命きらめいて☆馬、犬、猫など動物に関する理不尽な事件や心温まる出来事の記録

円山動物園マレーグマ虐待死亡事件/脱走シマウマ水死事件/動物虐殺事件/宮古馬放置死事件/上げ馬神事

シマウマの生態と飼育環境

2016年05月28日 21時28分19秒 | 事件
シマウマはウマ目ウマ科ウマ属の哺乳類でウマ系統に属さず、ロバ系統の近縁だという。縞模様のロバと呼ばれることもある通り、鳴き声や姿形、大きさは極めてロバに近い。大きさは小型の馬(ポニー)くらいで、気質はロバと同じく神経質だが、ロバのように穏やかではないという。

馬とロバの気質の違いはどんな使われ方をしているかを見れば歴然だ。馬は主に人の移動手段として人を乗せながらその指示に従い、多種類の動きが可能であるが、ロバは主に人は乗せず、荷物を載せて運ぶ。個体差はあるが一般的な話では、馬は人によくなつき、細かい指示を覚え従順に従うことができるが、ロバは頑固で気分にムラがあり、刺激に弱いらしい。だから、人が安全に乗ることは不可能ではないが、難しいのだろう。

また、ロバ系統の運動能力はイメージよりもかなり優れているようだ。小さな若いロバが自分の体高(地面から背中と首のつなぎ目の出っぱったところまでの高さ)よりも高い柵を軽々と飛び越え脱走してしまい、飼い主をびっくりさせることはよくある話で、シマウマもジャンプ力では定評がある。その上、気性が繊細かつ荒いときたら、ちょっとの刺激で興奮して全力で逃げ回られた場合、アメリカ西部の野生馬を捕まえるよりも数段難しいに違いない。

そんなシマウマが引っ越しするときは頑丈な輸送箱を用意し、入る訓練をして馴致してから輸送し、引っ越し先では頑丈な部屋にまずは移して、餌を与えて落ち着かせることから始め、慣れたら檻のように頑丈な囲いの中に放牧という手順を時間かけて踏まなければならない。

参考になる腹違いの妹ヒデミの引っ越しの様子↓
http://www.city.sendai.jp/yagiyama/topics27_1106.html


次に、シマウマの生態について専門家がコメントしている記事があったので紹介したい。

ヤフーニュース
シマウマは、どれだけ臆病なのか 専門家「パニックで柵壊すことも」 サラブレッドと全然違う、その生態
withnews 3月23日(水)14時25分配信

ゴルフ場に逃げ込んだシマウマを捕獲しようとする警察官ら=3月23日、岐阜県土岐市、メ~テレ提供

 愛知県瀬戸市の乗馬クラブから脱走しゴルフ場に逃げたシマウマ。臆病な動物とされるシマウマについて、ネット上では「繊細な生き物なんか…」「きっと怖かったでしょうね…」など、その生態について注目が集まりました。シマウマはどれだけ臆病なのか? 専門家に聞きました。

「飼育していたシマウマが逃げた」
 3月22日午後7時20分ごろ、愛知県尾張旭市の移動動物園を経営する男性から「飼育していたシマウマが逃げた」と岐阜県警多治見署に通報がありました。

 シマウマは、オスの2歳で体高約1.2メートル、体重約200キロで、男性ら4人で捕まえようとしましたが、北東に3.5キロの岐阜県土岐市妻木町のゴルフ場に逃げられました。

 警察が「見ても近づかず警察に連絡してほしい」と呼びかけ警戒する騒ぎになりました。
サラブレッドとは大違い
 シマウマは、臆病な動物として知られています。サラブレッドと何が違うのか、山口県の秋吉台自然動物公園サファリランドに聞きました。

――シマウマとサラブレッドは何が違うのですか
 シマウマは、基本的に野生の状態で飼育されますので、調教されません。サラブレッドは、人間に従順になるよう品種改良されています。

――シマウマを調教することはできますか?
 難しいです。もともと臆病な上に、サラブレッドと違って、調教のノウハウがないからです。

――シマウマはなぜ臆病なのでしょう?
 体の大きな動物は、自分の身を守るために臆病になります。攻撃するのは自分の身を守るためでもあります。野生のシマウマはライオンなどに捕食される存在なので、たいへん臆病になってしまうのです。

――今回、なぜこのような事態になったのでしょうか?
 詳しくはわかりませんが、秋吉台自然動物公園サファリランドで飼育している子たちは野生なので、普通の馬用の木の柵は、壊してしまいます。逃げないようにするには、専用の設備が必要です。おそらく、環境が変わったことによるパニックを起こしてしまったのかもしれません。
捕獲後、死ぬ
 今回、脱走したオスのシマウマはゴルフ場の各ホールをまわり逃げ回りました。

 警察官らは、吹き矢で麻酔薬を打つなどして弱らせ、3月23日午後0時40分ごろ捕獲されましたが、その直後に死にました。死因はまだわかっていません。
http://withnews.jp/article/f0160323002qq000000000000000G00110201qq000013154A



