前回はこちら♪
中学1年生の頃から自転車にハマリ、高校時代はすっかりロードレースの魅力に
執りつかれていた
「夢はツール・ド・フランス!ピレネー越え!!」みたいな感じで。
かなり歯を食いしばるので、もともと歯並びが悪い上に、何度も書いたように
虫歯も出来まくっていたから、だんだんと歯がガタガタになってきた。
マウスピースをしたりもしたけど、やっぱり力がイマイチ入らないし、呼吸する
のにもジャマなので、結局そのまま放ったらかしていた。
高1の冬休み、春休み、高2の夏休みの前半にバイトしたお金を足して、念願
かなってある有名なロードレーサーのビルダーにレーサーをオーダーしたんよ。
当時だと、400CCのバイクなら充分買えるくらいの値段がした。
勿論、廻りの連中は「そんな金あるならバイク買いなよ!!」の大コール。
でも、当時の僕は「そのビルダーにレーサーをオーダーする」のが夢だったので、
全く聞き入れなかった。
高2の夏休みの終わりにそのビルダーの所に行き、体中のサイズを測って貰い、
腕力やら脚力やらを見て貰い、充分に話し合いをしてオーダーした。
本当はカンパニョーロのスーパーレコードシリーズで決めたかったけど、とても
そんなお金は無いから、オールデュラエースEXにした。
しかも拘りでオールブラック!!
フレームは勿論「レッド・パール」でフロントフォークは当時流行の「銀メッキ」
それから3週間後くらいに連絡があり、「昨日完成したから、明日には発送出来るよ」
との連絡に狂喜乱舞し、次の日は学校をサボってローラーを取りに行った。
ローラー、つうのは要するにその上に自転車を置いてその場で漕ぐ為の物。
えっと、そう、あの、最近流行りのスポーツジムに置いてあるその場で自転車漕ぐ
奴あるでしょ?まぁ、あんな感じを、自分のレーサーでする為の物。
それを犬小屋の横に置けば、雨の日でも大切なレーサーを濡らさずにその上で
トレーニングが出来る訳だ。
到着当日は何度も何度も運送屋さんに電話して未だか未だかと、首がもう伸びきって
千切れそうになった頃に、やっと来た(^o^)丿
落ち着いて注意書きを良く読みながら、各部のネジのまし締めチェックをして、チェーンを
はめて、グリスを丁寧に塗りこんで、再度各部のチェックをして、やっと試乗♪
「オオー、やっぱ軽い~~、速い~~、一漕ぎでこんなに進む~~~」とバカみたく
ヘラヘラ笑いながら、1時間くらい良く走る道を乗り廻した。
「ぅーん、でもさすがに、トップギアだとかなりシンドイな。でもこれくらい楽々
漕げるような鋼鉄の脚になってやるぜ!!」
と歯と背骨をギシギシさせながら漕ぎまくったのサ。
「今日はこのレーサーに馴染むのが目的だから後は明日にしよう」と判ったような
判らないような事を考えながら、自宅に戻った。
で、夕飯食べた後、どうしても乗りたくなり(笑)ローラーの上にレーサーを置いて
漕ぎ出したんよ。
30分くらい漕いだかな?トップギアに入れて「ヒューン、ヒューン」と不気味な音を
こだまさせながら歯と背骨をギリギリ言わせながら、漕いでたんよ。
「バキッ!!」
「ん?なんだ??奥歯が辺らぞ?」、
痛くは無い。
鏡で見てみると、奥歯の、あのクソ医者が治療した歯の被せ物がぶっ壊れていた。
やれやれだぜ、まったく。