ら く が き ち ょ う

えほんや なずな店主いちみちゃん が
心にうかぶ よしなしごとを 描き散らす since 2005

【きょうの一冊】20211013

2021年10月13日 | ほん

水曜日は児童館で、おもに一年生に向けて絵本を読みます。

今を生きる小学生の様子が垣間見える、貴重な時間です。
今日は、小雨模様の肌寒さがあったんですが、半そで短パンの子が多くて「さすがやわ」と思いましたよ。

そして彼ら彼女らは、わたしに対して「こわいの読んで」と、つねにリクエストは決まっています。

「ブルブル、ゾクゾク、ふるえるようなの、持ってきて」

「一番こわいの持ってきて」

この方々は『鬼滅の刃』やら『呪術廻戦』とか『バイオハザード』とか、おぞましいものをそういうものを見馴れてらっしゃるから、読み聞かせのおばちゃんたちはかなり戸惑うのですよ。

でも、まぁ、なんとかリクエストに応えたいと、絵本屋のおばちゃんはいろいろ考えるわけです。

今日は『しらすどん』最勝寺朋子/岩崎書店 を用意しました。

「しらすって知ってる?」と尋ねると、ほとんどのお子が手を上げます。

知ってるし、食べたこともある。

そう、身近な食べ物。

「しらすってねぇ、イワシの赤ちゃんなんだよね~」といって、読み始めたんでした。

 

どんぶりに食べ残された数粒の飯粒と、一尾のしらす。

しらすの気持ちになってみよう……って呼びかけられ、読み進めるうちに神妙なしんとしたムードが漂います。

緊張感に耐え切れず「ぜんぜん、こわくない」って言いだす子も。

わかる、わかる。この絵の迫力。直球のメッセージ。こわくないはずないもんね。

キメツといい勝負だと、いちみちゃんは思います。

 

そして、また「こわいの持ってきてね」とリクエスト。

はい、さがしてきますよ~。

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