考える葦のブログ

さわやかに さりげなく

議論

2007-07-02 23:53:40 | 徒然なるままに

国会が事実上の閉幕。
重要法案を審議するために会期延長したはずの国会ですけど・・・
「重要」であるならば、延長した7月5日までしっかりと議論を尽くしてもらいたかったと思います。

その国会での審議も与党の強行採決、野党の採決棄権などを見せられて、民主主義とは何だろうと考えさせられます。
そんなことを思いながら、金曜日の深夜、思わず「朝まで生テレビ」を観てしまいました。結論から言うと、途中で嫌になって寝たんですけどね。
そして、昨日は安倍首相と小沢民主党党首の「党首討論会」。
内容はあまり書きたくなるような話はなかったんですけど、
民主主義とは何か?を考えていたので、今日はそのあたりを中心にメモしておきます。

まず「議会」「議員」「議論」「審議」の『議』。
Yahoo!辞書(大辞泉)で検索すると「話し合い。相談。」の意味。
本来の議会がどうあるべきかなんてボクには分かりませんけど、多数意見を述べる議員も、少数意見を述べる議員も、どちらも同じように国民に選ばれた代表なんですから、それぞれの意見を聞きながら出来るだけ良い案になるように「話し合い」をして欲しいんですよね。
せっかくの機会がもったいないとボクには思えます。

なぜなら、言っていることは自民党も民主党もそんなに大きな違いはないんですよね。(社民党や共産党は分かりませんけどね。)
「朝まで」で言えば、どちらも消えた年金は払えるように最大限の努力をする、この点は共産党も含めてみなさん同じなんです。時効を迎えていない分の年金についてのみ、限られた予算の中で、出来るだけ努力をするなんて意見は誰からも出てこない・・・
なのに、自民党は云々、民主党は云々と「言い争う」わけです。
「その案、いただき!」と、お互いに良い意見を取り入れれば良いじゃないかと。

例えば、今回の社会保険庁改革で賞賛される「非公務員」「非お役所」である一般企業では会議の時にAか、Bか、なんて二択の論争なんてあまりないですよね。(たまにありますけど。)特に目的が同じであれば、良いところ取りは当然です。もちろん予算などの制約の範囲内でなんですけど。
「国民のため」と思えば思うほど、「国のため」と思えば思うほど、他者の意見を傾聴すべきではないかと、ボクはそう思います。
話を聞かない与党が悪いのか、とりあえず反対と言ってみる野党が悪いのか・・・
民主主義といいながら、政党を軸とした議会制民主主義という形を取る以上はこの対決姿勢だけはどうにもならないんでしょうか。もったいないですね。

そんなことを思いながら、日本のそんな国権の最高機関でのただの「論争」を「議論」だと思って聞かされるボクらは「議論」が出来なくなるんではないかと危惧しています。特に若者は大丈夫でしょうかね。
英語に達者ではないくせに勝手に想像すると、「discussion」を「議論」と訳したあたりから「議論」が出来なくなっているんではないでしょうかね???
教えてボクの先生方

みなさん、ハローです。ホディです。

国会も早めに切り上げて、さぁ選挙という段階になって、
安倍内閣の不支持率が5割を超えたのだとか・・・
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070702-00000004-mai-pol
さらに「しょうがない」発言が追い討ち・・・
これからの選挙は、どうなりますか???

これも「しょうがない」のか?
某大臣が「しょうがない」奴なのか?
すぐに後者の意味の「しょうがない」と言い訳すれば、良かったと思うんですけどね。本人も首相もいっしょに開き直っちゃうから・・・この結果は、しょうがないことですね。

今回の失言・・・安倍首相も思い切って、罷免&離党勧告の即断で、首相の威厳を示せたら一発逆転もあったかも知れないと、ボクは想像したりしていました。大逆転のチャンスだったかも。なんて。

