三遊亭 きつつき 「転宅」 お初 (圓楽一門。圓橘門下)
立川 志遊 「長短」 (立川流。談志門下)
春風亭 笑松 「蝦蟇の油」 お初 (芸協。小柳枝門下)
古今亭 菊六 「権助提灯」 (落語協会。圓菊門下)
紀伊國屋寄席から急いで末広亭に向かう。もう開演はしていたが、席は7分くらいの入りか?桟敷席は座れないようになっていた。落語を聴き始めて十数年になるが、深夜寄席には今まで1回しか行ってない。今年からこの“四派で深夜”の開催がは祝日の前日になったので行きやすくなった。といっても9:30の開演時間までをどう過ごすかが問題。そんなに遅くまで仕事はできないし、漫画喫茶で過ごすのもどうか。結局、末広亭の夜の部を聴いているのが一番いいとの結論に達した。今回はたまたま紀伊国屋寄席があったので、そちらに行くことに。
きつつきさんは、昨年秋に二ツ目になったばかり。勉強中のネタだからかもしれないが、まだ口なれない感じだった。でもなかなか雰囲気は悪くない。また聴く機会はいつになるだろうか…。
志遊さん。前座の頃聴いて以来。もう真打も近いのかな。落ち着いた感じでよかった。雰囲気もだいぶベテランっぽくなり、頭も少し薄めに…。ここんところ続けて「長短」を聞いているが(志ん五、さん喬)、気が長い男のキャラがちょっと独特だった。
笑松さんは二ツ目になって2年。枕のは大きい声ではっきりした何となく前座っぽいしゃべりだった。噺に入ると淀みない言い立て。この噺は登場人物のやりとりはほとんどないので、それがどういう感じが今度聴いてみたい。今席は真打披露興行なので、後ろ幕がかかっていた。ひいきの名前でなく“芸術協会”と入っていた。そのことに触れ、「私以外の今日の出演者はもう2度のこの幕の前で1席やることはない。貴重なものを見られましたね。私は明日もこの前で1席やるので珍しくも何ともありません」
菊六さんも前座時代に聴いたことはあるが、二ツ目になってからははじめて。二ツ目になって1年だが、なかなかよい味を出していた。聴きやすい口跡だし、上手かった。今後気にして聴いてみたい噺家だ。次回の北二寄席の候補者にもあげようと思う。