もし、飼い主と乗馬クラブがシマウマの生態について詳しく調べて、頑丈で適切な環境を用意してくれていたなら、バロンは暴れても逃げられなかったし、死ぬこともなかった。これらのことを怠ったことは彼らの重大な※過失ではないだろうか。

※過失とは誤りや失敗であり、ある事実を認識・予見する ことができたにもかかわらず、注意を怠って認識・予見しなかった心理状態、あるいは 結果の回避が可能だったにもかかわらず、回避するための行為を怠ることである。

バロンに対する十分な愛情が二人のうちどちらか一方にでもあれば、シマウマというものを知ろうとしただろうし、ふさわしい環境を用意してあげようと思ったに違いない。勉強不足、準備不足であること、すなわち愛情不足であることがこの事件を招いたのではないかと思うとバロンがあまりにも不憫である。

半野生シマウマの入手目的

2016年05月26日 15時58分36秒 | 事件
バロンが生まれた状況について考えてみると、部屋や放牧ゾーンを区分けして飼育できた大きな動物園なので、シマウマの雌雄を同居させ繁殖させて、バロンを産ませたのは計画的だったと考えるのは不自然ではない。仮に何かアヤマチの結果だったとしても、スペース的には決して飼育の継続が不可能だったとはどうしても思えない。

せっかく元気に生まれてきたのにもかかわらず、かわいそうなことにバロンは人間の都合で、動物園の余剰動物となってしまった。

前にも書いたように、動物の「販売」ができない天王寺動物園だから、動物商からの注文を受けて繁殖させて経済的な利益を得るということも考えにくい。なぜなら、二歳近くにもなって譲渡しているからだ。人間の子供たちとのふれあい(餌やり)や近距離での展示を目的とするならば、もっと早く母親から離さなくてはならないはずなのだ。

競走馬などの場合は普通、産まれた直後から人とふれあわせ、人に慣れさせる。犬でいうと首輪に当たる無口と呼ばれる頭絡も誕生直後にはめて慣れさせてしまうことが多いとも聞く。そして、一歳前後で母親と離し、離乳させるようだ。当然のことだが、大きくなってからでは人に慣れにくいからだ。

移動直前まで母親や仲間たちの群れと一緒に半野性的に育ち、ほぼ成熟した体を持つがまだ幼いグラントシマウマのバロン。シマウマにしては人なつこい性格だったのではないかと思う。その様子が数々の写真や動画で伺えるが、急激な環境の変化は繊細なシマウマにとっては、かなりのストレスでだったのではないかと思う。適応能力の優れたいわゆる馬とは違って、シマウマはウマ属のウマの系統には属さずロバの系統に属するウマだからである。

シマウマは気が荒いけれど繊細で臆病でその上、人に慣れにくく、調教が入りにくいという。シマウマがもし、容易人に慣れ、使役動物になれたのならば、アフリカの人々はもっと豊かな暮らしを手に入れていたことだろう。

新オーナーがバロンを手に入れた理由といきさつが知りたいものだが、かくまわれているかのように表に出てくることはない。

FBなどから調べると、この新オーナーは脱走当時、爬虫類、鳥類を含む小動物、ヒツジやヤギ、ミニチュアポニーなどの小型の哺乳類しか所有していなかったようだ。瀬戸市内に動物たちを保管する敷地があり、小さなミニチュアポニーがいて、動物たちの入ったケージが無造作に積み重ねられていたと聞いたことがある。販売やふれあいを目的とした移動動物園を手掛けるその動物プロダクションにとって、体高120センチのバロンは初めての大型哺乳類だった可能性が大きい。

移動動物園の動物たちの例
http://www.chunichi-hc.ne.jp/kurokawa/event/info/2014/11/detail.html

(飼い主のガイアプロダクトが移動動物園をしばしば設営していた中日ハウジングセンターはモデルハウスを見学できる某新聞社直営の総合住宅展示場です)

乗馬での引馬をしていたFBの写真には、今回脱走した預託先のクラブ関係者と少し大きめの馬が何度も写っていたので、馬という動物への理解は少なからずあったようだ。しかし、かえってそれが災いしたようにも思う。バロンは取り扱いの難しい半野生のシマウマだということを飼い主は承知の上でのチャレンジだったのだろうか。

飼い主が、ウマの系統ではなくどちらかと言えばロバの系統に属し野生的に育った二歳になろうとするシマウマのバロンをふれあい移動動物園で働かせるために、もしくは転売するために手に入れて、馴致や調教をしようとしなければこの事件は起こらなかったのである。

天王寺動物園での出生と出園

2016年05月20日 15時30分18秒 | 事件
可愛くて美しかったバロン。甘えんぼだったバロン。あんなに楽しそうにのびのびと野原を駆け回って、この世の春とばかりに輝いていたのになぜ、あんなかわいそうな死に方をしなければならなかったのだろうか。タラレバかもしれないが、~でなければ死ななくて済んだと思えることを少しずつ検証してきたいと思う。

