「いむれ内科クリニック」の院長の山本景三です。今シーズンから経鼻弱毒生インフルエンザワクチン「フルミスト点鼻液」が発売となり、当院でも接種の受付をしています。
従来のインフルエンザワクチンと異なり、注射ではなく鼻に噴霧するタイプのワクチンのため、接種時の注射の痛みはありません。従来のワクチンはインフルエンザウイルスをホルマリン等で不活化したものを元に製造されていますが、「フルミスト点鼻液」は病原性を弱めたインフルエンザウイルスが生きたまま入っています。このため従来のワクチンより高い予防効果が期待されています。一方で鼻閉・鼻漏の副反応は多めで、国内の臨床試験では59.2%の方に認めています。それ以外には咳や咽頭痛、頭痛などの頻度が高めです。
「フルミスト点鼻液」は2003年に米国で初めて承認されました。日本でも医師が個人の責任で輸入して使用することはできるため、10年前に個人輸入したことがあります。しかし数万円の送料がかかるため接種料金が大変高くなってしまいました。10本買っても100本買っても送料は変わらないのでたくさん買えば安くなるのですが、さすがにそれだけの本数は捌けません。
「フルミスト点鼻液」を接種できる年齢は2歳以上19歳未満の方です。注射の痛みが苦手なお子さんにいかがでしょうか。