①音読
範読・一人読み・班で一文交代読みをさせて、読めない漢字がないようにさせる。
②登場人物の確認
板書 麦わら帽子
ドラえもんの登場人物には誰がいますか。一人一つ言ってごらん。
列指名をして発表させていく。このようにして発表に慣れさせていく。
ドラえもん・のびた・しずかちゃんなどが出る。
そうだね、劇にしたときに役が必要なのが登場人物です。では、麦わら帽子の登場人物は誰ですか。すべてノートに書きなさい。
ドラえもんの登場人物を列指名で聞いたあと、この作品の登場人物にはだれがいるかをノートに書かせる。
マキ・あんちゃ・あんちゃの友達・カモメが出る。
劇にしたときに、役が必要なのが登場人物です。劇にしたとき、カモメの役は必要ですか
と聞くと、半分以上の生徒がカモメには役が必要であると手を挙げた。ここでは、カモメも登場人物であるとして話を進めた。
③場所の確認
次に田上氏の実践の修正追試をする(田上氏の実践では、「漁師町」「小さな無人島」「大きな無人島」を板書し、ノートに写させた後、「あんちゃたちはどこでウニを捕っていますか。ノートに○で書いて、書いたらもっていらっしゃい」と発問している。)
板書 場所
マキたちが住んでいる場所はどこですか。六文字で書き抜きなさい。
小さな漁師町である。黒板に海岸線を書いて、その右側に漁師町と書き込む。
ではマキは今どこにいますか。~君。
小さな無人島である。海岸線の左側に○を書いて、その下にマキと書いた。
では、あんちゃたちはどこに行ったのですか。あんちゃたちの行った場所をノートに書き込みなさい。
と伝え、書けたらノートをもってこさせた。次々に誤答が提出される。「残念」「違います」と伝えながらノートに×をつけていく。生徒達はとても悔しそうな顔をし、その後何度もノートを持ってきた。
生徒達は、「大きな無人島を書かず○だけ書く」「大きな無人島の真ん中に○を書く」
などの誤答をしていた。
五名ほど正解が出た後で、「もう答えを言うね」というと、「待ってー」と大きな声を上げる生徒がいた。授業終了間際に答えを伝えて授業を終了した。
2時間目 麦らわ帽子 中心人物の変化
①音読
班で一文交代で読ませる。一時間目とは違う順番で読むように指示した。
②最初と最後で変わったことを見つける
この物語の最初と最後で変わっていることは何ですか。変わっていることが分かる言葉をペアで書き抜きなさい。
例えば、物語の最初にうれしいと書いてあったら、物語の最後にある悲しいという言葉を見つけます。
板書 うれしい → 悲しい
ノートに書けた生徒から板書させていく。
■頭が熱くなった→大いばりでそいつをかぶって浜を歩く
■大きな緑色の麦わら帽子→おかしなぷかぷかの帽子
などの意見が出た。
二つとも正解です。でも先生は他のも考えたんだよね。他にもあるんだよ。もう一度探してごらん
といってノートに書かせる。生徒はいくつか答えを書いてノートを見せにきた。
「こういう考えもあるね。でも違います。」
「あ、なるほどね。でも違います」
と言って、間違いではないが先生の考えたものとは違うと言って、再度教科書を読ませていく。三分ほどした時にヒントを出す。
最初の言葉は「連れていってもらえる」です。この言葉と反対の意味になる言葉を最後の方から見つけなさい。分かったら手を挙げます。
手を挙げた生徒に発表させた後、全体を巻き込むために、ノートに自分の選んだ言葉を書かせる。
そして問いを出しながら、教師の解を伝えていく。
「連れていってもらえる」ということは、あんちゃたちとマキではどちらの方が強いのですか。
あんちゃたちの方だと生徒は答える。
でも最後の方ではこの立場は逆転しているんだよね。立場が逆転しているのが分かる言葉はどれですか。
「あっ、そうか」と言う生徒がいた。「まぶしくて見ることができなかった。」である。
このように、物語には最初と最後でペアになる言葉があります。ほかの作品でも探してみましょう。
3時間目 麦わら帽子
お話の中心になる人のことを何といいましたか。
中心人物である。
では、この作品の中心人物は誰ですか。
マキである。
物語は中心人物の変化を通して、あるメッセージを伝えます。
マキはこの作品の中でどう変わりましたか。
では、マキの変化を通して、この作品の伝えているメッセージは何ですか。
人は~、または世の中は~という形でノートに書きなさい。
書けた生徒に書させていく。
「人は試練を乗り越えることで強くなっていく」などの意見が出た。
最後に「心情の読み取り方」の練習として、スキルプリントでの学習をして終了した。