素浪人の生活

生きるってすごく大切だね。

今日の読書(和英対照仏教聖典)

2007-09-02 08:59:45 | 仏教のお勉強
P.5

2.
 しかし、喜びの裏には悲しみもあった。マーヤー夫人はこの世を去り、太子は以後、夫人の妹マハープラジャーパティーによって養育された。

 その頃、アシタという仙人が山で修行していたが、城のあたりに漂う吉相を見て、
「このお子が長じて家におられたら、世界を統一する偉大な王となり、もしまた、出家して道を修めれば世を救う仏になられるであろう」と予言した。

はじめ王はこの予言を聞いて喜んだが、次第に、もしや出家されてはという憂いを持つようになった。

太子は七歳のときから文武の道を学んだ。
春祭に父王に従って田園に出て、農夫の耕す様を見て居るうち、鋤の先に掘り出された子虫を小鳥がついばむのを見て、「あはれ、生き物は互いに殺しあう。」とつぶやき、一人木陰に坐って静思した。

生まれて間もなく母に別れ、今また生きもののかみ合う様を見て、太子の心には早くも人生の苦悩が刻まれた。

それはちょうど、若木につけられた傷のように、日とともに成長し、太子をますます暗い思いに沈ませた。

父王はこの有様を見て大いに憂い、かねての仙人の予言をおもいあわせ、大使の心を引き立てようと色々企てた。
ついに対し十九歳のとき、太子の母の兄デーヴァダハ城主スプラブッダの娘ヤショーダーラーを迎えて妃と定めた。

今日の読書(和英対照仏教聖典)

2007-09-01 09:52:19 | 仏教のお勉強
第1章史上の仏

第1節 偉大な生涯

1.
ヒマラヤ山の南のふもとを流れるローヒニー河のほとりに、釈迦族の都カピラヴァッツがあった。その王、シュッドダーナ(浄飯)は、そこに城を築き、善政をしき、民衆は喜び従っていた。王の姓はゴータマであった。

妃マーヤー(摩耶)夫人は同じ釈迦族の一族でコーリャー族と呼ばれるデーヴァダハ上の姫で、王の従妹にあたっていた。

結婚の後、ながく子に恵まれず、二十幾年の後、あるよ、死裸像が右脇から体内に入るゆめをみて懐妊した。王の一族をはじめ国民等しく指折り数えて王子の出生を待ちわびたが、臨月近く、妃は国の習慣に従って成果に帰ろうと士、その途中ルビニーの園に休息した。
 折から春の陽はうららかに、アショーカの華はうるわしく咲きにおっていた。妃は右手を挙げてその枝を手折ろうとし、そのせつなに王子を生んだ。天地は喜びの声を上げて母と子を祝福した。ときに四月八日であった。

 シュッドダーナ王の喜びはたとえようがなく、一切の願いが成就したという意味のシッダールタ(悉達多)という名を王子に与えた。



ここは、昔読んだ仏陀の絵本の導入部です。
この時の逸話としては、「天上天下唯我独尊」と言うのがありますよね。

僕はどうやったら煩悩から開放されるのか分からないのに仏様はすごいですね。

大辞泉(Yahoo!Japan インターネット)
てんじょうてんげ‐ゆいがどくそん〔テンジヤウテンゲ‐〕【天上天下唯我独尊】
「てんじょうてんげゆいがどくそん」を大辞林でも検索する


我は世界のうちで最もすぐれた者であるの意。釈迦が誕生するとすぐに、四方に七歩歩み、右手で天を指し、左手で地を指して唱えたといわれる詩句。誕生偈(げ)。