年金カウンセラーの電子書籍シリ-ズをご紹介します。
厚生年金基金事務長奮闘記 (基金シリーズ1/3) [Kindle版]
内容紹介
AIJ問題(平成24年(2012)に発覚)は一体全体何を明らかにしたのでしょう。報道されたように、ただ単に、総合基金が資産運用詐欺にあっただけなのでしょうか。報道は謎をそのまま残したようです。
さて、昭和39年(1964)に東海道新幹線が開通、東京オリンピックも開催され、日本の戦後経済復興が勢いを増した昭和40年(1965)代初め、家庭にもカラーテレビ、クーラー、自動車が入ってきて、日本経済は戦後経済を脱し隆盛期を迎えました。
こうした経済状況で、企業経営者たちは厚生年金保険料の増加と退職金負担経費の増加に耐え切れずに、年金と退職金の調整目的の新法を政府に対して要請しました。こうして、昭和41年(1966)に厚生年金の代行という形で「厚生年金基金」が誕生しました。
日本経済は昭和55年(1980)にはGNPレベルでアメリカに次ぐ第二位の規模を持つまでに成長しました。それに伴い、厚生年金基金設立も増え続け、全国に1,874基金(加入者数1,225万人)も誕生しました。その資産規模も一時的には60兆円にもなりました。
隆盛を極めた日本経済も二度にわたるオイルショックを経て、昭和60年(1985)のプラザ合意でバブル経済となり、株価・土地はピークをうって、終に平成3年(1991)頃バブルは崩壊して、「失われた10年」、「失われた20年」を迎えました。
現在、厚生年金基金は制度発足40年余を経過し、少なからぬ人たちの老後生活の一翼を担っていますが、この間の経済・社会情勢の激変と巨額積立て不足の発生に伴い、制度そのものの見直しが議論されています。それは、日本経済の従来システムの疲弊を変革すべきテーマと輻輳して、全国民を巻き込む形で議論が始まったばかりです。つまり、終身雇用・年功序列等の世界から、成果主義に始まる競争社会への転換により、従来型の厚生年金基金の機能が確実に変わってきています。さらにこの度、確定給付企業年金法、確定拠出年金法等の成立に伴い、企業社員の老後資金確保の選択肢が一気に拡大しました。新しい仕組みの日本版401(k)も曲がりなりにも誕生しました。
平成15年(2003)一〇月、確定給付企業年金(DB Defined Benefit)である厚生年金基金の将来分代行返上が法律で認められ、一気に660基金の「代行返上」が始まりました。そのほかに平成13年(2001)に始まった確定拠出企業年金(DC Defined Contribution)に移行した基金(30基金)や「基金解散」も急拡大し、全国にそれまで1800余基金あったのが、1000基金になり、平成22年(2010)2月1日現在では609基金になっています。
厚生年金基金から大部分の企業は逃げ出し、残されたのは解散も返上もままならない中小企業の総合型厚生年金基金となっています。
このような時代背景の中で、議論のベースを形成する素材提供として、厚生年金基金関係者や実務担当者、資産運用機関サイドの若い人たち、さらに厚生年金基金に関心をお持ちの一般の方々等に、小さな基金事務所でのインサイダーである基金職員の筆者が、昭和50年から平成13年の定年まで25年に及ぶインフラ・ノウハウ立ち上げの実務経験の幾つかを書いてみました。
お読みいただければ、基金事務所の現場のドメスティックなドブドロのなかにおもむろに立ち上がっていくものを必ず見出されることでしょうし、基金制度の実態の幾分かをご理解いただけることと思います。そのうえで、願わくは、皆様が「私ならこうやる!」というアイデアを作り出すきっかけにでもなりましたら幸いです。
このような次第で、この『厚生年金基金事務長奮闘記』は、一般の解説本のようにテーマの総覧とか、解説・教示・説明などとは異なり、体系・理念以前のドメスティックなもの、どちらかといいますと皆様を巻き込むといいますか、ご一緒に「厚生年金基金って、何んだ?」とお考えいただくような方向で書いております。
皆様に、ご一読、お楽しみいただけましたら幸いです。
平成二十四年八月改訂
「事務長奮闘記」読者コメント
さて、貴サイトに掲載されております「事務長奮闘記」、ようやく読了致しました。
先人の30年にも及ぶ実務経験をいわば追体験できる貴重な文献でした。
とりわけ、総幹事制が基金の独立性・自主性を阻害したという指摘と、その脱却策としてのIA型移行・指定法人採用という視点は、目から鱗でした。
(2006/07/04 ブロガーA氏)
痛快かつ本質にズバリ (国士夢想)
2010-10-05 04:41:13
と切りこんだキレのある意見で読んだ後味がさわやかでした。
年金基金の総幹事制の弊害は一般国民が全く知らない世界ですね。年金記録以上の恐ろしい問題です。政治家も知らないのでしょうか?
