人に合わせて仕事を構築するならば、組織は情実となれあいに向かう。
しかし情実やなれあいの余裕はない。
組織は公平さと非属人的な公正さを必要とする。
さもなくば、優れた者は去り、あるいは意欲を失う。
しかも組織は多様性を必要とする。
さもなくば、変革の能力を欠き、正しい意思決定を行ううえで必要となる異なる見解の能力を失うことになる。
:「経営者の条件」
「非属人的な公正さ」という表現が気になったので、「公正」という言葉をググってみた。
公正とは社会的決定に関する評価の一つで,とりわけ権力のある者が他者の処遇(利益やコストの分配,権限や機会の付与など)にかかわる決定をする際に問題とされる。
公正とは属人的であらざるをえないという現実に対して、「非属人的な公正さ」という表現を使用したようである。
「非属人的な公正さ」というのは、人間は公正ではないということを認識しておけということである。
評価と同様に、特に影響力の強い権力者に対して人間は公正ではいられないことに対する注意喚起の表現のようである。
「組織は公平さと公正さを必要とする」ではダメなのか?
「組織のマネジメントには公平さと非属人的な公正さを必要とする」とか「組織が存続するには公平さと非属人的な公正さを必要とする」がよりよいのではないか?
今後「非属人的な〇〇」という表現は使えるような気がする。
言葉の定義を重んじるドラッカーの性格が表れている。