二鶴工芸のきままなブログ

京都で呉服に金箔を装飾する金彩工芸の職人です。
仕事のうんちくや商品説明等きままな事を更新していきます。

印金・摺箔

2019年03月27日 | 日記

二鶴工芸です。
昨日の続きで、もう少し簡単に。
画像を参考にしてくださればと思います。
画像はあくまでも参考ですので、これが全てではありません。
画像は印金の袈裟・印金の紋様・摺箔の着物です。
印金の施された袈裟はこの状態か、端切れとして輸入されたのかはわかりませんが、このようなものを元に日本では模倣されていったと思われます。
紋様は画像のように宗教的な紋様で連続紋様がほとんどです。
染織の方はこれを元に摺箔として日本独自に発展していきました。
茶道の方は私はわからないですが、名物裂として軸の表装や仕覆等にも使われたようです。
摺箔は画像のように印金のような連続紋様ではなく絵紋様になっていきます。
着るものですから当時でもファッションなので、おしゃれしたい欲望はいつの時代も同じです。
その時の依頼主のご要望に応える職人さんが努力されたわけです。
これが金彩のルーツになりますが、印金は印金で定義があり、研究されている方からすれば印金=摺箔・印金=金彩というわけではないということになります。
摺箔は現在では金彩加工のひとつの技術になっております。