これじゃ運用利回りがあがる筈もなく、高齢者社会の年金受給者は主要な消費者でもあるのにデフレスパイラルですね。この総幹事制は海外からの圧力になるような気がします。
難問にシッテンバッテンする男の物語です。必ず、あなたはお楽しみいただけるでしょう。 (著者)
さて、昭和39年(1964)に東海道新幹線が開通、東京オリンピックも開催され、日本の戦後経済復興が勢いを増した昭和40年(1965)代初め、家庭にもカラーテレビ、クーラー、自動車が入ってきて、日本経済は戦後経済を脱し隆盛期を迎えました。
こうした経済状況で、企業経営者たちは厚生年金保険料の増加と退職金負担経費の増加に耐え切れずに、年金と退職金の調整目的の新法を政府に対して要請しました。こうして、昭和41年(1966)に厚生年金の代行という形で「厚生年金基金」が誕生しました。
日本経済は昭和55年(1980)にはGNPレベルでアメリカに次ぐ第二位の規模を持つまでに成長しました。それに伴い、厚生年金基金設立も増え続け、全国に1,874基金(加入者数1,225万人)も誕生しました。その資産規模も一時的には60兆円にもなりました。
隆盛を極めた日本経済も二度にわたるオイルショックを経て、昭和60年(1985)のプラザ合意でバブル経済となり、株価・土地はピークをうって、終に平成3年(1991)頃バブルは崩壊して、「失われた10年」、「失われた20年」を迎えました。
現在、厚生年金基金は制度発足40年余を経過し、少なからぬ人たちの老後生活の一翼を担っていますが、この間の経済・社会情勢の激変と巨額積立て不足の発生に伴い、制度そのものの見直しが議論されています。それは、日本経済の従来システムの疲弊を変革すべきテーマと輻輳して、全国民を巻き込む形で議論が始まったばかりです。つまり、終身雇用・年功序列等の世界から、成果主義に始まる競争社会への転換により、従来型の厚生年金基金の機能が確実に変わってきています。さらにこの度、確定給付企業年金法、確定拠出年金法等の成立に伴い、企業社員の老後資金確保の選択肢が一気に拡大しました。新しい仕組みの日本版401(k)も曲がりなりにも誕生しました。
平成15年(2003)一〇月、確定給付企業年金(DB Defined Benefit)である厚生年金基金の将来分代行返上が法律で認められ、一気に660基金の「代行返上」が始まりました。そのほかに平成13年(2001)に始まった確定拠出企業年金(DC Defined Contribution)に移行した基金(30基金)や「基金解散」も急拡大し、全国にそれまで1800余基金あったのが、1000基金になり、平成22年(2010)2月1日現在では609基金になっています。
厚生年金基金から大部分の企業は逃げ出し、残されたのは解散も返上もままならない中小企業の総合型厚生年金基金となっています。
このような時代背景の中で、議論のベースを形成する素材提供として、厚生年金基金関係者や実務担当者、資産運用機関サイドの若い人たち、さらに厚生年金基金に関心をお持ちの一般の方々等に、小さな基金事務所でのインサイダーである基金職員の筆者が、昭和50年から平成13年の定年まで25年に及ぶインフラ・ノウハウ立ち上げの実務経験の幾つかを書いてみました。
お読みいただければ、基金事務所の現場のドメスティックなドブドロのなかにおもむろに立ち上がっていくものを必ず見出されることでしょうし、基金制度の実態の幾分かをご理解いただけることと思います。そのうえで、願わくは、皆様が「私ならこうやる!」というアイデアを作り出すきっかけにでもなりましたら幸いです。
このような次第で、この『厚生年金基金事務長奮闘記』は、一般の解説本のようにテーマの総覧とか、解説・教示・説明などとは異なり、体系・理念以前のドメスティックなもの、どちらかといいますと皆様を巻き込むといいますか、ご一緒に「厚生年金基金って、何んだ?」とお考えいただくような方向で書いております。
皆様に、ご一読、お楽しみいただけましたら幸いです。
平成二十四年八月改訂
「事務長奮闘記」読者コメント
さて、貴サイトに掲載されております「事務長奮闘記」、ようやく読了致しました。
先人の30年にも及ぶ実務経験をいわば追体験できる貴重な文献でした。
とりわけ、総幹事制が基金の独立性・自主性を阻害したという指摘と、その脱却策としてのIA型移行・指定法人採用という視点は、目から鱗でした。
(2006/07/04 ブロガーA氏)
痛快かつ本質にズバリ (国士夢想)
2010-10-05 04:41:13
と切りこんだキレのある意見で読んだ後味がさわやかでした。
年金基金の総幹事制の弊害は一般国民が全く知らない世界ですね。年金記録以上の恐ろしい問題です。政治家も知らないのでしょうか?
