追悼

こんなに現実感のない寂しさと悲しさがあるのか、、、
今朝、後輩の訃報の連絡をもらった。

あえて、Evernoteに残している本当のプライベートな日記ではなく、ブログに気持ちをぶつけてみたい。
ボクの追悼の言葉であり、懺悔の言葉であり、決意の言葉。
今日だからこそ、書ける気がする、でも、きっと書かないほうがよい、そんな夜の日記。

気がついたら、たまたま投稿時間が「22：22：22」なんて、時間になっている。
いつもなら『投稿する』ボタンを押す前に『現在日時をセット』するんだけど、
そんな偶然もなんだか捨てられない。

今日のエントリーは、気が滅入るかもしれませんので、お含み置きを。

 

君は、もう30か？まだ30にならないか？
まだそんな若者。若いよ。ボクがその年のころは、まだ君とも出会ってなかった。
そんな年齢。

病名はよく分からないが、突然の体調不良が、急激に進行して、闘病の期間をひと月ももらえずに亡くなったと聞く。
運命だとか、天命だとか、聞くけど、他人行儀だとつくづく思う。
そんな後付の結果論なんて、意味がない。
どうして、君だったのか。
どうして、医者は助けられなかったのか。
そんなことを書きながら、実にむなしい気持ちになる。
分かっている。そう、誰にも答えはない。あるのは今という事実だけ。

君が入社したのは2002年か？2003年か？
入社時の研修後、幸か不幸か、ボクの係に配属になる。
折りしも会社が他の会社との合併により大きく変わる、そんな時。

告白すれば、君の入社した年も覚えていない。ごめん。

ボクは直接、君の採用の面接はやっていなかったけど、
人事部の特権で、優秀な人を配属してもらった。
悪いけど、部下は上司を選べないけど、上司は部下を選べる、
そんな人事部に君は呼ばれた。

でも、ボクは呼んだだけの係長だった。ごめん。

言い訳をすれば、その頃、本当に忙しかった。余裕もなかった。
叱ったことは覚えているけど、褒めたことは覚えていない。
完全なプレイヤーで、プレイングマネジャーの「マ」の字もできていなかった。
自分の仕事は覚えているけど、君の仕事のことはあまり覚えていない。

君を叱った内容すらも、おぼろげにしか覚えていない。ごめん。

覚えているのは、不思議と君の笑顔しかない。
こういうときの社交辞令じゃないよ。ボクが見る君はよく笑っていた。
いつも「ノー天気」だと揶揄していた、君の笑顔。

エヘヘ。

ボクは本当に助けられたよ。
君は仕事も出来たけど、何より前向きで、周囲を元気付けてくれた。

ありがとう。

残念ながら、ボクは君に思うように話も出来なかった気がする。
ボクより後に配属になって、ボクより先に転勤になって・・・
悪いけど、ボクは自分勝手に会社を去った。
その後も何度か顔を合わせたけどね。
でも、ボクは思うように話が出来ていないと今でも思う。

もっと語りたかったな。

本当なら来週の早慶戦に一緒に行くはずだったじゃないか。
早慶戦の後は、いつものように鰻屋へ行くぞ。いつものように鰻は食べないけど。
そう言っても、言葉は空を切るのみ。

運命なのか、天命なのか、そんな偶然で今を生きているボク。
せっかくの縁で、自分の係に入って、そして仲間となったのに、こんなに足りないことを感じるとは・・・
寂しい。悲しい。

さよなら。

2010.11.15　hoddy