世界で最も価値のあるブランドは「Apple」、次点が「Google」-- Interbrand「Best Global Brands 2013」発表
ブランドコンサルティング会社のインターブランドは9月30日、東京証券取引所で記者発表会を行い、グローバルブランドの価値評価をランキング化した「Best Global Brands 2013」を発表した。首位「Apple」、2位「Google」となり、昨年まで13年連続首位だった「Coca-Cola」は3位に後退した。
Best Global Brands は、米国、欧州、アジアの3極でビジネスを展開し、本国以外の国での売上が全体の30%以上を占めるグローバルブランドを対象に、証券アナリストの予測に基づく「財務分析」、消費者の購買行動に与えるブランドの影響力を数値化した「ブランドの役割分析」、ブランドによる利益の確実性を数値化した「ブランド力分析」という3つの観点から、ブランドによって企業にもたらされる利益を金額換算したもの。ランキングの発表は今年で14回目となる。
今回1位となった「Apple」は昨年、かつてパーソナルコンピューターの領域で長年ライバル関係にあった「IBM」を抜き2位となり、首位の「Coca-Cola」に肉薄する結果を残していた。3位に転落した「Coca-Cola」も昨年よりブランド価値を向上させてはいたものの、「Apple」と「Google」のブランド価値の伸びには敵わなかったという。
これまでの「Apple」のブランド価値の推移を振り返ると、2010年頃から急激に向上していることがわかる。現在は2000年度と比較して約15倍もの価値を持っており、インターブランドが同ランキングを開始して以来、最も価値が向上しているブランドなのだという。
その他のテクノロジーブランドは、「Microsoft」が昨年と同じく5位で、8位に「Samsung」、9位に「Intel」がランクイン。昨年69位だった「Facebook」はブランド価値前年比43%増で52位まで順位を上げ、着実に上位に近付いている。なお、昨年97位だった「yahoo!」は今回ランク外となった。
日本からは例年通り“主要7ブランド”がトップ100にランクインしたが、トヨタ、ホンダ、日産の自動車ブランドが価値を伸ばす中、キヤノン(35位、前年比9%減)、ソニー(46位、前年比8%減)、任天堂(67位、前年比14%減)、パナソニック(68位、前年比1%増)はいずれもランクダウンし、ブランド価値は微増もしくは減少。自動車と家電で明暗が分かれた。
発表の場で、ブランド価値評価の担当コンサルタント 畠山寛光氏は「テクノロジー企業は、ブランド価値の上下が激しく、時代に先駆けて進化し続けなければならない厳しい状況にある」「新しい価値は何なのか、それを顧客にどのように提供していくのかをしっかりコミュニケーションしていくことが重要になる」と話した。