これじゃ運用利回りがあがる筈もなく、高齢者社会の年金受給者は主要な消費者でもあるのにデフレスパイラルですね。この総幹事制は海外からの圧力になるような気がします。
難問にシッテンバッテンする男の物語です。必ず、あなたはお楽しみいただけるでしょう。 (著者)
kiindle 購入価格: | ¥ 920 |
登録情報
- フォーマット: Kindle版
- ファイルサイズ: 5628 KB
- 紙の本の長さ: 192 ページ
- 出版社: 年金カウンセラー 高野 義博; 2版 (2013/12/8)
- 販売: Amazon Services International, Inc.
- 言語: 日本語
- ASIN: B00F1TPRAS
人様のお金―厚生年金基金は何になるのか (基金シリーズ2/3) [Kindle版]
内容紹介
最近、「人様のお金」という言葉をお聞きになったことがおありでしょうか?
「他人の金」という言い方は時々見聞きするようになりましたが、一般的にはまだまだ「自分たちのカネ」という意識、といいますより、そのようなことに無頓着な無意識の行動が幅を利かせているようです。つまり、「人様のお金」を「自分たちのカネ」に摩り替える政官財のモラルハザ-ドは極まってきているということ。
なにはともあれ、「人様のお金」などという言い回しは久しく聞いたこともなく、死語と化しているというのが現実のことでしょう。
そうではありましても、日本人ならどなたでもこの言葉に何やら、懐かしい響き……・が、母親の面影が立ち上がってくるような気がしませんでしょうか。他界してしまった母親のように遠い何処かに、江戸時代か、明治の商人世界、あるいは終戦直後等の一昔前に、まったく忘れ去られたかのような感じがします。
「厚生年金基金って、何んだ?」という筆者の25年に及ぶ小さな基金事務所での実務経験に基づくドメスティックな一考察が、厚生年金基金制度の提供主体である官僚と企業人が、「自分たちのカネ」とばかり思い込んでいました厚生年金基金の年金給付<代行分>と<加算年金>は、実は他人の金、「人様のお金」ですということを発見したのです。つまり、年金給付を受ける当事者自身の<皆さんのお金>でありましたという発見を基金の現場でのマドリング・スル-の結果導きだしたのです。
同じように、「似たような状況において蓄積された経験」(R・ジアモ)の幾多の繰り返しにより厚生年金基金の公的部分(代行)と私的部分(加算)、つまり、この国家と企業のフレームワークは、各々が実施してきました国民と社員の<統制手法>なのだという認識を生み出したのです。この論理的帰結として、国家と企業の手から分離された形での「人様のお金」=「年金基金」というビジョンが成立したのです。
さらに、このビジョンが日本の金融・年金・資産運用等のインフラストラクチュアを、強いて言えば、日本そのもののインフラストラクチュアを再構築することになりましょうという、<壮大な経路>(三ツ谷誠:JMMメ-ル)の発見につながったのです。
要するに、「人様のお金」というフレ-スは、刈谷武昭さんが『金融工学とは何か』(岩波新書)でおっしゃっている「不完備制度の完備化」の機能を果たすことになるのでしょう。
このようなことは、すでに30年程前、1976年に米国でドラッカ-教授が『見えざる革命-来るべき高齢化社会の衝撃』で予言していたことであり、愈々そのようなことが、この日本でも少子化という問題を上乗せした形ではありますが具体化しつつあります。現実に日本のGDP500兆円に対して年金資産は半分強にまで積み上がってきているのです。資料によりますと、日本全体の年金資産は300兆円弱に積みあがり、厚生年金基金の資産も60兆円となってきています。このような年金資産(実態は、「人様のお金」)の<資本の論理>が保持しているパワ-が、政官財の旧来システムの見直し・断罪を強く要請することになるでしょうし、サラリ-マン・ゼネラリストを馘首し、様々なオ-ナ-を次々と誕生させるでしょう。<倫理ファンド>、ベンチャ-キャピタル、ストックオプション等の隆盛をもたらすにとどまらず、国家、企業等の組織都合な統治発想は否認され、インンディビュジアル(個人)レベルから新たなインフラストラクチュアが構築されることになるのでしょう。
