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ベルト・バックル修理 革漉き・裁断 伊東金属製作所

革ベルトやバックルの修理、革漉き、革の型抜きその他、幅広く紹介して行きます。

革包丁の硬度調べてみた part3 有次、菊一、高芝ギムネ

2018-07-11 11:56:51 | 刃物
前回からだいぶ時間が空いてしまいました。
今回は、京都有次製、京都菊一文字製、高芝ギムネ製の革包丁3本の硬度測定しました。

革包丁の硬度調べてみたpart1 信義・秀次・美貴久・岩田
革包丁の硬度調べてみた part2 金高刃物

測定方法については、過去記事、特にpart1をご覧ください。
簡単に説明すると、ロックウェル硬度の簡易測定鑢を使って、革包丁を擦ってみます。
傷が付けばその硬度未満、傷が付かなければその鑢の硬度以上となります。



まずは京都対決の有次、菊一文字の2本です。
どちらも錦にお店があります。
2つのお店は近いのですが、お店の印象はかなり違いました。
どちらかと言うと有次は刃物屋さんと言うよりも、研ぎ屋さんの印象でした。
綺麗に並んでいる刃物を選び、その場で研いでくれて、包んでくれます。
対して菊一文字は、刃物が所せましと並んでいまして、種類も豊富で、まさに刃物屋さんという印象です。
有次は外国人の観光客も沢山いますし、店員さんも外国語で応対していました。
対して、菊一文字は職人さん御用達みたいなお店で、いろいろ刃物の相談に乗っていただけました。
どちらも一度は行ってみたいお店だったので、念願叶って大満足な買い物が出来ました。
近くはないので、両方で大人買いしてしまいました。

さて、私情は置いておいて、硬度測定の結果です。


有次、菊一文字双方、60-65の範囲内でした。
銘入りの包丁では一般的な数値かと思います。
どちらも鋼材の公表はありませんが、安来白紙か青紙クラスの硬度です。


アマゾンで購入した、高芝ギムネ製の青二です。
こちらも同じくHRC60-65の範囲内です。

なんとも面白くない結果ですみません。
が、どれも同等の方さ、後は値段と相談ですね。
高芝ギムネ製の包丁は、メーカーの動画が結構面白くて、ついポチってしまった逸品です。
値段も安いので、この硬度であればリーズナブルですね。
ただ、仕上げは機械で研いだ感じそのままで、店頭で丁寧に研いでくれる有次とは、違った仕上がりですし、もちろん、値段も有次はお高めです。

ここまでのリザルトです。

HRC65以上
信義(青紙スーパー)

HRC60-65
京都有次、京都菊一文字、高柴ギムネ、金高刃物老舗、碧極上、岩田屋

HRC55-60
該当なし

HRC50-55
美貴久、その他無名革包丁


番外編 ブランチャードエクステンションブレード


コメント (2)
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革包丁の撮影、映え方を考えてみた

2018-06-20 14:25:33 | 刃物

よく研がれた革包丁って、光沢もあり、いかにも切れそうで、かっこいいですよね。
インスタでレザークラフトや革小物と検索すると、必ず革包丁が写った写真が出てきます。
時には作品に添えてみたり、時には刃物だけだったり、アクセントに加えているもの、どっちがメインだかわからないものなど様々です。
でも金属光沢って、撮影するの難しいですよね。
わたしもいつも試行錯誤です。
そのおかげでいろいろ機材が増えてしまったり・・・

まだまだ撮影が下手くそな私ですが、私なりにいろいろやってみました。
もし、参考になればうれしいですし、コメントやアドバイス、批判や経験談、なんでもコメントくれたら嬉しいです。

では行ってみましょう。


まず機材ですが、ニコン D 750、フルサイズ一眼レフに、通称タムキューと言われるタムロン90 mm マクロレンズで撮影しています。
絞りは F 4固定です。
ISOはオートです。

最初はストロボなしの蛍光灯下の写真からです。

暗い写真ですが、刃先の光沢感はなんとなく出ています。
刃先は光沢を出すためにピカールで磨いてます。
ISO感度を上げれば、もっと良い写真になると思いますが、いかんぜん、2本の蛍光灯が写り込んでいます。


撮影環境はこのような感じです。
いつもクリッカー裁断機の作業台を使っています。


次に内蔵ストロボを使ってみます。


これですね。
明るくなりました。
ただ完全に刃先がストロボを反射してしまっています。
その反射が蛍光灯の写り込みを消しています。

それと、手前付近見てください。
これはレンズフードの影なのです。

以前はAPS-C機のニコンD5600というカメラを使っていました。
その時は気にならなかったのですが、フルサイズ機に機種変更して、画角が広くなったことで、近接撮影では内蔵フラッシュでは、ケラレと呼ばれる、レンズフードの影が映ってしまうのです。

カメラの内蔵フラッシュは高さがないので、このような現象が起こります。


ケラレをなくすためにスピードライトを装着しました。
Amazon で購入した、中国製の安いやつです。
3000円台だったと思います。
TTL 測光もないので、マニュアル発光で使っています。

