命きらめいて☆馬、犬、猫など動物に関する理不尽な事件や心温まる出来事の記録

円山動物園マレーグマ虐待死亡事件/脱走シマウマ水死事件/動物虐殺事件/宮古馬放置死事件/上げ馬神事

ごめんねウッチー

2015年12月30日 18時21分41秒 | 事件
ウッチーのことで動物園とはそういうところだったのだと、認識を新たにした。国によって動物園動物の待遇は大きく違うかもしれないけれど、少なくとも日本は家畜と一緒で、場合によっては円山動物園のように家畜以下のひどい扱いのところもあり、不要になったら処分するということが慣例になっているのかも知れないということである。それは乗馬クラブなどの動物施設と大差はないのだろう。

「仲介役」「なだめ役」「緩衝剤役」それに加えて野生由来の希少な個体であったウッチーの「骨格標本という研究用教材を作るという役割」が「咬ませ犬役」と「間引き」を兼ねて課せられていたのではないかという疑惑が最近浮上してきた。

何十年も昔、最後の純血の老齢で病気だった木曽馬が学術保存用に剥製にされたことがあった。言うまでもなく安楽死だったろう。

今回は痛めつけ苦しませながら殺されたにもかかわらず、大きな問題にもならず、もみ消そうとする力の方が大きいところをみると、こういうことは動物園ではよくあることなのだと考えざるをえない。愛護法も「むやみに」殺すのはダメとかのあいまいな表現で、いくらでもごまかせてしまう。

むごいめに合わせて処分してもOKというのが動物園ならば、もう安心して楽しめるところではなくなってしまった。全ての動物園がそうだとは言わないが、日本動物園水族館協会をはじめとする業界の沈黙していることからも、あまり差はないのだろう。動物園反対の愛護団体はそういうところまでわかっていて反対運動をしているのかもしれないと思った。

今回の事件の立入検査ではネグレクト型の虐待としか判断されなかった。超高齢の小柄な雌熊に、若くて大きく力の強い雄熊を何度も襲わせてひどいケガを負わせ、ついには死に至らしめた行為だったのに動物愛護法違反に問われなかったのはなぜだろうか?

動物の愛護及び管理に関する法律 
第四十四条
愛護動物に対し、みだりに、給餌若しくは給水をやめ、酷使し、又はそ
の健康及び安全を保持することが困難な場所に拘束することにより衰弱
させること
、自己の飼養し、又は保管する愛護動物であつて疾病にかかり、
又は負傷したものの適切な保護を行わないこと、排せつ物の堆積した施設
又は他の愛護動物の死体が放置された施設であつて自己の管理するもの
において飼養し、又は保管することその他の虐待を行つた者は、100万円
以下の罰金に処する。


立入検査では下線部分だけを指摘し、赤字で書いた抵触行為をスルーした札幌市と、他県では通報だけで証拠があれば動物愛護法違反での捜査に入ってくれるのに、通報しても誰かが告発しないと捜査ができないと答える道警に疑問を感じざるをえない。ぜひとも司法による厳正な捜査と正当な処分をお願いしたいと思う。道警が拒むなら検察で調べてほしい。

発情を無視して繁殖?させようとしていた係長たち、ろくに治療もしなかった獣医師、じゃれてるのか攻撃しているのかわからなかったと言った飼育員、ケガをしているそぶりもなかったと発表した課長。関与者全員が知らなかったとか気が付かなかったと言い訳をするありえない状況がまかり通っている不自然さに驚きと怒りを禁じえない。日本の動物愛護精神に心から失望したし、動物事件史上理不尽さ極まる事件だと言える。ウッチーの無念はいかばかりであったろうか。

「安らかに」とはとても言えない。ごめんねウッチー。動物園に殺されてしまったね。熊の神様に全部報告するんだよ。悪いままの人間は赦さななくていいからね。そんなことしか言えないのが悔しいし、こんなことが起こるなら動物園はもういらないというのが正直な気持ちだ。

札幌市では
動物園で強い動物を弱い動物と何度も闘わせて死なせても
ネグレクト虐待とでしか調査結果を出さず、それなりの行政処分しかしないのはなぜ?

北海道では
その証拠動画や写真があるのに
通報しても捜査してくれないのはなぜ?

