ぶちゃけ!中枢神経性疼痛
なんやら、かんやら、難しい医学レポートを引用させていただいたが、要するに、脳の障害による痛とは、脳卒中や髄膜炎、くも膜下出血、などの脳外傷後に傷害を受けた部位に対応する末梢の部分に激しい痛みが起こるこということだ。
なかなか、困難な疼痛のうえ、私は、髄膜炎、くも膜下出血、もともとの痛みがありごちゃまぜになっていて、困る~

脳卒中後の痛みとしびれhttp://www.jsa-web.org/jn6/jn6a.html
住友病院神経内科主任部長 宇高不可思
住友病院名誉院長(日本脳卒中協会名誉会長)亀山 正邦
<はじめに:痛みとしびれについて>
脳卒中後の痛みとしびれは、「脳卒中何でも電話相談」で寄せられる後遺症に関する相談の中で最も多い症状とのことです。
医学的にみると、痛み(疼痛)とは、外部から身体に有害な刺激が加わっていることや、体のどこかに炎症や圧迫などの異常が生じていることを知らせる警告症状で、生きていくために欠かせない重要な症状です。しかし、一方、痛みは不快感、苦痛を伴い、長く続くと精神的に参ってしまいます。その意味では有害な現象でもあるわけです。(中略)
<中枢性疼痛>末梢性の痛みに比べて頻度は低いのですが、より苦痛を伴い、難治性で厄介なのが中枢性の痛みです。脳卒中の病変が直接の原因となって痛みをきたすもので、視床出血や視床梗塞による視床痛のほかに、大脳の出血や梗塞による中枢性疼痛、脳幹病変による中枢性疼痛なども知られています。
痛みを感じとるセンサーは体中至る所に張り巡らされています。その信号は末梢の感覚神経のケーブルを通り、脊髄を経由して脳の視床というところで情報処理され、最後に大脳皮質の感覚中枢で痛みとして感じられると考えられています。普通の痛み、すなわち末梢性の痛みは痛みセンサーの刺激で生じますが、中枢性の痛みの場合は、手足の末梢には痛み刺激が加わらないのに、視床や大脳の感覚神経の情報処理の異常のために、いわば「脳の中で」痛みを感じてしまうわけです。
(中略)
痛みは、脳卒中の発症直後から起こることもありますが、多くは何ヶ月かしてから始まります。半身、特に手足のうずくような耐え難い痛みで、後で述べるしびれを伴うこともしばしばあります。気分、天候(曇天、降雨の前にひどくなる)、気温(寒冷で悪化)の影響を受けやすく、刺激でひどくなるのを防ぐため、手袋や靴下を常時使用している方をよくみます。普通の痛み止めの薬は無効です。抗うつ薬、抗けいれん薬などの中に有効なものがあり、試行錯誤的に色々使ってみます。
(中略)
<おわりに>
脳卒中後の痛みとしびれと申しましても、色々な原因があり、治療もそれぞれ異なります。特に難治性の場合は、専門医による診断と治療が好ましいといえます。痛みを我慢することも必要ですが、精神的に参ってしまわないよう早めの治療が必要であることを強調したいと思います。
脳卒中後の痛みとしびれについて、必要な部分だけを転用させていただきました。この、内容を書かれました亀山 正邦 先生には、申し訳なく存じます。転用を許可して頂きました日本脳卒中協会には、お礼をもうしあげます。その後、個人的に、何人かの医師に尋ねたところ髄膜炎や、クモ膜下出血でも、同じような症状が出現するということです。
痛み特に難治性の痛みとその対策 (村山秀夫 M.D. Ph.D.,F.I.C.A.E.)
