一亭獨言 一亭独言

落語見聞記、読書レビュー、江戸里神楽間宮社中、その他。

5.2(水) 四派で深夜/第10回

2007年05月11日 09時17分27秒 | 落語見聞記
三遊亭 きつつき 「転宅」    お初 (圓楽一門。圓橘門下)
立川  志遊   「長短」       (立川流。談志門下)
春風亭 笑松   「蝦蟇の油」  お初 (芸協。小柳枝門下)
古今亭 菊六   「権助提灯」     (落語協会。圓菊門下)

 紀伊國屋寄席から急いで末広亭に向かう。もう開演はしていたが、席は7分くらいの入りか?桟敷席は座れないようになっていた。落語を聴き始めて十数年になるが、深夜寄席には今まで1回しか行ってない。今年からこの“四派で深夜”の開催がは祝日の前日になったので行きやすくなった。といっても9:30の開演時間までをどう過ごすかが問題。そんなに遅くまで仕事はできないし、漫画喫茶で過ごすのもどうか。結局、末広亭の夜の部を聴いているのが一番いいとの結論に達した。今回はたまたま紀伊国屋寄席があったので、そちらに行くことに。
 きつつきさんは、昨年秋に二ツ目になったばかり。勉強中のネタだからかもしれないが、まだ口なれない感じだった。でもなかなか雰囲気は悪くない。また聴く機会はいつになるだろうか…。
 志遊さん。前座の頃聴いて以来。もう真打も近いのかな。落ち着いた感じでよかった。雰囲気もだいぶベテランっぽくなり、頭も少し薄めに…。ここんところ続けて「長短」を聞いているが(志ん五、さん喬)、気が長い男のキャラがちょっと独特だった。
 笑松さんは二ツ目になって2年。枕のは大きい声ではっきりした何となく前座っぽいしゃべりだった。噺に入ると淀みない言い立て。この噺は登場人物のやりとりはほとんどないので、それがどういう感じが今度聴いてみたい。今席は真打披露興行なので、後ろ幕がかかっていた。ひいきの名前でなく“芸術協会”と入っていた。そのことに触れ、「私以外の今日の出演者はもう2度のこの幕の前で1席やることはない。貴重なものを見られましたね。私は明日もこの前で1席やるので珍しくも何ともありません」
 菊六さんも前座時代に聴いたことはあるが、二ツ目になってからははじめて。二ツ目になって1年だが、なかなかよい味を出していた。聴きやすい口跡だし、上手かった。今後気にして聴いてみたい噺家だ。次回の北二寄席の候補者にもあげようと思う。

5.2(水) 紀伊國屋寄席

2007年05月11日 09時15分17秒 | 落語見聞記
柳家  三之助  「出来心」
金原亭 馬生   「笠碁」
柳家  小さん  「愛宕山」
  -仲入り-
柳亭  市馬   「五月幟」
五街道 雲助   「牡丹燈籠 お露新三郎」

 雲助師匠が4回連続で「牡丹燈籠」をかけるというので聴きに行った。他の出演者も一人を除いて好きな人ばかり。
 市馬師の噺は、多分初めて聴いたが、あまりかからない噺と思われる。五月の節句の噺なので、時期的にも限られる噺。最後が洒落のオンパレードで小気味よかった。
 かわら版によると終演時間は9:00だったので、9:30開演の深夜寄席に行こうと思っていたが、トリネタがはじまったのが8:30過ぎ。「この噺、30分で終わるのか?」と思っているうちに9:30を過ぎてしまった。ホール落語会だからはじめから終演時間はわかるはず。9:30だったのかもね。

4.25(水) 池袋演芸場真打昇進&襲名披露 隅田川馬石

2007年05月03日 18時21分42秒 | 落語見聞記
古今亭 ちよりん 「桃太郎」
柳家  三之助  「出来心」(“下駄置いてきた”まで) 志ん太と交互
桃月庵 白酒   「万病円」   甚語楼と交互
むかし家今松   「親子酒」   本来ここは雲助
柳家  小菊    俗曲
春風亭 一朝   「唖の釣」
古今亭 圓菊   「厩火事」
すず風 にゃん子と金魚  漫才
鈴々舎 馬風    漫談
  -仲入り-
口上  さん喬(司会)、木久蔵、馬石、雲助、圓菊、馬風)
翁家  和楽社中(和楽・小楽・小花)
林家  木久蔵   漫談
柳家  さん喬  「長短」
五街道 雲助   「町内の若い衆」 本来ここは権太楼
林家  正楽    紙切り
五街道佐助改メ
隅田川 馬石   「居残り佐平次」

 五街道佐助改め四代隅田川馬石、真打昇進並びに襲名披露興行に行きました。
 木戸銭は2800円だったが、落語<通>検定1級認定証割引で2000円に。特別興行は対象外となっているが、真打昇進興行はOKのようで嬉しい。
ロビーの所にいると五街道一門の方々の姿を見ることができました。主役の馬石師匠はネクタイ姿でした。弟弟子二ツ目の弥助さんはいろいろ動き回っていました。しばらくロビーにいると兄弟子の白酒師匠が甚兵衛姿でやってきました。どうみてもかたぎでない格好だよな。馬石師は、ネクタイだとサラリーマンそのものなのに。
 トリネタは「居残り」。寄席で「居残り」を聴くのは始めてかも。寄席に限らなくても生で「居残り」を聴いた時を思い出せない。地元品川が舞台となっている噺だが、この噺は元々あまり好みでなかった。人を騙す噺なので後味がよくないというのが理由だ。が、今回は楽しんで聴けた。落げに使われる「おこわにかける」という言葉の説明は前もってなかったなぁ。(他に騙す噺なので好みでない噺として「大山詣り」「星野屋」がある。)
 今日は権太楼師匠がいなかったので、口上の司会はさん喬師。雲助師を紹介するときに、「本名若林恒夫」それに答えて「今、稲葉くんから紹介がありました…」。二人の仲のよさがわかる掛け合いでした。
口上での五七五。圓歌師匠の「手をとって共に登らん花の山」は有名だが、圓菊師は「またひとつ増えて嬉しい寄席幟」とやっていた。雲助師匠も何か言っていたが忘れてしまった。