とは言いましても、日本の構造改革は国債の大量発行に象徴されますように民意度は後進国並みですから、未だしばらくは遅々たる進展しか望めないでしょうが、方向だけは定まってきたようです。
さて、通常一冊の本は、事前に推敲の経緯・経過は捨象され、抽象化されたうえで書かれるものと考えられます。泥の中を通り抜けるマドリング・スル-な経過そのものは主題足り得ないものなのでしょう。
しかし、この「人様のお金」を、筆者は平成8年6月に厚生年金基金の経営を主題に「ペンションファンドマネジメント」として書き始め、推敲のドメスティックな展開そのものを内容にして、平成12年8月にタイトルを「人様のお金」(第1部厚生年金基金の変貌、第2部厚生年金基金の資産運用ドキュメント、第3部厚生年金基金の経営の3部構成、400字詰め原稿用紙2200枚)と改めて、書き上げました。
その後、何人かの人に目を通していただきましたところ、商業べ-スに乗らないということで、皆さん一様に余りに大部に過ぎるということでした。そこで、編集し直し、500枚ほどをカットし、1700枚としました。
さらに、それを「経営資源の有機的連結」を中心にした500枚ほどを独立させ『事務長奮闘記-厚生年金基金って、何んだ?』とし、残りの1200枚ほどをこの『人様のお金-厚生年金基金は、何になるのか?』に分冊しました。それでもなお、一般の本に比べて分厚くなりましたのは主題追求の手法のせいとご容赦ください。
これらのことを、筆者は母体企業の再三の肩叩きを肩透かししつつ、厚生年金基金業務に全人的にのめり込むという原始的な手法で、現場事務所で「厚生年金基金って、何んだ?」と追い求めたのです。このような不器用な生き様は決してエフィシェント(効率的)とは言えませんが、愚かな素朴さ、ピュアであるとは言えるかもしれません。単に、ドメスティックなだけに終わっているかも知れませんが……・。
しかし、この判断は読者諸賢がお決めになること。 筆者としては、ただ「厚生年金基金は、何になるのか?」の「叩かれ台」(山崎元『年金運用の実際知識』)を、「人様のお金」の素材提供が出来ましたのであれば、または、せめて読者の基金に対するイメ-ジ構成が幾分かでも立ち上がり始めましたら良しとしなければならないでしょう。
後は、ただ、笑而不答……
厚生年金基金についての世界で唯一の古典です。(著者)
「他人の金」という言い方は時々見聞きするようになりましたが、一般的にはまだまだ「自分たちのカネ」という意識、といいますより、そのようなことに無頓着な無意識の行動が幅を利かせているようです。つまり、「人様のお金」を「自分たちのカネ」に摩り替える政官財のモラルハザ-ドは極まってきているということ。
なにはともあれ、「人様のお金」などという言い回しは久しく聞いたこともなく、死語と化しているというのが現実のことでしょう。
そうではありましても、日本人ならどなたでもこの言葉に何やら、懐かしい響き……・が、母親の面影が立ち上がってくるような気がしませんでしょうか。他界してしまった母親のように遠い何処かに、江戸時代か、明治の商人世界、あるいは終戦直後等の一昔前に、まったく忘れ去られたかのような感じがします。
「厚生年金基金って、何んだ?」という筆者の25年に及ぶ小さな基金事務所での実務経験に基づくドメスティックな一考察が、厚生年金基金制度の提供主体である官僚と企業人が、「自分たちのカネ」とばかり思い込んでいました厚生年金基金の年金給付<代行分>と<加算年金>は、実は他人の金、「人様のお金」ですということを発見したのです。つまり、年金給付を受ける当事者自身の<皆さんのお金>でありましたという発見を基金の現場でのマドリング・スル-の結果導きだしたのです。
同じように、「似たような状況において蓄積された経験」(R・ジアモ)の幾多の繰り返しにより厚生年金基金の公的部分(代行)と私的部分(加算)、つまり、この国家と企業のフレームワークは、各々が実施してきました国民と社員の<統制手法>なのだという認識を生み出したのです。この論理的帰結として、国家と企業の手から分離された形での「人様のお金」=「年金基金」というビジョンが成立したのです。
