
今回の記事は『ある日どこかで』(1980年、監督:ジュノー・シュウォーク)です。
タイムトラベルとラブロマンスを組み合わせたラブ・ストーリーの秀作。
狂おしいまでに切ないラストが決して忘れることのできない余韻として残る名作です。
午前十時の映画祭上映作品。
■内容紹介 ※午前十時の映画祭ウェブサイトより
脚本家を目指す大学生のリチャード(C.リーヴ)。
彼は自身の処女作初公演後のパーティーで、見知らぬ老婦人から「私のところへ帰ってきて」という奇妙な言葉とともに懐中時計を渡される。
それから8年後。
リチャードは脚本家として活躍していたがスランプに陥り、気分転換のため車で旅に出ることに。
途中、グランドホテルに立ち寄った彼はそこで美しい女性の写真を目にする。
その女性は70年前に舞台で活躍したエリーズ(J.シーモア)という女優であり、8年前時計を渡された老婆であった……。
時を越えて、君に会いにゆく


■感想
時間SFものと恋愛。
今でこそ、それほど珍しい組み合わせだとは感じませんが、当時としてはそうとう奇抜な設定だったようです。
ですが、この『あの日どこかで』は数あるタイムトラベル恋愛ものの作品群と比べても決して劣らない優れた作品だと確信できます。
ストーリーはいたってシンプルで込み入った設定は皆無。
映画も全体にクラシカルな雰囲気が漂い、とても格調高い作品に感じます。
ある日、脚本家志望の青年・リチャードが見知らぬ老婦人から
「私のところへ帰ってきてね」
という奇妙な言葉と共に懐中時計を渡されるという少しミステリアスなシーンからこの映画は始まります。
それから8年後、リチャードはとあるグランドホテルへ立ち寄り、そこで見かけた女性の写真に一目惚れしてしまう。
その女性は70年前に舞台で活躍したエリーズという女優であり、8年前に自分に懐中時計を渡した老婦人だということをリチャードは突き止める。
しかしエリーズはリチャードがその事実を知った時にはすでにこの世を去っていた。
それでもエリーズへの想いが消えないリチャードは、時を越え、彼女へ会いに行くことを決意する…。
序盤の大方のあらすじはだいたいこんな感じです。
この後、リチャードはタイムトラベルすることになるのですが、その方法がまた印象的でした。
タイムマシンなんて無粋なものは登場せず、精神的な方法により時を越えています。
とっても不思議な方法ですが、違和感なく作品に溶け込んでいるから凄い。
またこの方法だからこそ珠玉のあのラストへと繋がっているわけで、そこもまた本当に見事だと思います。
時を越えたリチャードは、エリーズと出会い、そこから恋愛ものへと物語は移っていくのですが、この恋愛ドラマの描写も独特の雰囲気に溢れていて良かったです。
派手さはなく、かなりクラシカルな描写で進んでいきます。
これは現代の恋愛ものとは明らかに違った印象を感じます。
何というか、古き良き時代の優しさに溢れ、不思議と懐かしい気持ちになりました。
エリーズを演じるジェーン・シーモアも清楚な可愛さに溢れとても魅力的でした。
セクシーなマリリン・モンローや、可愛いオードリー・ヘプバーンとはまた違った魅力です。
こういう人を綺麗な女性と言うのかもしれない。
エリーズとリチャードのクラシカルな雰囲気に満ちた恋愛は素敵だなと思いました。
そして映画は狂おしいまでに切ないラストへと繋がっていく。
このシーン、「さぁ泣いてくださいよ」的なあからさまな演出は一切されてなく、かなりシンプルな描かれ方となっています。
それなのにこれほどまでに切なさでいっぱいにさせられるとは。
あまりに見事すぎて言葉にならない。
このシーン、主演のクリストファー・リーヴがこれでもかというほど悲しい演技を魅せてくれます。
観終わった後、確実に放心状態です。
さて、『ある日どこかで』の素晴らしさは実は映画が終わった後もまだ終わらない。
この映画で真に凄いと感じたのは、観終わった後、時が経つほどに映画の素晴らしさが増してゆくという点にあります。
あの珠玉のラストシーンがいつまでたっても決して色褪せない。
色褪せないどころか、時が経って想い返すほどに「なんて素敵な映画だったんだ」という気持ちが強くなっていく。
これほどまでに余韻を残す映画は今までなかった。
多数の熱烈なファンを獲得したのも頷ける確かな名作だと思います。
(★は最高で5つです。★:1pt, ☆:0.5pt)
■Link
+⇒公式HP(Japanese)※午前十時の映画祭特設ページです。
+⇒ある日どこかで(1980) - goo 映画
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タイムトラベルとラブロマンスを組み合わせたラブ・ストーリーの秀作。
狂おしいまでに切ないラストが決して忘れることのできない余韻として残る名作です。
午前十時の映画祭上映作品。
■内容紹介 ※午前十時の映画祭ウェブサイトより
脚本家を目指す大学生のリチャード(C.リーヴ)。
彼は自身の処女作初公演後のパーティーで、見知らぬ老婦人から「私のところへ帰ってきて」という奇妙な言葉とともに懐中時計を渡される。
それから8年後。
リチャードは脚本家として活躍していたがスランプに陥り、気分転換のため車で旅に出ることに。
途中、グランドホテルに立ち寄った彼はそこで美しい女性の写真を目にする。
その女性は70年前に舞台で活躍したエリーズ(J.シーモア)という女優であり、8年前時計を渡された老婆であった……。
時を越えて、君に会いにゆく