バロンの父親ヒデヨシ(1992年7月24日、広島の安佐動物公園生まれ)は二頭の雌馬ミカ(1993年9月25日、仙台市八木山動物公園生まれ)とナデシコ(2008年8月23日、埼玉県 東武動物公園生まれ)と一緒に大阪天王寺動物園で飼育されていた。繁殖などの都合によって雄雌離されたり、同居させられたりしながら、生まれた子供たちが大きくなって移動するまでサバンナゾーンやそのサブグランドで展示されていた。

バロン♂は2014年6月19日、大阪市天王寺動物園でヒデヨシ21歳とナデシコ5歳の子として生まれた。

その様子がサイト(なきごえの中の動物園日誌ZOO DIARY獣医室から)にも記されている。なぜだか直にリンクが貼れないので関連ページをさらに開いてみてほしい。

生まれたばかりの小さなバロン
その1

その2

http://www.jazga.or.jp/tennoji/nakigoe/2014/07/index.html

7月2日 サバンナゾーンのサブグランドにデビューしたバロン

http://www.jazga.or.jp/tennoji/nakigoe/2014/08/index.html

バロンと名付けられ9月2日サバンナゾーンにデビューしたバロン

http://www.jazga.or.jp/tennoji/nakigoe/2014/10/index.html

子どもが産まれたりすると名前を公募するときとしないときがあり、バロンは公募されることはなく、動物園によって命名されたようだ。

5ヶ月後にはミカとの間にバロンの腹違いの妹ヒデミ♀(2014年11月1日生まれ)が生まれたが、約一年後の2015年10月に仙台市八木山動物公園へ移動となった。その時の様子がスタッフブログで知ることができる。↓
http://blog.zaq.ne.jp/zoo_tennoji6/article/94/

移動先までしっかり探してもらえ、その様子まで報告されたヒデミと、「22日に卒業します。」と張り紙で掲示され、サイト上では「バロンが出園しました。」とだけ報告され、仲間も自由もない移動動物園という得体のしれない所へ交換譲渡されてしまったバロンとの差は一体何なのだろう。

若くて健康で、これから何頭も子供が産め、遺伝的にも有益であったと思われる妹のヒデミ。種雄としては価値がなく、かわいい盛りは過ぎたので集客力はもう期待できなくなり、性的にも成熟しようとしていて、ますます扱いにも困ってくるだろう雄馬ということで、不要な余剰動物であったと思われるバロン。その違いはどれもすべて人間の都合によるものだ。雄雌どちらが生まれても終生飼える場合だけ繁殖させればいいだけなのに、いらなくなったら譲って、後は知らないではあんまりだと思う。

気が荒いと言われるシマウマ。動物園の事件や事故を調べるようになって、万が一、バロンがそうだったとしたら、サファリパークの猛獣の餌にでもなっていたのかもしれないとも思うようになった。表に出ないだけで、本当のことを言うと、多分もらわれ先があっただけ幸せで、動物園には一見事故のようだが未必の故意による処分や、人知れず餌として売られたりして、闇に葬られていく余剰動物たちがたくさんいるという実体があるのではないだろうか。

希少動物を守るためには雄よりも雌を多く必要とすることは理解できる。とはいえ、繁殖は雄が産まれても大丈夫な時だけにすべきで、天王寺動物園が雄だったバロンを終生面倒みることにすれば、この事件は起きなかったはずだ。正直に言わせてもらうと、天王寺動物園が無責任な繁殖と譲渡をしなければ、この事件は起きなかったということは誰も否定できないと思う。

暗闇の中、助けを求めるように立ちすくむ脱走後のバロン
(模様がバロンではないような?/6月8日気が付く)
https://twitter.com/kou_s21130/status/712294116114042882/photo/1?ref_src=twsrc%5Etfw

天王寺動物園の非情

2016年05月16日 22時49分58秒 | 事件
それにしても、人員は十分だったしバロンは比較的おとなしく、充分近くに近寄らせてくれたので、テレビの前の人たちはまさか死んでしまうとは思ってもみなかったことだろう。そして、国内の大きくて有名な動物園から売られてきたなんてことも想像さえしなかったはずだ。

一部の瀬戸市、多治見市、土岐市には戒厳令とまでは行かないが、家の中で待機していた人たちも大勢いたと思う。ヘリまで飛ばして大々的にライブ中継まで流していた大騒動だったにもかかわらず、天王寺動物園のテの字も表に出てくることはなかったが、「卒業」したその日の事件に応援に駆け付けることはなかったのも不思議でしょうがない。

こんな大変な事実を知ってしまったからには何とか抗議くらいしたいと思い、考えあぐねていたとき、行動を起こしてくれた動物愛護団体があったことを知って本当に嬉しかった。

天王寺動物園に抗議書を送ったPEACEという動物愛護団体のサイトには抗議書を送るに至った一連の経緯が詳しく書かれている。また、送った抗議書が載せてあり、当然に思える疑問や安易な繁殖と譲渡に対する抗議などが書いてある。↓
http://animals-peace.net/zoos_and_aquariums/tennojizoo-barron