近年起こっている数々の動物虐待事件を調べると証拠さえあれば動物愛護法違反容疑で警察はチャンと捜査に入ってくれているし、逮捕に至ることも少なくはない。なぜ告発がない限り捜査はできないなどと言い、捜査しないのだろうか。この疑問は第七の謎として追記させてもらった。残った謎↓
http://blog.goo.ne.jp/inochikirameite/e/8825d83ce87c744976e86e1e4f02b110

12月28日第26回の市民動物会議の会議録が発表された。
https://www.city.sapporo.jp/zoo/topics/2015shimindoubutsuenkaigi.html

ウッチー虐待死事件の原因は相変わらず、監視体制と獣医体制の不足を前提として話が進められていて、苦しい言い訳を重ねなければならなかった事件の真相は触れられずに終わった。虐待がどのように起きたのか時系列に沿って、詳しく解明しようとする姿勢はこれからも期待できそうもない。

ウッチーが襲撃されている動画(円山動物園屋外放飼場にて)2015.7.24
The Abuse of a Sun Bear at Maruyama Zoo, Sapporo, Japan. Very Severe
#1https://youtu.be/uS_r9b51m9o
#2https://youtu.be/KZY3jyjx40E
#3https://youtu.be/AZr3VazoqJ8

ウッチーは6月20日~7月24日の間に、4回も上の動画のような状況に置かれ、その度に大怪我を負ったが、救助どころか治療もろくにされず、ついには致命傷を負い殺されてしまった。

形ばかりの陳謝と行政処分がされただけで、おかしいと思う人々の声は無視されたまま、要請されている司法による捜査には入っていない。こうして真相は闇の中に葬り去られようとしているが、天がこのまま見過ごすとは思えない。ウメキチには罪はなく、円山動物園の関係職員に全ての責任があることはごまかせない事実である。


♪マレーグマのウッチー「眠れる円山の美女」(まどろむウッチー)
https://www.youtube.com/watch?v=USbYDe35GNU

市民動物園会議について

2015年12月26日 11時37分49秒 | 事件
市民動物園会議とは
https://www.city.sapporo.jp/somu/fuzokukikan/kikan-2/2-42shimindoubutsuen.html

第1回~3回の開催結果
http://www.city.sapporo.jp/zoo/topics/2007shimindoubutsuenkaigi.html

第4回から現在までの開催結果や予定
http://www.city.sapporo.jp/zoo/topics/2015shimindoubutsuenkaigi.html

ウッチー虐待死事件直後に市民動物園会議のメンバーが若干名の公募があった
https://www.city.sapporo.jp/zoo/topics/topics2-751.html

○市民動物園会議の傍聴に関する要領(案)(9月30日の第25回市民動物園会議にて)
(目的)
第1条 この要領は、市民動物園会議規則(平成26 年10 月6日規則第66 号)第6条に基
づき、円滑な審議を図るために、動物園会議(以下「会議」という。)の傍聴に関し必
要な事項を定めるものとする。
(会議の傍聴)
第2条 傍聴席は、一般席及び報道関係者席に分ける。
2 傍聴人は、前項に定める席以外の場所において傍聴してはならない。
(傍聴人員の制限)
第3条 議長は、傍聴席の都合により、傍聴人員を制限することができる。この場合にお
ける傍聴人の決定は先着順による。
(傍聴席に入ることができない者)
第4条 次に該当する者は、傍聴席に入ることができない。
(1) 凶器その他の危険物を持っている者
(2) 示威のための旗、プラカード、拡声装置等を持っている者
(3) 異様な服装をしている者
(4) 酒気を帯びていると認められる者
(5) その他議長において会議の秩序維持のため必要があると認めた者
(傍聴人の禁止行為)
第5条 傍聴人は、傍聴席にあるときは、次の行為をしてはならない。
(1) 会議における言論に対して拍手その他の方法により公然と可否を表明すること
(2) 飲食又は喫煙
(3) パソコン又は携帯電話の使用
(4) 会議の妨害又は他の傍聴者の傍聴の妨げとなるような行為
(5) その他会議の秩序を乱す行為
2 傍聴人は、写真、映像等を撮影し、又は録音をする際には、開会前に議長に申し出て
許可を得るものとする。
(傍聴人の退場)
第6条 議長は、会議を公開しないこととした時、又は傍聴人がこの要領に違反するとき
は、退場を命ずることができる。

(その他)
第7条 議長はこの要領において、職員に指示をし、必要な措置を行わせることができる。

傍聴人に対する規制や警備事項を異常に増やし、参加しずらくした理由とは一体なんだろうか?「私の動物園と思ってもらいたい」という方針とは明らかに逆行しているという矛盾を感じないのだろうか?

