二鶴工芸のきままなブログ

京都で呉服に金箔を装飾する金彩工芸の職人です。
仕事のうんちくや商品説明等きままな事を更新していきます。

箔押し加工

2020年08月18日 | 日記

二鶴工芸です。
久しぶりに本業の加工技術の紹介をしたいと思います!!
現在の金彩工芸は箔を接着させる糊(接着剤)や金箔の発達により様々な加工表現が可能になりました。
これから紹介する技術は最もベーシックな加工で真綿箔やもみ箔ともいわれている箔押し(押箔)の技術になります。
本物の真綿を引き伸ばしたものも使いますが、今回はシルクスクリーンで製版した型を使って加工しました。
不規則な線紋様が表現できる箔押しの技術です。
順番に説明させていただきます。
①先ず加工する部分にマスキングテープを貼り、デザインカッターで加工する部分を切り抜きます。これを業界では縁蓋(えんぶた)といっています。生地を切らないようにテープのみ切り抜きます。
②加工する場所にスクリーン型を置き、駒ベラで糊を摺っていきます。箔を接着させる方法は二つあり、糊を摺ってすぐに箔を貼る方法。もう一つは糊を摺って乾燥後、箔を貼る方法です。この「先貼り」「後貼り」の方法によって性質の違う糊を使い分けします。糊の細かいことは長くなるので今回は割愛します。
③今回は後貼りですので、糊が乾燥後箔を貼ります。乾燥後ということはタック(粘着)があるということです。
④金箔を貼って余分な箔は回収し、取り切れない部分は掃除機で吸います。回収した箔は振り砂子加工で使ったりします。マスキングテープのところにも箔が付いているのでわかると思いますが不規則な線の紋様が現れています。
⑤箔を貼った後、マスキングテープを剥がします。
以上が箔押しの工程です。これは各職人さんによって使う糊や方法も違います。当方の加工が全てではありません。
着物に金箔を装飾加工する技術は明治時代の後半に復活したもので、友禅に装飾加工するのは京都ではじまりました。
金箔を装飾することで友禅がより華やかになり、柄に奥行きを出す効果もあります。
金箔を装飾するのも京友禅の特徴です。
まとめた動画⇒https://www.youtube.com/watch?v=T2fDmIEeZrM