事前の調査によると、天王寺動物園は他園ではバロンの貰い手がなかったので、ある動物商と他の動物を含める交換譲渡をしたと答えている。そこで、グラントシマウマを亡くして困っている円山動物園には声をかけたのかという疑問が出てくる。そしてその動物商とは動物の販売と移動動物園を手掛けるバロンの現所有者(有)ガイアプロダクトではないのか?という疑いもぬぐえない。

天王子動物園の話を信用するならば、最初にバロンが譲渡されたある動物商がバロンを(有)ガイアプロダクトに転売したのであれば、「(有)ガイアプロダクトにもう売らないで」と言えないはずなのだが…。と、少しわからない部分もあるが抗議内容はもっともなことばかりだ。

次に、なぜ物々交換だったのだろうかというと、動物園のサイトを見ればわかることだが、天王寺動物園の動物取扱業の登録が「展示」のみで、「販売」を登録していないからだと思う。

動物取扱業に関する表示
氏名又は名称 大阪市長
事業所の名称 大阪市天王寺動物園
事業所の所在地 大阪市天王寺区茶臼山町1-108
動物取扱業の種別 展示
登録番号 070240E
登録年月日 平成19年6月1日
有効期間の末日 平成29年5月31日
動物取扱責任者氏名 市川 晴子

またしても、このように動物園が絡む悲惨な動物の事件が起こってしまった。動物の命の軽視がその根底には潜んでいると思えてならない。天王寺動物園にははっきり説明してほしい事ばかりだが、現時点ではまだ天王子動物園からの回答はまだ無いようだ。市の運営する公的動物園が動物の譲渡に関する情報を求められたのならば、解答しなくてはいけないはずなのだが、だんまりを決め込むのだろうか。

週刊誌やその他のメディアが知っていて報道しようとはしないのは一体なぜなのだろうか。間に動物商を介しているのだとしても、道義的には少なくとも、手放した経緯を話す義務があると思うのだが…。

天王寺動物園のHP
http://www.jazga.or.jp/tennoji/
3月22日のバロンの出園を知らせるページ
http://www.jazga.or.jp/tennoji/nakigoe/2016/04/diary.html

なきごえどうぶつえん日誌より抜粋
3/22
はれ

●横浜市立よこはま動物園よりメガネグマのプッペ(雌)とウンピョウのショウ(雄)が、横浜市立野毛山動物園よりフサオマキザルのマユゲ(雄)が来園しました。

●グラントシマウマのバロン(雄)が出園しました。

それなのに、バロンの死についてはFBでもスルーしている。なぜ?

バロンは雄に生まれたばかりに貰い手は無く、余剰動物として手放され、どこへ行こうと知らんぷりされてしまったのだとしたら、捨てられたも同然だ。一生面倒をみるつもりがないのならば、安易に繁殖させて、集客の道具に利用して捨てるようなことをしてほしくはない。

子どもたちに夢と希望を与える楽しいはずの動物園の裏で、本当に軽々しく、このような繁殖や譲渡が行われているとすれば、説明のしようがない。だから、出るに出られないということなのかもしれない。そう思われても文句が言えるだろうか。ホームページでいいから、説明の義務を果たしてほしいと思う。

事件の全容と死因

2016年05月14日 10時17分21秒 | 事件
2016年3月22日
動物販売や移動動物園を手掛ける動物プロダクション(有)ガイアプロダクトに譲渡されたバロンは天王寺動物園からこの日輸送されることになった。夕方5時過ぎ、愛知県瀬戸市の三国山にある預託先の三国ウエスト農場(有)の乗馬クラブに到着直後に放牧場に放したとき、もろい柵を鼻で押し上げて壊し、山の中へ脱走した。乗馬クラブのK氏やその関係者3人と新しい飼い主のS氏ら4人で捕まえようとしたが、どうしてもできなかった。

バロンは愛知県の瀬戸市方面ではなく岐阜県の土岐市方面の山に逃げ込んだので、所有者のS氏は岐阜県警多治見署に通報し、捕獲を要請。多治見署は一帯の住民にシマウマを見かけたら近寄らず、通報するようにアナウンスし、翌朝から捜索し捕獲することにした。

その間、真っ暗な山の中を彷徨うバロンの写真がツイッターにアップされたり、国道を走る目撃情報が住民から寄せられた。

2016年3月23日
翌朝6時過ぎ、バロンは国道のそばでカメラ目線で写真におさまっていた。



そして、午前6時半ごろゴルフ場の従業員によってゴルフ場にいるバロンが発見され、大捕物がはじまった。映像などから警官隊約15人、乗馬クラブ関係者2人、獣医師3人、飼い主と約20名の人員が捕獲作業に携わったことがわかる。

3月22~23日の脱走と捕獲の経緯がよくわかるニュース映像を下にいくつか集めてみたが全てではない。観るにあたっては注意として、新聞記事だけではなく、テレビの報道も各社が流していることは全く同じではないということだ。間違った情報も含まれている。例えば、乗馬クラブ関係者を飼い主だとか、追跡の最後の方で麻酔が打たれ池に入ってしまったとか、それらの回数も行動内容もまちまちなのに驚いてしまった。