さらに、このビジョンが日本の金融・年金・資産運用等のインフラストラクチュアを、強いて言えば、日本そのもののインフラストラクチュアを再構築することになりましょうという、<壮大な経路>(三ツ谷誠:JMMメ-ル)の発見につながったのです。
要するに、「人様のお金」というフレ-スは、刈谷武昭さんが『金融工学とは何か』(岩波新書)でおっしゃっている「不完備制度の完備化」の機能を果たすことになるのでしょう。
このようなことは、すでに30年程前、1976年に米国でドラッカ-教授が『見えざる革命-来るべき高齢化社会の衝撃』で予言していたことであり、愈々そのようなことが、この日本でも少子化という問題を上乗せした形ではありますが具体化しつつあります。現実に日本のGDP500兆円に対して年金資産は半分強にまで積み上がってきているのです。資料によりますと、日本全体の年金資産は300兆円弱に積みあがり、厚生年金基金の資産も60兆円となってきています。このような年金資産(実態は、「人様のお金」)の<資本の論理>が保持しているパワ-が、政官財の旧来システムの見直し・断罪を強く要請することになるでしょうし、サラリ-マン・ゼネラリストを馘首し、様々なオ-ナ-を次々と誕生させるでしょう。<倫理ファンド>、ベンチャ-キャピタル、ストックオプション等の隆盛をもたらすにとどまらず、国家、企業等の組織都合な統治発想は否認され、インンディビュジアル(個人)レベルから新たなインフラストラクチュアが構築されることになるのでしょう。
とは言いましても、日本の構造改革は国債の大量発行に象徴されますように民意度は後進国並みですから、未だしばらくは遅々たる進展しか望めないでしょうが、方向だけは定まってきたようです。
さて、通常一冊の本は、事前に推敲の経緯・経過は捨象され、抽象化されたうえで書かれるものと考えられます。泥の中を通り抜けるマドリング・スル-な経過そのものは主題足り得ないものなのでしょう。
しかし、この「人様のお金」を、筆者は平成8年6月に厚生年金基金の経営を主題に「ペンションファンドマネジメント」として書き始め、推敲のドメスティックな展開そのものを内容にして、平成12年8月にタイトルを「人様のお金」(第1部厚生年金基金の変貌、第2部厚生年金基金の資産運用ドキュメント、第3部厚生年金基金の経営の3部構成、400字詰め原稿用紙2200枚)と改めて、書き上げました。
その後、何人かの人に目を通していただきましたところ、商業べ-スに乗らないということで、皆さん一様に余りに大部に過ぎるということでした。そこで、編集し直し、500枚ほどをカットし、1700枚としました。
さらに、それを「経営資源の有機的連結」を中心にした500枚ほどを独立させ『事務長奮闘記-厚生年金基金って、何んだ?』とし、残りの1200枚ほどをこの『人様のお金-厚生年金基金は、何になるのか?』に分冊しました。それでもなお、一般の本に比べて分厚くなりましたのは主題追求の手法のせいとご容赦ください。
これらのことを、筆者は母体企業の再三の肩叩きを肩透かししつつ、厚生年金基金業務に全人的にのめり込むという原始的な手法で、現場事務所で「厚生年金基金って、何んだ?」と追い求めたのです。このような不器用な生き様は決してエフィシェント(効率的)とは言えませんが、愚かな素朴さ、ピュアであるとは言えるかもしれません。単に、ドメスティックなだけに終わっているかも知れませんが……・。
しかし、この判断は読者諸賢がお決めになること。 筆者としては、ただ「厚生年金基金は、何になるのか?」の「叩かれ台」(山崎元『年金運用の実際知識』)を、「人様のお金」の素材提供が出来ましたのであれば、または、せめて読者の基金に対するイメ-ジ構成が幾分かでも立ち上がり始めましたら良しとしなければならないでしょう。
後は、ただ、笑而不答……
厚生年金基金についての世界で唯一の古典です。(著者)
登録情報
- フォーマット: Kindle版
- ファイルサイズ: 1416 KB
- 紙の本の長さ: 197 ページ
- 出版社: 年金カウンセラー 高野 義博; 2版 (2013/12/8)
- 販売: Amazon Services International, Inc.
