うり坊なゆり坊です

うり坊なゆり坊です

彼氏からはげてると言われたB子ちゃん

2017-02-01 | 日記
お世話になっている会社で、ときどきお酒を飲みにいくほど仲のいい年下の女子がいます。この前会ったとき、そのB子ちゃんに小声で相談されました。

「彼氏から最近はげてるって言われたんです。最初はそんなはずないと思ってたんですけど、今日たまたま鏡で頭皮を見てみたら、ハゲかけているような気がして……。私、だいじょうぶでしょうか?」

問題は頭頂部のつむじ付近から下に向かった部分だそうです。こっそり確認させてもらうとそんな薄い感じはしませんでした。まあ、人から言われると気になったりしますよね。とくに彼氏からだと複雑な気分でしょう。

彼女の場合、髪が細いのが特徴なので、そう見えるのかもしれません。髪を毎日同じ分け目にしてると薄くなってしまいますし、癖がついてしまいがちなので、分け目を変えてみるのもいい方法なので、アドバイスしておきました。

彼女をそんな気持ちにさせているのは、理由があります。

最近仕事でストレスを感じることが多いからのようです。2年前に転職していまの小さなデザイン事務所に入ったわけですが、社長がこまかい人なんですね。

最初は気にならなかったものの、仕事の進め方や神経質な面を何度も見るうちに、小さなストレスがどんどんたまってしまったんですね。

私も知っていますが、社長は悪い人じゃないんです。でも、ときどきめんどうくさくなるタイプというか。私はめったに会いませんが、毎日顔を合わせているとたしかにうんざりするかも……。

それにしても、最近、女性の薄毛が増えていますね。それだけ女性にかかるストレスも並大抵じゃないし、あとはゆとり世代というか、ストレスに弱い人が多くなった時代背景もあるような気がします。

育児ストレスや産後のホルモンバランスが崩れて薄毛になる女性もいます。そのような方はひとりでがんばらずに、困ったら自治体の子育て支援センターなどのサポートを受けてほしいと思います。

こちらのサイト「一気にハゲた 解決法」に紹介されているので、気になる方はチェックしてみてくださいね~。




私は認めたくない女6

2017-01-21 | 日記
前回から続いています。

「松の木にのぼって手入れをしてたときなんだけどね、横をくるっと振り向いたら、ちょうと松の葉っぱがこっちを向いてて、あの針みたいなのが左眼にグサッ!」
「うえ~、うえ~!」

カエル顔のAちゃんはなぜか片膝を浮かせて、おばあちゃんのように背中を丸めています。

「それで『痛え!』とか言いながら、思わず顔を横に向けたら、針みたいなのが刺さったまま、スーッとナイフみたいに横に移動して黒眼が切れちゃった!」
「うえ~、うえ~!」

「だいじょうぶ? 具合悪そうだけど」
「そんな話するからでしょ!で、どうしたの、そのあと!」

 やっぱり聞きたいくせに。

「一瞬は痛かったんだけど、目薬つけてそのままにしてたらなんでもないって言うから、ほおっておいたのよ。でも、次の日になったら「目が重くなってきて、なんだか視界もぼんやりする」とか言い出して救急病院で診てもらったの。ふつうの病院やってなかったから、お盆かなんかのときだね」
「どうなってたの?」

「化膿してるっていわれてさ、たしか目薬をつけて抗生物質を飲んでたね。でもさ、先生にいわれたんだって。『あんた、今が夏でよかったね。冬の松は枯れて先に毒をもってるからね、その毒は失明するくらい強いんだよ』だって」
「うえ~、うえ~!」

「だいじょうぶ?なに想像してるの?」
「そんな話するからでしょ!うえ~、うえ~!私さ、そういうの、ほんとダメなのよ!自分では認めたくないけど!認めたくないんだけど!想像しちゃうのよ~!うえ~うえ~うえ~!」