アフリカから来たものとしてレポートしたり、前回も指摘したように最悪にもほとんどのメディアがバロンは農場の乗馬クラブで飼われていたことになっていたものが多かった。そのために、まさか天王寺動物園にいたあのバロンだったとは誰も思わなかったに違いない。しかし、ありがたいことにネット上でバロンに気が付いた人のネット上での情報提供がいくつかあって身元が明らかになった。

脱走当日、新しい飼い主はバロンを天王寺動物園から輸送して来て、馴致と調教を頼んであった瀬戸の乗馬へ直接向かったようだ。そのクラブに到着後、輸送車からはスムーズに出て、放牧場に入ってくれたのだが、直後に恐怖のためかパニックになり、柵を壊し脱走したのが正しい。

https://www.youtube.com/watch?v=69Q8wVNXEcQ&
https://www.youtube.com/watch?v=dtKuEDV16uA
https://www.youtube.com/watch?v=QhwhpF4432g

獣医たちの説明(中京テレビ)
https://www.youtube.com/watch?v=LytIrAolX0E

乗馬クラブへの取材(NHK 岐阜)
https://www.youtube.com/watch?v=blL60exUES0

11発中7発目が当たったところで池に向い誘導されるように落ちるバロン
https://www.youtube.com/watch?v=C2g4sYdxk1Q

対岸に上がろうとするも痙攣がはじまり足腰が立たない
https://www.youtube.com/watch?v=Qy_JDzW_Bn4

(登りかけて再び落ちる様子が良くわかる別の動画は非公開となった)
https://www.youtube.com/watch?v=qhVkEgs9wf8

水中でもがいていたがすぐ動かなくなったバロン
https://www.youtube.com/watch?v=IWR_V-_cZKw

午後12時40分ごろ、映像と警察の発表によると、ゴルフ場の池の中から引き上げられ、バロンは心肺停止状態で捕獲された。(誰一人救助しようともせずに動かなくなってから、引き上げたので当然の結果なのかもしれない。)なんと19時間にも及ぶ逃亡劇のエピローグの情景は信じられないほど衝撃的で悲惨なものであった。

バロンは人が追ってこないので、それまでも何度も池に自ら入り泳いで対岸に逃れていたので、今回もそのつもりで入ったのだろうが、痙攣がはじまり登り切ることも、泳ぎ切ることもできなかった。目を開いたまま虚しく心臓マッサージを受けるバロンの死亡が確認されたとき、飼い主のS氏は動物好きなのだろう、彼の死を悲しんでいた様子がわかるが、獣医たちの笑顔は安どの笑顔なのだろうか対照的である。

午後12時45分死亡が確認された。完全な溺死の場合目を開いたまま絶命するのだろうか。死因については溺れてから水中での心肺停止までの時間があまりに短いので、溺れながらショック死したというのが真相ではないかと思う。土岐市の専従獣医は池に入ったことによって体が冷え、薬が効き過ぎたための溺死と説明。結局、バロンは解剖もされないまま、溺死と発表され、事件は片づけられてしまった。まだ1歳9ヶ月だった。

(この記事を基に判明した新たな事実を加筆し編集した記事→脱走シマウマ溺死事件の全容と疑問点)

脱走シマウマは天王寺動物園のバロンだった

2016年05月12日 23時28分03秒 | 事件
バロンの模様がわかりやすい写真付きの詳しい記事をもう一つ貼って置きたいと思う。

朝日新聞デジタル
脱走シマウマ、麻酔で倒れ池でおぼれたのが死因
2016年3月23日22時31分


ゴルフ場で獣医師(左)から吹き矢で麻酔薬を打たれたシマウマ=岐阜県土岐市妻木町、中垣理さん撮影







 「愛知県瀬戸市の乗馬クラブから22日夜に脱走したオスのシマウマが23日、約3・5キロ離れた岐阜県土岐市のゴルフ場で捕まった。岐阜県警の捕獲作戦は数時間に及び、シマウマは直後に死んだ。現場にいた獣医師によると、麻酔で倒れて池でおぼれたのが死因という。

脱走シマウマ、ゴルフ場へ 各ホール逃げ回る
 多治見署によると、23日早朝、シマウマが国道にいるとの通報でパトカーが向かうと、午前7時ごろ土岐市妻木町のゴルフ場に逃げ込んだ。30組の予約が入っていたが臨時休業とし、約15人で捕獲を始めた。
 グリーン上やバンカー内を歩き回り、5番ホール付近に。中垣理さん(60)ら獣医師が、約3ミリリットルの麻酔薬が入った注射器を吹き矢で発射した。中垣さんは「皮膚が厚いためか、なかなかうまくいかなかった」と言い、11本のうち数本が体内に入った。
 午後0時40分ごろ、ようやく麻酔が効き、倒れ込んだのが場内の池の中。引き揚げたときには体が冷たく、心臓マッサージをしたが助からなかった。
 「人になれていない動物を捕獲するのは難しい」と中垣さん。署は「蹴られたらけがをする恐れもある。麻酔で倒れたところを捕まえる方針だった」と説明。乗馬クラブの管理者(37)は「とにかくお騒がせして申し訳なかった」と平謝りだった。
 シマウマは、移動動物園を経営する愛知県尾張旭市の男性から乗馬クラブに預けられようとしていたが、パニックになって脱走したとみられている。」
http://www.asahi.com/articles/ASJ3R5SXLJ3ROIPE02Q.html