- 言語: 日本語
- ASIN: B00F32J4Z2
*無料配布キャンペーンで71冊のDLをいただきました。
日本版401k誕生秘話!誰も知らない厚生年金基金 (基金シリーズ3/3) [Kindle版]
![日本版401k誕生秘話!誰も知らない厚生年金基金 (基金シリーズ3/3)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/516Z5Ec2ALL._AA278_PIkin4,BottomRight,-40,22_AA300_SH20_OU09_.jpg)
内容紹介
社会保険事務所(現年金事務所)で相談しても、社会保険労務士に聞いても、WEBサイトで調べても、……誰も知らない厚生年金基金! いったい、どうなっているの? というのが、厚生年金基金です。こんな疑問が巷にあふれています。
かつて1200万人(国民の一割)がかかわり、年金資産60兆円も積み立てた厚生年金基金について「誰も知らない!」なんて変な話・ミステリーではないでしょうか?
この本は、厚生年金基金事務所の25年に及ぶ実務経験(事務所の人的物的体制構築・規約規定の整備・基金業務の機械化・加入員の年金計算年金振込み・基金財政の検証・基金の予算決算・ライフプランセミナー開催・OB会運営・年金給付改善・資産運用体制構築・年金調査研究等)と、社会保険事務所の年金相談員5年経験(ほぼ30、000人と面談)の年金カウンセラーが、「厚生年金基金」という堅い話をなんとか柔らかく皆さんにお伝えしようと試みます。
つまり、学者先生が書けないインサイダーによるドメスティックな本になります。ハウトウものや解説本や教科書ではありません。その類の本は筆者の任にあらずです。
そのため、論文調の退屈さ・窮屈さを避けるために、「基金って何?」、「引用文」、「講演録」、「事例集」、「Q&A」、「401(k)調査記」等による話としました。
要するに、いろいろな語り口を通じて、皆さんにお楽しみいただきながら、自然に、「厚生年金基金」のイメージが定まるようにしています。
お気軽にお読みいただけるよう工夫しております。お楽しみいただけましたら幸いです。(著者)
かつて1200万人(国民の一割)がかかわり、年金資産60兆円も積み立てた厚生年金基金について「誰も知らない!」なんて変な話・ミステリーではないでしょうか?
この本は、厚生年金基金事務所の25年に及ぶ実務経験(事務所の人的物的体制構築・規約規定の整備・基金業務の機械化・加入員の年金計算年金振込み・基金財政の検証・基金の予算決算・ライフプランセミナー開催・OB会運営・年金給付改善・資産運用体制構築・年金調査研究等)と、社会保険事務所の年金相談員5年経験(ほぼ30、000人と面談)の年金カウンセラーが、「厚生年金基金」という堅い話をなんとか柔らかく皆さんにお伝えしようと試みます。
つまり、学者先生が書けないインサイダーによるドメスティックな本になります。ハウトウものや解説本や教科書ではありません。その類の本は筆者の任にあらずです。
そのため、論文調の退屈さ・窮屈さを避けるために、「基金って何?」、「引用文」、「講演録」、「事例集」、「Q&A」、「401(k)調査記」等による話としました。
要するに、いろいろな語り口を通じて、皆さんにお楽しみいただきながら、自然に、「厚生年金基金」のイメージが定まるようにしています。
お気軽にお読みいただけるよう工夫しております。お楽しみいただけましたら幸いです。(著者)
登録情報
- フォーマット: Kindle版
- ファイルサイズ: 5667 KB
- 紙の本の長さ: 254 ページ
- 出版社: 年金カウンセラー 高野 義博; 3版 (2013/12/8)
- 販売: Amazon Services International, Inc.
- 言語: 日本語
- ASIN: B00F7IBX3S
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