中枢性痛覚過敏(Central senstization)
線維の末梢からの頻回な刺激が持続すると、脊髄ニューロンにも変化が起ってくる。これはwind upという現象で、ニューロンは末梢からの刺激に対し一対一で対応していたものが、一回の刺激によりたくさんの発火を起こすようになり、ついには刺激を止めても発火活動がしばらく続くようになる。これは中枢性痛覚過敏と呼んでいる。中枢性痛覚過敏の発現には、NMDA受容器が関係しているとされているが、NMDA受容器の拮抗薬によって、この現象が抑えられる。中枢性痛覚過敏が長く続くと、脊髄ニューロンの中にc-fosなどのがん遺伝子が作られ、ここに可塑的な変化を起こしてくる。可塑というのは、外力を取り去ってもなお歪みが残っている状態で、ここではニューロンの興奮が長引くことを指している。C-fosの発現はモルヒネによって抑制することが出来る。
3.難治性疼痛の治療
ドラッグチャレンジテスト(疾痛機序判別試験):いろいろの薬を使って、痛みがどのような機序によって起こっているかを見分けるものである。たとえばモルヒネで痛みが楽になれば、侵害受性の痛みであるとする。ケタミンはNMDA受容器の拮抗薬なので、これが効くということであれば、中枢性痛覚過敏が関係している痛みであることがわかる。バルビツレートは脊髄ニューロンの過剰活動を抑制するから、これが効けばそれによる痛みであることが分かる。フェントラミンは交感神経遮断薬なので、これが効けば交感神経依存性の痛みが考えられる。リドカインはナトリウムチャンネル受容器の拮抗薬なので、後根神経節の自発放電や神経末端で生じた発芽の自発放電などは抑制される。痛みがこのようなところで起こっているのなら効く筈である。このようにして痛みがどのような所から起こっていることを知ることによってそれに適した治療を使うことが、合理的な痛みの治療といえよう
加茂整形外科医院 "http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/"より 快く、転用を許可して頂きました加茂整形外科医院には、お礼申し上げます。
中枢性痛覚過敏(Central senstization)
線維の末梢からの頻回な刺激が持続すると、脊髄ニューロンにも変化が起ってくる。これはwind upという現象で、ニューロンは末梢からの刺激に対し一対一で対応していたものが、一回の刺激によりたくさんの発火を起こすようになり、ついには刺激を止めても発火活動がしばらく続くようになる。これは中枢性痛覚過敏と呼んでいる。中枢性痛覚過敏の発現には、NMDA受容器が関係しているとされているが、NMDA受容器の拮抗薬によって、この現象が抑えられる。中枢性痛覚過敏が長く続くと、脊髄ニューロンの中にc-fosなどのがん遺伝子が作られ、ここに可塑的な変化を起こしてくる。可塑というのは、外力を取り去ってもなお歪みが残っている状態で、ここではニューロンの興奮が長引くことを指している。C-fosの発現はモルヒネによって抑制することが出来る。
3.難治性疼痛の治療
ドラッグチャレンジテスト(疾痛機序判別試験):いろいろの薬を使って、痛みがどのような機序によって起こっているかを見分けるものである。たとえばモルヒネで痛みが楽になれば、侵害受性の痛みであるとする。ケタミンはNMDA受容器の拮抗薬なので、これが効くということであれば、中枢性痛覚過敏が関係している痛みであることがわかる。バルビツレートは脊髄ニューロンの過剰活動を抑制するから、これが効けばそれによる痛みであることが分かる。フェントラミンは交感神経遮断薬なので、これが効けば交感神経依存性の痛みが考えられる。リドカインはナトリウムチャンネル受容器の拮抗薬なので、後根神経節の自発放電や神経末端で生じた発芽の自発放電などは抑制される。痛みがこのようなところで起こっているのなら効く筈である。このようにして痛みがどのような所から起こっていることを知ることによってそれに適した治療を使うことが、合理的な痛みの治療といえよう
加茂整形外科医院 "http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/"より 快く、転用を許可して頂きました加茂整形外科医院には、お礼申し上げます。
痛みで悩む人のための「疼痛治療最前線」
http://www2.odn.ne.jp/pain_clinic/ 医学博士 相 田 純 久
中枢痛と視床痛
脳の障害による痛み脳卒中や脳外傷後に、傷害を受けた部位に対応する末梢の部分に激しい痛みが起こることがあります。
これを中枢性疼痛といいます。
中枢痛原因は脳内にありますが、脳が痛いとは感じません。