しかしもともと近接撮影なので強い光は必要ありません。
発光する高さだけが欲しかったので、光量は1/128に絞って使用しています。

内蔵フラッシュをマスターにすれば、その光を受けてワイヤレス発光もできますので、安い割には使い勝手が良いです。


ケラレは無くなりました。
ただ、刃先が光ってるのは同じです。


スピードライトにディフューザーと呼ばれる、光を和らげる膜のようなものを装着しました。
これもアマゾンで数百円で買えるような安物です。


光が柔らかくなり、少しですが刃先が映るようになってきました。


ダイソーで買ったスケッチブック2冊を組み合わせてレフ板代わりにします。


色々な方向からストロボの間接光があたるようになり、だいぶ光が柔らかくなります。
全体も明るくなり、黒く見えていた刃先以外の部分が、シルバーっぽく見えるようになってきました。


またまた Amazon で買った、中国製の安いLedライトとスタンドです。
ACアダプターも買ってます。
二脚揃えると1万円近くかかるかもしれません。
中国製で心配でしたが、今のところ安定して使えています。


いろいろな間接光が当たり、光も柔らかくなり、かなり刃先の質感が映り込むようになってきました。
この写真以降、露出補正を2段ほど行っています。


蛍光灯の光である環境光を遮断し、完全に撮影用のライティングだけで撮影しました。
ダイソーで買った画用紙です。


やっぱり今までで一番刃先の質感が出るようになりました。
光の角度を工夫すればもっと良い写真が撮れそうです。


色々買ってみて、色々やってみて思ったことは、やっぱりカメラやレンズもありますが、それよりもライティング、これが一番重要だと痛感しました。
まだまだ未熟ですがこれからももっともっと腕を磨いて行きたいと思います。
ブツ撮り面白いです。

あ、ちなみにこの包丁、信義です。

有限会社伊東金属製作所
03-3886-6271
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革包丁 京都菊一文字 糸きりハサミ

2018-02-16 09:42:48 | 刃物
先日、京都へ行ってきました。
前から行ってみたかったお店、菊一文字さんへおじゃましました。
なんか変わったもの無いかなと物色・・・


革切り包丁と、糸切りハサミを購入。


この革切り包丁、何が引かれたかって、普通の革包丁より小ぶりなんです。
形状も右利き、左利きがありません。


しかも両刃。
通常とは違った場面で役に立ちそうです。


裏面に菊一文字の銘です。
かっこいい。


この糸きりハサミも、小ぶりなんです。
面白いので買っちゃいました。
いつ使うんだろう。



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正宗の切り出し

2018-01-10 19:37:41 | 刃物

先日、藤沢まで仕事で出向いたので、帰りに鎌倉へ立ち寄り、以前から気になっていた、正宗美術工芸製作所さんへ行ってきました。
こちらは天下三作と言われた、刀匠五郎入道正宗の24代孫にあたる綱廣氏が営んでいます。
訪ねてみたところ、綱廣氏にも会えました。
革包丁は扱っていないようなので、お土産に切り出しを購入して帰りました。
本当はもっと本格的に鍛錬された、正に美術品と言えるような切り出しもあるのですが、とても手が出るような値段では無かったので諦めました。


相州伝の祖と言われた正宗の流れを受ける切り出し小刀です。
薄いものが使いやすそうだったので、こちらを購入しました。


銘が見ずらいですが、正宗の銘です。


青鋼と入ってます。
1号なのか2号なのかはわかりませんが、普通青鋼だけ入っていたら2号だと思います。


綱廣氏が包んでくれて、一緒に入れてくれました。
帰りの電車で広げると危ない人なので、我慢して家に持ち帰ってから広げて眺めて、大満足です。


鎌倉駅から歩いてすぐです。
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プレマックス社製 革切り鋏 イタリア

2017-12-26 15:44:46 | 刃物

サンタからクリスマスプレゼントもらいました。ウソデス。
自分で買いました。
イタリア プレマックス社製のハサミです。
なんといっても、形がお洒落、さすがイタリアという形状です。
切れるかどうか、使いやすいかどうかはどうでもよいのです。
なんせイタリアですからね。
イタリアのものとはそういうものだと割り切って買わないと。


小さい革切りハサミです。
なんといってもこいつが一番おしゃれな形です。


大きい革切りハサミです。
どっち買うか迷って両方買いました。こちらの方が使いやすかったです。


糸きりハサミです。
まあ、形は100円ショップとかでもありそうですが、メッキ加工されていて光ってます。


これも糸きりハサミです。
横向きと縦向きと2種類あるみたいです。
これは横向き。


メイドインイタリー
これだけで十分です。


こっちも、かっくい~。


パッケージはこんな感じです。
全部揃えてもそんなにお高くはなかったので、ついつい大人買いしてしまいました。
4本合わせても有次の細工鋏一本くらいの値段かなぁ?


弊社に革の裁断や革漉きでいらっしゃるさいには、お声掛けくだされば試し切りしてもらっていいですよ。
是非、使ってみてください。

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