi経由でない人にはわからないと思うけど、MyMixiに入っているもう一人のさんのすけさんは、我々夫婦の披露宴の司会をしてくれた噺家です。
 まあそれはそうと、日記は気楽に書こうと。ただ落語の感想なんかはあまり本音というか批判的なことは書きにくいんだよね。映画や本の感想と違って、本人と顔見知りだったり、今後顔見知りになる可能性があるから。
 本の感想の方は、また別のサイト、ブクログの方に掲載することにしてます。今は読み終えた本で印象に残った(感想を書きたい)本について掲載してますが、(「仮面の告白」を掲載しようと思ったら掲載の仕方がわからなくなってしまった・・・(^^;)今後はかつて読んだ本で紹介したい本を載せていこうかななどと考えています。

1.9 池袋演芸場 初席第2部

2005年01月15日 21時35分57秒 | 落語見聞記
 2005年はじめての落語、芸協の番組に行って来ました。初席は顔見世的で持ち時間が短いのだが、池袋は比較的持ち時間が長いかなと思って選びました。
 ○入れ替えがなかったので、第1部のトリの圓右師から聴けました。圓右師は、落語協会の小せん師と並び最長老(今年82歳)の噺家。足が悪いようで釈台と椅子を使っての高座でしたが、元気な姿を久々に見られてよかったです。
 ○歌丸の踊り見られた初の席
 ”真打ち交互出演”となっていて、誰が出るかわからなかった仲入り前は、芸協会長の歌丸師匠。落語は笑点メンバーの出身地に関する漫談だったが、口調がよかった。本人も意識しているのかもしれないが、圓生を思わせる雰囲気。座布団の脇に蓋付きの茶碗が出ているところも圓生っぽい。1席終えると立ち上がり「槍さび」。普通に踊ったあと、歌詞の通りにあて振りで踊る。よいものを見させてもらいました。
 ○小遊三はトリできっちりあわびのし
 初席は漫談率が高いのだが、さすがにトリはちゃんとした1席の噺。その他「浮世床」「時そば」「初天神」「お血脈」を聴くことができた。
 ○兄弟弟子リレーで演じるお血脈
 第三部もはじめの方だけ聴いた。女流の右團治が「お血脈」をはじめたが、途中までで「善光寺の由来」と云って降りてしまった。と思ったら次にあがった兄弟子の平治が「前の噺には続きがあって・・・」と「お血脈」をやり出した。打ち合わせしてあったんだろうね。善光寺の由来だけやってもしょうがないもんね。
 ○瀧川を勢いつけて鯉昇る
 この日は聴けなかったけど、鯉昇師匠はこの正月から亭号を瀧川に改めた。すでに弟子たちが先行して瀧川を名乗っていた。瀧川、なかなか良い亭号だよね。

三遊亭 圓右   漫談“もうけた話2題”釣竿&毛鉤
 ―第二部―
三笑亭 可女次 「狸」(化け忘れ)
瀧川  鯉橋   自己紹介
三遊亭 春馬   漫談
桂   伸治  「鰻のかぎ代」  蝠丸と交互
神田  山陽  「太閤記」 
新山  真理   漫談
三遊亭 遊之介  漫談
三遊亭 遊吉  「浮世床」本   紫代演
ぴろき      ギタレレ漫談  Wモアモア代演
桂   歌丸   漫談+槍さび
     -仲入り-
三遊亭 圓丸   漫談
桂   南なん 「初天神」    金太郎と交互
宮田  章司   売り声
三遊亭 笑遊   漫談(見世物あれこれ) 鯉昇と交互
柳亭  痴楽  「時そば」
春風亭 昇太   漫談(紅白斬り、初詣風景)
松旭斎 小天華  奇術
三遊亭 小遊三 「鮑のし」
 ―第三部―
春風亭 小まさ  小噺“親子馬鹿”
春風亭 笑好   漫談
桂   右團治 「善光寺の由来」
桂   平治  「お血脈」    圓馬と交互

夏目漱石著「門」

2005年01月04日 19時26分53秒 | 読書日記
 漱石前期3部作の3作目。かなり地味な作品で、大きな出来事も起こらない。不倫で結ばれた夫婦の日常生活を淡々と書いている。タイトルの「門」は、主人公が妻お米の元亭主の消息を知り心を乱し、座禅をするため禅寺の門をくぐるところから来ているようだが、禅寺に行くのはかなり終盤である。文庫の裏表紙のあらすじにも禅寺に行くことが書いてあるので、禅寺での修行が小説の大きな部分を占めるのかと思いきや、そうではなかった。
 「門」の前に3部作の第2作の「それから」を読んだが、第1作「三四郎」をまだ読んでいない。順序は前後したが、次は「三四郎」を読もうと思う。その次は後期3部作を読もう。後期3部作も第3作「こころ」を先に読んでしまっているが・・・。

12.29.Wed. 圓菊一門会 於:浅草演芸ホール

2005年01月04日 10時51分58秒 | 落語見聞記
古今亭 菊可 「六尺棒」
古今亭 菊千代「宮戸川」
おどろうず(寿代・友美) 踊り
古今亭 菊丸 「疝気の虫」
古今亭 菊春 「小言幸兵衛」
 -仲入り-

 知り合いの芸者の友美姐さんが踊りで出るというので、姐さんからチケット購入。昼夜入れ替えなしだが、4時開演の夜の部の最初から見るつもりで浅草へ。ちょうど4時に到着して会場に入ると超満員で立ち見もいっぱい!高座上を見ると駿菊師が上がっている。時間が押していてまだ昼の部のトリの1つ前の出番なのだ。入れ替えはないが、昼の部が終われば出る人もいるだろうということで、2階席の外のベンチで30分ほど待つ。

前助改め柳家小蝠

2005年01月03日 21時42分39秒 | 落語あれこれ
芸協の桂前助が2月に二ツ目昇進し、柳家小蝠となることが決まったようだ。師匠桂文治の名前から一字ももらってない(“文”も“治”も付かない)名前だったが、二ツ目になっても師匠の字は付かず、亭号も違くなる。文治門下には柳家蝠丸がいて、蝠丸という名前は文治の父親が名乗っていた名前だ。そして現蝠丸が二ツ目時代に名乗っていたのが、小蝠だった。
 ちなみに名古屋で活躍しているフリーの噺家に雷門小福がいる。

 前助さんとも関係あることで疑問に思っていることが1つある。
真打になる前に師匠が逝去した場合、別の師匠のところに行くことになると思うのだが、文治門下の快治と前助は誰の門下になったのだろうか?亭号が変わっていないところを見ると文治門下の兄弟子のところかな。伸治師とか。
 あと春風亭柳橋門下の前座、べん橋は?
 枝助門下の二ツ目枝松は、夢丸門下に移って三笑亭月夢に改名した。