グラントシマウマとはサバンナの草原に群れで生息するサバンナシマウマの一種で、縞模様がはっきりしていてとても美しいせいか動物園で好んで飼育されているようだ。全部で9種類のシマウマの中では、体高1.1メートル前後、体重220~270キロととても小柄である。シマウマは縞模様が指紋のように一頭一頭微妙に違っているので、個体の区別がつきやすい。

シマウマはウマ科なのだが、ウマというよりもロバに近いことはその鳴き声からもうかがい知ることができる。しかし、ロバよりも気性が荒く人間になつきにくく、飼育下では病気にかかりやすいため騎乗や運搬用に馴致することが困難だという。

シマウマが馴致や調教が困難だとしてもふれあい動物園で飼育されて立派に勤めを果たしているシマウマや引馬で子供を乗せているシマウマをネットで見つけることができたので、おそらく生まれて間もないころに親から離して人間に育てられれば、家畜のロバのように育つこともあるのではないかと思われる。

では、バロンはどのように生れ育ってきたのだろうか。調べてみた。

【グラントシマウマのバロン♂】
2014年6月19日
大阪市天王寺動物園で父ヒデヨシと母ナデシコとの間に生まれた
スタッフブログ↓にはそのころのバロンの様子が記されている
http://blog.zaq.ne.jp/zoo_tennoji4/category/11/
http://blog.zaq.ne.jp/zoo_tennoji5/category/12/

(ブログで紹介されている動画)
おっぱいを飲む↓
https://www.youtube.com/watch?v=7q8CXijawjY&feature=youtu.be
元気に走り回る↓
https://www.youtube.com/watch?v=t9Urbf5F6X4&feature=youtu.be
サバンナゾーンのサブグランドを走る↓
https://www.youtube.com/watch?v=eazQMds2uO0&feature=youtu.be
サバンナゾーンにデビューしたとき(2014.9.1)↓
https://www.youtube.com/watch?v=WbalGmBRUNA&feature=youtu.be
同じ日のバロンのアップ↓
https://www.youtube.com/watch?v=zxewun3g43w&feature=youtu.be


(youtubeで見つけた動画)

天王寺動物園アフリカサバンナゾーンで母馬ナデシコとじゃれ合うバロン(2015.11.29)
http://doubutuen.xyz/archives/2790

写真や映像からはゴルフ場で死んだシマウマと天王寺動物園のバロンの縞模様は完全に一致していることがわかる。バロンは両後ろ肢の付け根部分に、二本フォークの模様がついているのでわかりやすかった。体重200キロ、体高1・2メートルとは年の割には大柄な方なのだろうか。シマウマの寿命は25~30歳なので1歳9ヶ月と言えば、まだまだ母親に甘えたいばかりの仔馬だとも言える。生きているのが楽しくてしょうがないとでも言うように駆け回る幼いバロンが確かにそこにいた。

天王寺動物園ではサバンナで生きるキリンやシマウマをアフリカサバンナゾーンという大きな放飼場で半野性的に放しながら、必要に応じて区分けや時間別にして展示していたようだ。とは言っても、飼育員がその中に入り、乾草を撒いたり掃除したりしてすぐそばを通ったりしても全く平気で、人間には慣れている様子がブログなどから知ることができた。

天王寺動物園がいつ頃バロンを手放し譲渡することを決めたのかわからないがシマウマの性成熟するのが2歳ごろなので、計画的ではあるようだ。移動の前に「バロンは3月22日で天王寺動物園を卒業します 長い間可愛がってくれてありがとうございます」という張り紙を貼ってあったとどこかで読んだことがあるので、この日付も一致している。あるブログには前日の3月21日も母ナデシコと一緒に展示されていたという目撃情報もあるようだ。

多くのメディアがアフリカから来た動物と言うようなニュアンスで報道していたが、驚くことに、バロンは日本の動物園で生まれ育ったシマウマだったのだ。ファンもいたに違いない。それなのに、動物を都合よく使い、いらなくなったらぞんざいに扱うところが動物園というところなのだろうか。頼り切っていた母親と突然離され、ひとりぼっちで知らない場所に連れていかれたバロン。

自由を楽しんで幸せそうに走り回っていたとは能天気な人の勝手な感想で、群れる草食動物の心は孤独と不安と恐怖でパニック状態だったろう。夜は山や国道を彷徨い、翌朝には母や仲間をを求めて天王寺動物園のサバンナゾーンに似たゴルフ場へと入り込んでいくのである。

