奄美自然観察記

高のフィールドより

先祖様のお箸はショウロウバシ メドハギ

2007-08-27 18:26:06 | 植物




奄美では旧暦でお盆の行事を行い、先の25日(旧暦の7月13日)が
お盆の入りでお墓から先祖様をお迎えして3日間を過ごし、今日は
送り盆で、先ほど先祖様を無事お墓までお送りしてきました。3日間
一緒に自宅で過ごす先祖様がご馳走を食べる際に使うのがこのショ
ウロウバシ(メドハギ)です。写真下は私の実家で、このようにメドハ
ギの茎を2本ご飯に立てておくのが昔からの慣わしです。

【島口バージョン】(キシゆむた)
島なんてぃや旧暦しぶんむけばしゅんじゃが、先ぬ25日(旧暦ぬ7月
13日)がぶんぬむけあてぃ墓らしんそがなしばむけてぃ3が日うてぃ、
きゅうやぶんぬおくりあんかな、さっきしんそがなしば墓かれぃ送てぃ
きょうたっと。3が日まあじんどぅぬやーなんてぃうんせんぞがなしぬ
しゅうけばみしょりゅんとぅき使ゆんがくんショウロウバシ(メドハギ)だ
りょっと。写真しゃーやわきゃん実家あてぃ、かしゃんだっかメドハギ
ぬ枝ばたあちご飯ち立ててぃうきゅんが昔らぬ慣わしだりょっと。
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6 コメント

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お盆にお墓参りは (しら)
2007-08-28 21:33:51
しますが、家の中に先祖様をお迎えする風習は、こちらにはありません。今でも先祖様を大切に思う習わしが生きているのは素敵な土地柄ですね。3日間の間食事を出して、お墓に送るときはお墓まで先祖様と共に歩いていくのですか。
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集落によって違いはありますが ()
2007-08-29 03:51:09
最初に日にお墓から提灯をともして、先祖の霊をお迎えして自宅に帰り、3日間毎日食事をお供えして一緒に過ごし、3日目にまた提灯をともしてお墓にお送りします。集落によって、その細かい方法は若干違いがありますが、大体このような内容でお盆を過ごします。奄美は昔から先祖様を敬い、お年寄りや年配の方々をとても大切にする土地柄なのです。
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子供の仕事 (磯者)
2007-08-29 11:07:47
お墓から先祖の霊を自宅までお連れするときは 
お墓の前で、提灯のろうそくに火をともします。
その提灯は 大概子供たちが持つものと相場は決まっていて、道中悪ふざけをして、提灯の火を消そうものなら、大人にこっぴどく怒られ、またお墓まで戻り
火をつけなおします。
理由は、途中で提灯の明かりが消えたらご先祖様が迷ってしまうからだそうです。
ちなみに、関東ではよく見かける風景に、きゅうりの馬、ナスの牛などを見かけますが、奄美では見たことがありません。
高さん、島には野菜の動物をつくる風習はありませんよね。
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野菜は供えますが ()
2007-08-29 19:14:24
送り盆のとき、お墓の前にお供えするものとしては、私のシマでは、20cm位の長さの割ったタケを紐で簾のように編んだものをお墓の前に置き、そのうえにご飯と生のクワリ(タイモ)の茎を輪切りにしたものを混ぜて供え物とします。もちろん野菜で動物の形をつくるということは聞いたことがないし、しないと思います。
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興味深いお話を (しら)
2007-08-29 21:15:49
どうもありがとうございました。
あまりに目に見えるものばかりを追いかけているような、今の日本の社会では、目に見えないものが置き去りにされているような気がしています。本当は目に見えないものの中にこそ真実が隠れているような・・。かつて木や植物、石にさえ魂があるとみなが信じていた頃は、人のパワー(心の在り方?)もすごかったのだろうな!なんて想像してしまうのです。
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今では少なくなりましたが ()
2007-08-31 04:06:38
そうですね、ケンムンが信じられていた世界が少なくなるにつれ、想像力や精神世界も力を失いつつあるのかもしれません。いまでも、集落にはカミミチ(神様の通り道)があるとされ、ノロやユタ神様(やその子孫)が存在しているのは、とても大切なことのように思われます。
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