Aちゃんの鳥肌はしばらくおさまりませんでした。Aちゃん、ごめんね~。



                 The End

私は認めたくない女5

2017-01-11 | 日記
前回から続いています。おびえた表情で近くのロッカーにしがみつくAちゃん。

でも、耳をふさごうとしないのは、どうやら心のそこでは聞きたいという欲求があると見ました。そうなると、ニヤニヤして話したくなる私。

「やめて!こわい、やめて、こわい!」

Aちゃんは顔をしかめて、首をふります。それなのに、悲しいことに耳だけはしっかりとこっちを向いています。ちょっとMなAちゃん。

「ほら、松のチクチクする葉っぱ、あるじゃん?」
「葉っぱって、あの先のとがったの?」

「そうそう。私のお兄ちゃん、あの葉っぱが左目の黒眼に突き刺さったことがあるんだよね」
「えっ!?うえ~、うえ~!」

Aちゃんはさっそく顔をしかめて、えずいています。私も他人の話だったら、聞きたくないですよ。でも、身近で何回も聞いていたら慣れちゃったんですよね。それに1回だけじゃないし(笑)。

「お兄ちゃんがね、お母さんに『枝が混み合っちゃって虫がつきはじめたから、剪定してちょうだい』って言われて実家の松の木にのぼったのよ。で、手入れをしはじめたんだけど……」

またえずくAちゃん。

「うえ~、うえ~。やだ、やだ、聞きたくない~!」

そう言いながらまたロッカーにしがみつくAちゃん。でも、ここから逃げようとするわけでもないのです。



私は認めたくない女4

2017-01-08 | 日記
前回から続いています。

「うわ、困るじゃん」
「だからしょうがないじゃない、あわてて病院行ったの!絶対認めたくないんだけど、また眼科に行っちゃったのよ!」

Aちゃんの話は止まりません。

「眼科で調べてもらったら、まぶたのところに傷ができてたらしくて、バイ菌がたまってるんだって!で、まぶたをちょっと切って、そのかたまりを出したの!それからがたいへんなの!視力が落ちてきたのよ!」
「えっ、そんなことあるの?」

「私はそうなの!自分では認めたくないけど!認めたくないんだけど、視力が落ちてきたの!自分ではさ、視力だけは昔から両目とも2.0だったの、それがこの仕事やってたら、1.5になって、それから1.0にまで落ちちゃったのよ!」
「なんだ、1.0じゃいいじゃん」

「ダメ!私のなかではそんなに視力の落ちた自分はイヤなの!絶対、認めたくないの!視力だけはだれよりも自信があったの!それなのに、この私の視力がぁ~!」

いまいましそうに唇をかむAちゃん。あ、そうだ。Aちゃんの話を聞いていたら、私は昔の事件を思い出しました。

「あ、そうそう、私のお兄ちゃんも目をケガしたことがあったよ」
「えっ、やだやだ、なにそれ?」

おびえた表情で近くのロッカーにしがみつくAちゃん。



私は認めたくない女3

2017-01-06 | 日記
前回から続きます。

「ところでさあ、また花粉の季節になるじゃない」
「ああ、私はだいじょうぶだけどね」

「いいね~私、とうとう去年から始まっちゃった!自分では認めたくないんだけど!だから、会社でクシャミしても、涙目になっても、『ちがう、私は花粉症じゃない』って、言い続けてきたの!でもさあ、寝てるとさあ。あ、きたない話でごめんね!寝てると目ヤニがドロドロたれてくるし、朝起きるとその目ヤニが固まって接着剤みたいになって、目が開かないの!ウ~!って、力入れて目を開けなきゃいけないの!たいへんなのよ、認めたくないんだけど!」
「へえ~」

「しょうがないから、認めたくないんだけど、眼科に行ったのよ!で、薬もらって飲んだら、もうすぐに症状が消えちゃった!でもあれ、飲むと眠くてしょうがないの。よくないよね~、あれ!抗生物質かなんかも、入ってるのかなあ。でも、そのうちにもっとショックなことが起きたのよ!」
「なにが?」