BBC(日本語&英語)と朝日新聞のウエブメディアの記事

2016年05月11日 15時21分19秒 | 事件
BBCのウエブニュースの記事の英語版にも状況が詳しく書かれている。


逃げたシマウマ、ゴルフ場の池に落ちて死亡
Runaway Japanese zebra dies in golf course lake
BBC NEWS 23 March 2016


↑獣医が麻酔の吹き矢でシマウマを鎮静しようとした(23日)
The zebra was shot with a tranquilliser dart by a veterinary officer


↑吹き矢に射られて池に落ちたシマウマ
It plunged into the lake after it was shot


↑池から引き上げられるシマウマ。すでに心停止していたという。
The zebra was pulled out within minutes but its heart had already stopped

愛知県の乗馬クラブから脱走したシマウマが23日、岐阜県土岐市のゴルフ場で発見されたが、麻酔の吹き矢で鎮静された後、池に落ちて死亡した。
警察や獣医師が数時間にわたり捕獲しようとゴルフ場内を追い回した後、吹き矢で鎮静を試みた。射られて池に落ちたシマウマを警察は数分後に引き揚げたが、死亡したという。警察は、引き上げた時点ですでに心臓が停止しており、溺死した可能性が強いと話している。

警察や地元報道などによると、シマウマは雄の2歳飼育されていた乗馬クラブから22日夜、厩舎のフェンスを押し開けて脱走したという。翌朝になると、土岐市の国道をシマウマが走っていたという通報が警察に相次ぎ、間もなく名岐国際ゴルフ倶楽部のコース内で発見した。

A zebra that ran away from a horse riding club in Japan has died in a golf course lake after it was tranquilised.
Police officers and veterinarians had chased the animal around the course near Toki city in the central Gifu prefecture for hours.
It ran into the lake shortly after it was shot with a tranquiliser dart.
The animal died despite being pulled out within minutes. Officers said it had likely drowned and that its heart had stopped.

The two-year-old male zebra was owned by a mobile zoo, reported the newspaper Mainichi Shimbun, but was being housed at the Mikuni West Farm, a local stable and riding club.
On Tuesday evening, farm managers were bringing in the zebra for the night when it became agitated, trampled the paddock fence, and escaped, fleeing towards a nearby mountain.
By early Wednesday morning police were receiving reports of a zebra running along a highway.
They quickly tracked it to the Toki International Golf Course, where veterinarians and police tried to catch it.
It ran into a lake shortly after being darted.
"We pulled it out, but its heart had stopped," said police spokesman Takahiro Taniguchi, saying it had likely drowned.

BBC日本語記事
http://www.bbc.com/japanese/35878814
BBC英語記事(深夜彷徨うバロンのツイッター写真あり)
http://www.bbc.com/news/world-asia-35878778

なぜ日本語と英語では内容が違うのかわからないが、「飼育されていた乗馬クラブから脱走」と”預けた乗馬クラブで放牧場に移そうとして脱走”では意味が違ってくるのではないだろうか。

そして、英語版の方にはバロンは”移動動物園所有”だったこと、”放牧場に収容しようとしたとき興奮して脱走”したこと”池から引き揚げた時には心臓が止まっていた”ことなどが県警の関係者の名前とともに書かれている。大切なことがしっかり書かれている記事は前回紹介した記事を含めこれら三つぐらいではないかと思う。

また、腑に落ちないことに、シマウマの出自や移動動物園の名前は伏せてあるのに農場の乗馬クラブの名前はどこのニュースでも必ずと言っていいほど報道されている。移動動物園のFBは事件については触れないまま閉鎖してしまったが、全国的に名前をさらされ、有名になってしまった農場乗馬クラブの打撃は大きいものに違いない。

このように、ほとんどの報道機関がしっかりと報道されるべき情報の裏をとらないまま、きっちりと調査しないまま流してしまうのはなぜだろうか。バロンが2歳だと報道されているが、馬の年齢の数え方は以前なら2歳で良かったが、今は競走馬も満年齢で数えることになっているし、一般人の感覚から言えば満年齢で報道されるべきであると思う。

柵についても1・5メートルはなく、シマウマが簡単に破壊できるようなものであったことや柵を飛び越えたのではなく鼻で押し上げて壊して逃走したことなど、他の報道記事や映像などでわかってきた事実である。色々な立場の現場の人たちの言うことを鵜呑みにしないで報道するように願いたい。

ありがたいことにバロンが脱走したその日の朝まで大阪市天王寺動物園にいたシマウマだと言うことを突き止めて抗議してくださったある動物愛護団体がある。バロンの真実を発信してくれたのはsippo(シッポ)という朝日新聞社が運営するペットに関する情報・サービスを提供する総合情報webメディアのみではないだろうか。↓
http://sippolife.jp/issue/2016040100009.html