その神経支配に対応する末梢の部位に痛みを感じます。特に視床の傷害に伴う痛みは激しく、「視床痛」と呼ばれています。
昔から、この痛みの治療は困難で、モルヒネも効かないと言われて来ましたが、最近では治療法の進歩により治療が可能になって来ました。
しかし、未だ治療困難な患者さんも少なくありません。
この痛みの治療には薬物療法、外部からの電気刺激、それに手術 (脳の電気刺激) あります。 それぞれ長所と短所があり、痛みの状況に合った治療法が必要です。
薬物療法(ケタミン内服治療)
静脈内麻酔薬であるケタミン (⇒NMDA拮抗薬) の少量を内服する方法です。 内服という簡単な方法でかなりの効果があり、注目されています。有効率は 70 - 80%wです。
ただし、ケタミンは注射薬で、厚生労働省では内服薬としては認可していませんので、この治療は健康保険適応外となり、全額自費負担(一日につき、最大限で千円程度)となります。
NMDA受容体とは
興奮性伝達物質であるグルタミン酸の受容体は、中枢神経系には広く分布し、一部は末梢神経にも見られる。大きく分けて非NMDA受容体とNMDA受容体が存在し、非NMDA受容体にはAMPA受容体とカイニン酸受容体がある。
中枢神経系内では、シナプス伝達物質(神経細胞間の信号受継ぎをする物質)として働き、次の神経を興奮させる。
その他の興奮性シナプス伝達物質にはアセチルコリンなど、が代表的で、サブスタンスP、CGRPなどもある。
NMDA受容体と痛み
長期増強やワインドアップは痛覚過敏や中枢性感作と関係があると考えられている。そのため、NMDA受容体をブロックすれば、痛みを抑える事ができる、すなわちNMDA拮抗薬には鎮痛作用がある、という発想が生まれる。ワインドアップは痛みの認識に深く関わっている電気生理学的現象である。
その他にも疼痛による逃避反応の観察から、痛覚過敏や中枢性感作などの痛覚の認知を増強する現象があり、これらの全てがNMDA受容体の活性化と密接な関係にある。
そのため、NMDA受容体拮抗薬が鎮痛作用を持つのではないか、という考え方がある。
相田純久先生へ、ホームページの内容を一部転用を、許可していただきありがとうございました。
http://www2.odn.ne.jp/pain_clinic/ 医学博士 相 田 純 久
中枢痛と視床痛
脳の障害による痛み脳卒中や脳外傷後に、傷害を受けた部位に対応する末梢の部分に激しい痛みが起こることがあります。
これを中枢性疼痛といいます。
中枢痛原因は脳内にありますが、脳が痛いとは感じません。
その神経支配に対応する末梢の部位に痛みを感じます。特に視床の傷害に伴う痛みは激しく、「視床痛」と呼ばれています。
昔から、この痛みの治療は困難で、モルヒネも効かないと言われて来ましたが、最近では治療法の進歩により治療が可能になって来ました。
しかし、未だ治療困難な患者さんも少なくありません。
この痛みの治療には薬物療法、外部からの電気刺激、それに手術 (脳の電気刺激) あります。 それぞれ長所と短所があり、痛みの状況に合った治療法が必要です。
薬物療法(ケタミン内服治療)
静脈内麻酔薬であるケタミン (⇒NMDA拮抗薬) の少量を内服する方法です。 内服という簡単な方法でかなりの効果があり、注目されています。有効率は 70 - 80%wです。
ただし、ケタミンは注射薬で、厚生労働省では内服薬としては認可していませんので、この治療は健康保険適応外となり、全額自費負担(一日につき、最大限で千円程度)となります。

興奮性伝達物質であるグルタミン酸の受容体は、中枢神経系には広く分布し、一部は末梢神経にも見られる。大きく分けて非NMDA受容体とNMDA受容体が存在し、非NMDA受容体にはAMPA受容体とカイニン酸受容体がある。
中枢神経系内では、シナプス伝達物質(神経細胞間の信号受継ぎをする物質)として働き、次の神経を興奮させる。
その他の興奮性シナプス伝達物質にはアセチルコリンなど、が代表的で、サブスタンスP、CGRPなどもある。

長期増強やワインドアップは痛覚過敏や中枢性感作と関係があると考えられている。そのため、NMDA受容体をブロックすれば、痛みを抑える事ができる、すなわちNMDA拮抗薬には鎮痛作用がある、という発想が生まれる。ワインドアップは痛みの認識に深く関わっている電気生理学的現象である。
その他にも疼痛による逃避反応の観察から、痛覚過敏や中枢性感作などの痛覚の認知を増強する現象があり、これらの全てがNMDA受容体の活性化と密接な関係にある。
そのため、NMDA受容体拮抗薬が鎮痛作用を持つのではないか、という考え方がある。
相田純久先生へ、ホームページの内容を一部転用を、許可していただきありがとうございました。