「花粉症のあとでね、私、この前人生で初めて『ものもらい』もらっちゃったの!私が『ものもらい』なんて、認めたくない!認めたくないの!絶対認めたくないんだけど、もらっちゃったのよ!でも、くやしいから今度こそ眼科なんか行くもんか、って目薬つけてたら、だんだん腫れてきちゃったの!」



私は認めたくない女2

2016-12-30 | 日記
前回の続きです。

「私、太ってない?」
「えっ?そんなことないよ。太って見えないけど?」

とくに気をつかったわけでもなく、見た目の感想を言いました。

「あ~よかった。でも、ほんと?ほんと?」
「ほんとだよ!」

ずいぶんな疑いようです。すると、身をかがめて小声になるAちゃん。

「あのさあ、お正月にね、お母さんがいろいろ作ってくれたから、おせち料理とか、もうやたら食べちゃったの!それでなんにもしてなかったら、5キロ!5キロも太っちゃった!」
「5キロはすごいね。でもわかんないよ」

「だって、東京もどってから、ずっと食べなかったもん!」
「よく痩せたね。伸縮自在だね」
「キャハハ!なによそれ!でもさあ、20歳の頃みたいに、落ちるところがかんたんに落ちてくれないっていうの?自分では認めたくないけど!認めたくないんだけど!残っちゃうのよねえ~」

なにげなく自分のおなかを撫でるAちゃん。その仕草はおなかの子をいたわる母親カンガルーのようです。

「でも、ちゃんと落ちてるように見えるよ。わかんないけど」
「ダメなのよ!ほんとは残ってる!でもさ、フフフ!会社にもどってから、まだ会社の女の子たちにはバレてないの!」

とてもうれしそうな顔をするAちゃん。女心とはそういうものね。年下の子に負けたくないか~。



私は認めたくない女1

2016-12-26 | 日記
私はひさしぶりにある会社へ出かけました。すると、体調不良でずっと休んでいたAちゃんを発見しました。元気そうです。

「あ~Aちゃん、久しぶり~!」
「あ、ゆり坊さん、久しぶり~!」

「会社休んでたんだって?」
「うん、そうなの。半年くらいかなあ~」

「体こわしたの?」
「ちがうの!」

彼女はキョロキョロあたりをみまわし、人がいないのを確認してから、小声でささやきました。

「なんか私、このままでいいのかなあ、なんて思っちゃってさ」
「どうしたのよん?」

「もう若くないし、独身だし、この先どうなるんだろうなんていろいろ考えちゃって、田舎帰ってたのよ」
「なにそれ、そんなこといったら私だって」

「ゆり坊さんはいいのよ!」
「そういうもんか?!」

「でもさあ、最初は田舎もいいなあなんて思ってたんだけど、ずっといたらやっぱり退屈でさあ……。東京がよくなっちゃって、社長に『復帰させてください』って電話しちゃったんだ」
「そうかあ。ここの社長はやさしいからね。まあAちゃんが性格いいからじゃないの?人徳、人徳。とにかく、元気になってよかったじゃん」
「ありがと。でもさあ」

ここで、彼女はまたしてもあたりをみまわし、注意深く、小声でささやきました。




ジャズダンスの悩み3

2016-12-22 | 日記
前回の続きです。

A子「そう! おかめ納豆のイラストにそっくりな顔したオヤジ!そのオヤジがさ、前にしゃしゃり出てくると、たいへんなのよ!
   ジャズダンスって、背筋をまっすぐ伸ばして前に出てくるような動きもあるわけ。
   でも、そのオヤジ、まっすぐ前に出てくればいいものを、
   タコみたいにへんなひねりを入れて、くねくねしながら前に出てくるの!」
B子「気持ち悪い……」