■感想
時間SFものと恋愛。
今でこそ、それほど珍しい組み合わせだとは感じませんが、当時としてはそうとう奇抜な設定だったようです。
ですが、この『あの日どこかで』は数あるタイムトラベル恋愛ものの作品群と比べても決して劣らない優れた作品だと確信できます。
ストーリーはいたってシンプルで込み入った設定は皆無。
映画も全体にクラシカルな雰囲気が漂い、とても格調高い作品に感じます。
ある日、脚本家志望の青年・リチャードが見知らぬ老婦人から
「私のところへ帰ってきてね」
という奇妙な言葉と共に懐中時計を渡されるという少しミステリアスなシーンからこの映画は始まります。
それから8年後、リチャードはとあるグランドホテルへ立ち寄り、そこで見かけた女性の写真に一目惚れしてしまう。
その女性は70年前に舞台で活躍したエリーズという女優であり、8年前に自分に懐中時計を渡した老婦人だということをリチャードは突き止める。
しかしエリーズはリチャードがその事実を知った時にはすでにこの世を去っていた。
それでもエリーズへの想いが消えないリチャードは、時を越え、彼女へ会いに行くことを決意する…。
序盤の大方のあらすじはだいたいこんな感じです。
この後、リチャードはタイムトラベルすることになるのですが、その方法がまた印象的でした。
タイムマシンなんて無粋なものは登場せず、精神的な方法により時を越えています。
とっても不思議な方法ですが、違和感なく作品に溶け込んでいるから凄い。
またこの方法だからこそ珠玉のあのラストへと繋がっているわけで、そこもまた本当に見事だと思います。
時を越えたリチャードは、エリーズと出会い、そこから恋愛ものへと物語は移っていくのですが、この恋愛ドラマの描写も独特の雰囲気に溢れていて良かったです。
派手さはなく、かなりクラシカルな描写で進んでいきます。
これは現代の恋愛ものとは明らかに違った印象を感じます。
何というか、古き良き時代の優しさに溢れ、不思議と懐かしい気持ちになりました。
エリーズを演じるジェーン・シーモアも清楚な可愛さに溢れとても魅力的でした。
セクシーなマリリン・モンローや、可愛いオードリー・ヘプバーンとはまた違った魅力です。
こういう人を綺麗な女性と言うのかもしれない。
エリーズとリチャードのクラシカルな雰囲気に満ちた恋愛は素敵だなと思いました。
そして映画は狂おしいまでに切ないラストへと繋がっていく。
このシーン、「さぁ泣いてくださいよ」的なあからさまな演出は一切されてなく、かなりシンプルな描かれ方となっています。
それなのにこれほどまでに切なさでいっぱいにさせられるとは。
あまりに見事すぎて言葉にならない。
このシーン、主演のクリストファー・リーヴがこれでもかというほど悲しい演技を魅せてくれます。
観終わった後、確実に放心状態です。
さて、『ある日どこかで』の素晴らしさは実は映画が終わった後もまだ終わらない。
この映画で真に凄いと感じたのは、観終わった後、時が経つほどに映画の素晴らしさが増してゆくという点にあります。
あの珠玉のラストシーンがいつまでたっても決して色褪せない。
色褪せないどころか、時が経って想い返すほどに「なんて素敵な映画だったんだ」という気持ちが強くなっていく。
これほどまでに余韻を残す映画は今までなかった。
多数の熱烈なファンを獲得したのも頷ける確かな名作だと思います。
![]() | |
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題名 | ある日どこかで |
製作年/製作国 | 1980年/アメリカ |
ジャンル | ファンタジー/ロマンス |
監督 | ジュノー・シュウォーク |
出演者 | クリストファー・リーヴ ジェーン・シーモア テレサ・ライト スーザン・フレンチ クリストファー・プラマー ビル・エルウィン ジョージ・ヴォスコヴェック ジョン・アルヴィン エドラ・ゲイル オードリー・ベネット ウィリアム・H・メイシー ローレンス・コーヴェン、他 |
メモ・特記 | 午前十時の映画祭上映作品![]() |
おすすめ度 | ★★★★★ |
■Link
+⇒公式HP(Japanese)※午前十時の映画祭特設ページです。
+⇒ある日どこかで(1980) - goo 映画


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