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パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々(映画)

2010-04-18 19:53:00 | 映画
(C)2010 TWENTIETH CENTURY FOX

今回の記事は『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』(2010年、監督:クリス・コロンバス)です。
ギリシャ神話×現代アメリカなファンタジー・アドベンチャー。
監督はハリー・ポッターシリーズ初期・中期の監督を務めたクリス・コロンバス。
かなりあっさりした作りでまとめられた、エンターテインメント・ファンタジーでした。

■内容紹介 ※goo映画より
17歳のパーシーは美術館での怪物に襲われたのを機に、自分が半神半人のデミゴッドだと知る。
しかも彼は海神ポセイドンの息子で、全能の神ゼウスの最強武器である稲妻を盗んだ嫌疑をかけられているというのだ。
そしてそのせいでパーシーの母親は冥界の神ハデスにさらわれてしまった。
パーシーは身に覚えのない嫌疑を晴らし母親を助けるべく、親友で半人半獣のグローバー、アテナの娘・アナベスと共にハデスの元へと向かうが……。

ギリシア神話が現代によみがえる!

パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々

パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々


■感想
ギリシャ神話というと、様々なゲーム、漫画、映画にその世界観や固有名などが使われているので、神話の内容自体は知らなくても「どこかで聞いたことがあるな」ってことがたくさんあるかもしれない。
ゼウス、ポセイドン、ハデスなどの神々の名前や、
ミノタウロス、サイクロプス(キュクロープス)、メドゥーサなどの怪物たち、
ヘラクレス、オデュッセウス、オイディプス(エディプス)などの人間の英雄の名前などはきっとどこかで聞いたことがあるんじゃないかなと思います。
ギリシャ神話自体がなかなか面白いので時間がある時に少し調べてみると意外な発見があって面白いですよ。
Wikipediaあたりで気軽にギリシャ神話は調べられます。
余裕で1日時間が潰せます。(少し勿体ないけど)

さて、映画の感想です。
『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』はかなりライトな感じのファンタジーでした。
とにかく全体的にノリがものすっごく軽い。
「世界が終わってしまうかもしれない」とあれだけ騒ぎ立てているのに、主人公はもちろん、世界が終わると言い出した当人からすらもまるっきり危機感が感じられない不思議さ。
また、自分が神様の息子だよという衝撃的な事実を知らされた時も、母親を目の前で失った時も、そこら中に人間じゃない得体の知れない者たちがいる訓練所を目にした時も、パーシー君が意外なほどあっさりと事態を受け入れリアクションがかくも薄い。
軽い。とにかく軽いぞ、テイストが。
これはパーシー君が神様の息子ゆえに大器だからなのか、映画の上映時間が限られているからなのか不明ですが(ま、おそらく後者だろうけども)、とにかく物語は終盤まであっさり目です。

ポセイドンの息子ということで訓練所でもすぐに持って生まれた才能の片鱗を発揮し、まわりからも一目置かれるパーシー。
だからか、どうにもこのパーシー君が余裕綽々に見えてしまって感情移入しにくい。
やっぱりファンタジーの主人公は、悩みながら迷いながら努力しながら成長していった方が絶対的に魅力を感じます。
ただ、終盤で父親に対してはかなりドライな感情を持っていることが発覚するパーシー君には好感が持てました。
あそこで感動の再会なんて繰り広げられた日にはちょっと引いてしまう。

物語も全体的にとっても変。
ギリシャ神話の登場人物が出てくる物語なのに、舞台はアメリカだけで完結。
パーシーの守護者としてとにかく弱い子を抜擢するポセイドン。
世界が終わると騒ぎ立てながらも危機感が薄く何も行動を起こそうともしない登場人物。
ゼウスに「僕は盗んでません」と身の潔白を証明しに行こうとパーシーに言っときながら、すぐには行かず何故か期限ぎりぎりまでパーシーを鍛えるという日程を組む先生。
その結果、パーシーにあっさりと逃げられながらも、誰も彼を探そうともしていない様に感じられるその後の展開。
自分の愛人(メドゥーサ)を殺しに来た息子に助言を送るポセイドン。
期限のほとんどをラスベガスのカジノで潰してしまうという盛り上がりにかける展開。
ファンキーなハデス。嫌われ者なハデス。
……可哀想なハデス。
息子に会うことは禁じられているからと基本放置ですべて息子まかせなポセイドン。
息子に直接会えなくても、お前が遣わせた守護者やら先生やら他の者達で稲妻を探させりゃ良かったじゃないかと思わないこともない。

と、批判的な意見をずらずら書いてしまいましたが、映画自体はなかなか面白かったとは思います。
パーシーの水を操る能力はなかなか派手でカッコいいし、
パーシー、アナベス、グローバーの3人の旅は青春ロードムービーっぽくてほんわかと楽しい。
ちらほら出てくるギリシャ神話の登場人物たちも聞いたことのある名前ばかりなのでちょっとワクワクする。
あっさりだからこそ気軽に楽しめるという利点もあります。

気軽にファンタジーを楽しみたいという方はきっと観て損はない映画だと思います。

映画データ 
題名 パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 
製作年/製作国 2010年/アメリカ 
ジャンル ファンタジー/アドベンチャー 
監督 クリス・コロンバス 
出演者 ローガン・ラーマン
ピアース・ブロスナン
ユマ・サーマン
アレクサンドラ・ダダリオ
ブランドン・T・ジャクソン
ショーン・ビーン
キャサリン・キーナー
ケヴィン・マクキッド
ジェイク・アベル
スティーヴ・クーガン
ロザリオ・ドーソン
ジョー・パントリアーノ
メリーナ・カナカレデス
ジュリアン・リッチングス
セリンダ・スワン、他
メモ・特記 原作:リック・リオーダン  
おすすめ度★★★★
(★は最高で5つです。★:1pt, ☆:0.5pt)

■Link
+⇒公式HP(Japanese)
+⇒パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 - goo 映画

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは (Matthew)
2010-04-20 20:06:22
ギリシャ神話自体には、あまり馴染みはないですが、それぞれのキャラ(?)はichi-kaさんが書かれている通り、ゲームや漫画で馴染み深いです。
ハリー・ポッターの、映画も完結する今年、新しい冒険ファンタジーとしては、面白かった気がします。
原作を読みたいと思わせない程度(失礼)なので、映画だけで済む分には、ありがたい気がします。
ハリポタは、映画化される前から読んでしまっていたからなんですけどね・・・
返信する
Matthewさん (ichi-ka)
2010-04-23 00:49:57
コメントありがとうございます。
ファンタジー映画は好きなので内容の濃さは別にして、飽きさせずに楽しめたこの映画は良かったと思います。
評判と監督のモチベーション次第ではこの作品もシリーズ化するかもしれませんね。
ハリー・ポッターは今年で完結か。寂しい気がする。
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