次回紹介する天王寺動物園時代のバロンやニュースの動画などによって、吹き矢がどれだけどのように打たれたのか、なぜバロンが死ななければならなかったのかなどが少しわかってくると思う。

脱走シマウマ溺死事件

2016年05月11日 00時17分14秒 | 事件



次の話題は幸せな動物の話が書きたいと思っていたのだが、今回もどうしようもなく悲しい話になってしまった。

ウッチーの事件を調べている時にも感じたことだが、報道機関の発表は全てが正しいわけではなく、情報によってはひどい間違いや隠ぺい、ミスリードともとられかねないことが多々あると言うことに今回もさらに思い知らされることになった。特に大きな市などの公共施設に関する事件などはうやむやになったり、弱者に責任が負わされるように感じることがあったりと、理不尽さと真実が報道されない恐怖を強く感じるようになった。それについてはまた述べることにして、まずは比較的正確な情報が書いてある記事を二つ貼っておきたい。

なお、正確ではないと思われる部分にはアンダーラインを引くことにした。


「22日午後7時20分頃、愛知県瀬戸市片草町の乗馬クラブ「三国ウエスト農場」から シマウマ1頭(雄、2歳)が脱走した、とシマウマを所有する同県尾張旭市の会社役員男性(43)から、 岐阜県警多治見署に通報があった。同署と同クラブによると、シマウマは、体重約200キロ、 体高約1メートル20。男性から飼育を委託され、同日午後5時過ぎ、同クラブにトラックで到着。 放牧場に放されたが興奮状態で、高さ約1・5メートルの柵を壊して、そのまま逃げたという。 同クラブは、愛知、岐阜県境にある三国山の西側に位置し、同クラブは23日朝から三国山や周辺を捜索するとしている。
2016年03月22日 23時45分 Copyright © The Yomiuri Shimbun 」




土岐市のゴルフ場 脱走のシマウマ死ぬ
16.03.23 テレビ愛知 報道

「瀬戸市にある農場からシマウマが脱走し、ゴルフ場に逃げ込みましたが、23日午後、コースの池で倒れ、死にました。溺れて死んだとみられます。

脱走したのは、体重約200キロある2歳のシマウマです。22日夕方、瀬戸市の農場にある乗馬クラブのパドックから脱走。23日朝、農場から1.3キロほど離れた岐阜県土岐市で見つかり、その後ゴルフ場に逃げ込みました。

獣医師が吹き矢で麻酔を打って、捕獲を試みていたところ、午後0時半ごろコース内の池で倒れ、動かなくなりました。警察官がシマウマを引きあげましたが、すでに死んでいたということです。

「麻酔が一番効いている時に(池に)入って泳ぐことができず最悪の結果に」
(土岐市立家畜診療所 服部 明 獣医師)

警察によりますと、このシマウマは尾張旭市の移動動物園の経営者が所有し、22日農場に搬入されたばかりだということです。」






(写真はテレビ愛知ニュースより拝借)
http://www.tv-aichi.co.jp/news/2016/03/post-1430.html

アフリカから来たシマウマを調教のために乗馬クラブへ預けるわけがない、どこから来たシマウマなのだろうと疑問に思ったのでネットでいろいろ調べてみた。

その結果、そのシマウマはグラントシマウマという種類のシマウマで、なんと事件当日まで天王寺動物園にいたバロン(雄)という、まだ乳離れも完全ではない子供のシマウマだった。 

【グラントシマウマのバロン♂について】

2014年6月19日
大阪市天王寺動物園で父ヒデヨシと母ナデシコとの間に誕生
事件前日まで母親と一緒に天王寺動物園のサファリサバンナゾーンで飼育されていた
体高約120センチ  体重約200キロ

2016年2月1日
天王寺動物園から動物商へ譲渡され、そこから転売されることになった

2016年3月22日
新しい飼い主である、動物販売や移動動物園を手掛ける愛知県尾張旭市の動物プロダクション
(有)ガイアプロダクトにより天王寺動物園から輸送車で輸送された
預託先の愛知県瀬戸市の三国ウエスト農場(有)の乗馬クラブに夕方5時過ぎ到着
その直後放牧場に放された時にパニックを起こし、囲いを壊して脱走し岐阜県方面へ逃走
関係者4人では捕獲できず、午後7時20分ごろ飼い主が岐阜県警に通報した

2016年3月23日
翌朝6時半ごろ3キロくらい離れた岐阜県土岐市のゴルフ場に入りこみ、水陸構わず逃げ回った
7本目の薬入り吹き矢を刺された後、よろけるように歩きながら再び池に入水して逃げた
今まで通り、対岸に上がって逃げようとしたが痙攣がはじまり、再び水中に倒れた
溺れるとともに心停止したため、引き上げられてから心臓マッサージを施された
午後12時45分ごろ死亡が確認された
享年1歳9ヶ月だった

(詳しい経過を追加再編集した)


バロンの写真ではないが、偶然にもプロフィール写真をグラントシマウマに変更した直後に起こったこの事件。スルーしてしまうことはますますできなくなり、しばらくはこの事件について記していきたい。