提言書についてのテレビニュース

2015年12月26日 10時19分20秒 | 事件
動画の存在も知らなかった人たちで構成される市民動物園会議。
会議の中で閲覧してからこそ本物の議論ができるというものだ。
真実を知らされない関係者たちによる提言など意味があるとは思えない。
提言書は題名だけはウッチーを入れているが、事件の肝心な部分は伏せられたままだ。
形だけ、恰好だけで済まされていこうとしている。

http://www.nhk.or.jp/sapporo-news/20151222/4488571.html

円山動物園 改善を市長に提言
北海道NHK NEWS WEB 12月22日 12時29分

円山動物園 改善を市長に提言

札幌市の円山動物園の運営改善を検討していた第三者委員会が22日、動物の健康管理などを担う専門組織の設置などを求めた提言を、秋元市長に提出しました。
円山動物園の第三者委員会の「市民動物園会議」は、飼育していたマレーグマが死んだことなどを受けて、運営の改善のための取り組みについて提言をまとめ、22日、委員長の金子正美酪農学園大学教授などが市役所を訪れて、秋元市長に提言書を提出しました。
これに対して、秋元市長は「動物園の役割は日々、高度化し、変化していると認識している。提言を踏まえて、早急に対応できることから手をつけていきたい」と述べました。
提言では、動物の健康管理などを担う専門組織を設けることや、大学や専門学校で専門的な知識や技術を身につけた人材を確保すること、さらに、休園日を、いまの年間3日から増やすことなどを求めています。
提言を提出したあと、金子委員長は記者団に対し、「提言は、市民や外部アドバイザーの意見を取り入れてつくった重たいものだと認識している。内容がどのように反映されているか市民動物園会議で随時、確認したい」と述べました。



提言書

2015年12月25日 22時50分06秒 | 事件
平成27年12月22日円山動物園の市民動物園会議の委員長は【「マレーグマ『ウッチ―』の死亡事案に係る改善計画(中期的課題)」に対する提言書】を発表した。

たくさんの謎があって、多くの人たちが説明を求める抗議メールを出しても、とぼけた言い訳を押し通し、なんら誠意のある説明を発表することはなく、3回の市民動物園会議をまとめたものだ。↓

http://www.city.sapporo.jp/zoo/topics/documents/teigen-honbun.pdf

施設や体制などをいくら整えようがそこに動物への愛情がなければ、動物たちは今までと同じように病気や事故で失わなくても良い命を失うことになる。肝心なところをうやむやにしたまま何度やり直そうとしても、動物や客への誠意がないので、真の改善とは言えないだろう。

監禁され見世物になる一生を送らねばならない動物園動物たち。彼らに対する思いやりを失った動物園で動物たちを見るのは辛いものがある。ウッチーの事件から動物園について考えるようになって、思うことがある。本当に動物が好きな人は動物園が嫌いなのではないかと。

これから不幸な動物をこれ以上増やさないためにも、少子化日本は動物園縮小と統廃合の方向で運営をしていくべきで、動物園がどうしても必要ならば、小菅氏の提唱するような特化した国立の動物園が日本国内に数カ所で十分だ。その土地の気候や環境に合った動物を飼養すればそれだけで特化できるだろうし、犠牲になる動物を最小限にするためにはその方が絶対いい。

市民動物園会議はメディアには第三者会議と位置づけられているみたいだが、公募で委員になったのは10人中3人のみで、動画の存在も伏せたまま、事件の詳細も知らない人たちによる会議を何回開こうと、いくら長い報告書を作ろうと、白々しいだけだ。残酷な虐待がなかったことにするような姿勢は反感を買うだけだと思う。応援しようとする人たちが増えて初めて、入場者数も増えてくることが理解できない人たちばかりで運営していく円山動物園の未来は暗い。