A子「そうすると、そのくねくねした動作で、腕がビシッとこっちの背中とか肩に当たったりするわけ」
B子「(嗚咽)おえっ……」

A子「鏡で全部、そのへんな動きが見えてるわけじゃん、だから気持ち悪いのよ。こっちのやる気が失せるというか」
B子「男の人って何人か、入ってるの?」

A子「おやじばっかりね。汗だくオヤジなんかもたいへんなの」
B子「汗びっしょりの人?」

A子「うん。どうしてあんなに汗かくんだろう、っていうくらい。ダンスでそのオヤジが回転するたびに、
   汗が飛び散って私たちのウエアとか腕とかに飛んでくるのよ!」
B子「(吐き気)うええ……」

A子「そこらじゅうにとびちったオヤジの汗で床はすべるし、気持ち悪いったらしょうがない」
B子「(寒気)ホラー映画だね」
A子「今週、行くのよそうかなあ。ジャズダンス……」

はじっこ吹きだまりおばさん、くねくねオヤジ、汗だくオヤジのみなさん、どうか、たまにはジャズダンスを休んでA子さんに安らぎの時間を与えてください。


                      The End



ジャズダンスの悩み2

2016-12-20 | 日記
前回の続きです。

B子「はじっこ吹きだまり、おばさん?」
A子「あのね、ジャズダンスの初心者でとくに高齢者は体が動かないわけ。だから、そういう人はみんなといっしょにやるのが恥ずかしくて、前の方に出てこられないの。だから、スタジオのはじっこにかたまっちゃうわけよ。それが何人か集まってふきだまりになってるから、はじっこ吹きだまりおばさん」

B子「おばさんが勝手に隅で吹きだまってるんなら、いいじゃないの。ジャマにならなくて」
A子「それがよくないの!」

A子が突然、声を荒げました。

A子「ダンスによってはさ、大きく動くこともあるのよ。そうすると、その吹きだまりにこっちが突進していかなきゃいけないことになっちゃうのよ!」
B子「ああ、ぶつかるのね!」

A子「はじっこ吹きだまりおばさん集団は動きも遅いから、もう腕とか足とかバシバシ当たるの!もう、痛っ!痛っ!痛っ!よ」
B子「うわあ……」

青ざめるB子。

A子「それにね、おばさんたちがはじっこにいくと、まんなかが空くじゃない? そうすると、ここぞとばかりに前にしゃしゃり出てくる、くねくねオヤジがいるのよ!」
B子「くねくねオヤジ?」

出たーっ!彼女が語る、新たに登場したフィットネスクラブの魔物、「くねくねオヤジ」の正体とは!?また次回~!



ジャズダンスの悩み1

2016-12-13 | 日記
世田谷区内、世田谷通り沿いのある喫茶店で19:00。
会社が終わったばかりとおぼしき、30代後半の独身女性2人がけだるい話をしています。

A子「会社の人とお酒なんか、そんなに飲まないじゃない。つまらないし」
B子「そーよね」

A子「割り勘にされたって、こっちはろくに飲めないんだし」
B子「そうそう。私、めったにいかないもん」

A子「あの人たちはときどき会社の帰りに女の子誘って、食べてお茶飲めばいいのよ」
B子「うん」

A子「でも、家に帰ってお湯沸かして、ひとりでわざわざお茶飲むのもめんどくさくてさ~」
B子「あ~あるよね」

面倒くさいというよりは「わびしい気持ちがする」というニュアンスに聞こえた気がしましたが、まあいいでしょう。
こっちも盗み聞きしてる立場でもあるし。よけいなツッコミをしないでもう少し聞き耳を立ててみましょう。

B子「ところで、ジム行ってるの?」
A子「行ってるよ。ジャズダンス続けてるから。でもさ~あれもいろいろあってね~」

A子、複雑な顔をして、ため息などついています。

A子「憂鬱なのよねえ……今週行くの、よそうかなあ……」
B子「なに、どうしたのよ?」

A子「いろんな人がいてさあ……『はじっこ吹きだまりおばさん』みたいなのが」
B子「はじっこ吹きだまり、おばさん?」