せっかくなので、昨日の党首討論の話にも触れておきます。

特に気になったのは、後半の安倍首相から小沢党首への質問の中であった年金についての「論争」。
消費税を財源にした「基礎年金」、つまり老後のベースとなる年金を保険方式ではなく、税方式に変えるべきだという民主党案への安倍首相からの質問でした。
安倍首相は最初から「財源はどうするんですか?」という身も蓋もない言いっぱなし攻撃、対して小沢党首も正面から根拠がないだろうと思ってしまうような回答。いけませんね。

ボクが考える論点は以下の通りです。
そもそも今の基礎年金は、すでに3分の1が国庫負担によりまかなわれています。しかも平成16年から平成21年までかけて段階的に2分の1まで引き上げることになっています。
まず安倍首相は再来年に迫った2分の1負担にどう対応するのか、消えた年金問題などを抱えているにもかかわらず給付の負担を増加させることなんて本当に出来るのか、現制度における財源の根拠を示すべきですね。
小沢党首はそこを確認すべきでした。その上で、残りの2分の1の財源を示すべきだったのかと。

ちなみにボクは社会保険方式が本来は望ましいと思うんですけど、
これだけ年金不信が高まっている(未納率が高い)今、保険料の強制徴収もやむを得ないと言う状況になりつつあることを考えると税方式も検討に値すると思います。(保険料を強制徴収すれば、税と同じですからね。)
いずれにしても、年金未納者が老後を迎え、生活費に困れば税により生活補助もせざるを得ないわけです。そういうことも踏まえると、老後の生活補助としての基礎年金制度(税方式)は非現実的なものではない気がします。
本当は非公務員化云々の組織の問題などではなく、未来の年金をどうするかの問題のほうが重要ですし、時間をかけて話し合うべきなんですよね。

だからこそ、身も蓋もなく「財源はどうするんですか?」なんて、自分たちも答えられないような質問をするのではなく、本気で「議論」して欲しかったなと。

 

余談ですが、社会保険庁の問題は「あいつらは酷い!」と与党の政治家まで社会保険庁に一方的に責任を押し付けていますけど、
「国民年金法」の第三条をよく読んだほうが良いと思いますね。

国民年金事業は、政府が、管掌する。

管掌とは、自分の管轄の職務として責任をもって取り扱うこと。
国会議員、特に内閣の人たちは、会社の不祥事を「私は知らなかった」と責任逃れをする社長や経営者たちと同じことを言っていることに、そろそろ気がついたほうが良いと思います。
子どもが真似をします。これは絶対に美しくない。


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3 コメント

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世論操作? (ks2394)
2007-07-03 03:06:24
ますメデェアの電通出身?○耕氏の戦略丸見えです。郵政選挙では物の見事に国民を欺きました、国会議員選挙にワンテーマの可否はないでしょう。
ヒトラー我が闘争、大衆へのプロパガンダより。
大衆の受容能力は狭量で理解力は小さい代わりに忘却力は大きい、この事実から効果的宣伝は要点を絞り、会うロー眼を継続し無ければならない。

社保庁解体なんて出来ない、違法解雇で訴訟騒動でますますメチャクチャになります。
返信する
間違い修正 (ks2394)
2007-07-03 03:09:26
・・・・要点を絞り、それをスローガンの様に・・・・です。スミマセン
返信する
re:世論操作? (hoddy)
2007-07-03 21:53:47
ks2394さん、コメントありがとうございます。
はじめまして。(でよろしいですよね?)

政治の世界、いろいろな駆け引きがあるんでしょうね。
さすがの(?)世○さん(電通ではなく、確かNTTでしたよね。)でも、今回の自民党への逆風はどうしようもなさそうな感じですね。

違法解雇で訴訟騒動・・・
おっしゃるとおりですね。宙ぶらりんの年金データの後始末より難しいかもしれませんよね。
新組織に受け入れられない人は何人出るのか?(出すのか?)
そういう人のための「再チャレンジ」でしょうか。だとしたら安倍首相の先を読む目は侮れません(苦笑)。

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