先日、TVで、年金月額10万円以下で公営住宅に妻を亡くした75歳の方がキチキチの年金生活をしている様子が放映されていました。
確か、家賃に6万円支払い、食費は2、3万円の由、極貧の生活ぶりでした。
この方はレアケ-スではなく、こういう方々がたくさんいらっしゃるのだろうと思われました。
そこで、年金カウンセラ-として何かできないかと考えた末に、年金加入期間の精査をお勧めして、1円でも多く年金が受けられるようにすることだと気が付きました。
と言いますのも、長年の年金実務経験から、ご自分が加入していた年金を全て受けていないで、請求漏れ年金になっているのがたくさん有るというのが現実です。
もらい損ね年金で多いのは、若い時の国民年金加入、それに企業年金、とくに厚生年金基金の連合会から受ける分、更にアルバイト等で勝手に加入していなかったとしている厚生年金等々があります。
ご自分の年金加入歴を今一度精査することが必須です。役所がやってくれるものではありません。自分しか知らない年金加入歴です。自分が行うものです。
次に、年金加入期間の精査の仕方をご案内しますので、参考にしてください。
DL572の
年金履歴書
年金カウンセラー 高野 義博
年金履歴書?
見たり聞いたりしたことないフレーズでしょう。
履歴書(りれきしょ)とは、ウィキペディアによると、「学業や職業の経歴など人物の状況を記した書類のことで、就職や転職時に選考用の資料として用いられる。また、学歴や職歴によって給与や資格などを決定する手続き(査定)において、それを証明する各種の書類とともに提出する」ものとされています。
あなたも就職や転職時に学歴・職歴欄等を記入された経験をお持ちでしょう。おなじみの書類です。
はてさて、それが「年金履歴書」となると、概念の混濁が生じてしまいます。一般的に、年金と履歴書は別世界事ですから。
さて、当方、年金実務経験三〇年のなかから、現状請求漏れになっている年金が多発している事態を憂慮してきました。これを何とか救済する手立てはないものかと試行錯誤しておりました。
通常、年金を受ける前の四〇年余の記憶など個人意外にどんな機関も明らかにできないのです。これを明示できるのはあなたしかいないのです。
ここで、概念の連結が成立しました。つまり、「年金履歴書」の誕生です。
これを使って、あなただけしか知らないあなたの年金の履歴を詳細に記入して、年金事務所に提出し裏づけを取ればよろしいのです。
さすれば、あなたの請求漏れ年金はなくなるでしょう。この努力に対してあなたに成功報酬として終身年金が支払われるのです。
下記にご案内いたしますので、 一度、試してみてください。
平成二十五年一〇月五日
年金カウンセラー
高野 義博
1.年金体系
まずは、日本の年金体系をご覧ください。あなたの年金は、どれとどれですか?
2.年金手帳等
年金手帳は、初めて、年金に加入したときに事業主を通じて交付されます。しかし、実際には退職するまで事業主が保管しているのが一般的です。退職時に必ず返却してもらいましょう。
転職などした場合は、初めて交付されたものを転職先に提出して同一番号で加入することになります。つまり、生涯1番号が原則です。年金手帳は、前のページのように時代ごとに呼称が変わってきました。
年金手帳は時代ごとに「労働者年金保険被保険者証」、「厚生年金被保険者証」、「年金手帳」、「基礎年金番号通知書」とかいうものが発行されてきました。年金手帳がなくても、ほかのものがあれば当座は問題ありません。
しかし、手元にそれらのものが幾つかある場合は、一番号に統合する手続きをする必要があります。そうでなければ、年金を受けるとき年金計算されない番号となってしまい請求もれ年金となります。
また、平成九年(1997)一月からは、国民年金、厚生年金、共済年金ごとの個別番号が共通して使用できる「基礎年金番号」が導入されています。
これらがタンスに眠っているようでしたら、それは宝の山です。早速、現行の番号に統合しときましょう。勤務中の方は、会社の社会保険担当者に提出して手続きをしてもらいましょう。現在、厚生年金に加入していない人は、社会保険事務所に持参して統合しときましょう。一ヶ月加入、おおよそ4000円/年で年金が増額になります。
3.厚生年金基金加入員証
「厚生年金基金」に加入すると、このような加入員証(紙幣型が一般的、中には箱型もあります)が発行・交付されます。原則六十五歳になると、これが年金(終身給付)になります。
原則、一〇年以上加入の場合は当該基金から、一〇年未満であれば企業年金連合会から給付されます。
厚生年金受給資格の有る人は、厚生年金基金加入一ヶ月以上は年金になります。
例えば、厚生年金基金二十四ヶ月の加入ですと、おおよそ2000円/月×二十四ヶ月で、48000円/年となり、生涯(65歳~85歳の20年間)換算すると、九十六万円にもなります。
「厚生年金基金」は、代行返上や基金解散で取扱いが区々になっていますので、一度企業年金連合会等に問合せてみるとよろしいでしょう。
●企業年金連合会(旧厚生年金基金連合会)
住所:〒105-0011 東京都港区芝公園二丁目四番一号芝パークビルB館10階・11階
電話番号:03(5401)8711(代表)
ホームページ:http://www.pfa.or.jp/
●当該基金
当該厚生年金基金事務所、または当該会社の人事課とか総務課の担当窓口
4.年金加入期間確認
年金を漏れなくしっかり受け取るためには、ご自分の年金加入期間をご自分で確認することが非常に重要です。
会社任せとか、社会保険労務士任せとか、国に任せっぱなしなどご法度です。マスコミでいろいろ不祥事が報じられています。
最近、社会保険庁等から送られてくるようになった「年金加入記録のお知らせ」等をそのまま信用するのではなく、まずは、あなたご自身しか知らないあなたの職歴を年金履歴書に最大漏らさず記入し、その上で全職歴の年金加入の有無とその加入期間を年金事務所で確認します。
年金事務所では次ページのような回答票を打ち出してくれますので、あなたの年金履歴書の記載と相違がないか、空白の期間がないか、厳重にチェックします。記号等の読み方については相談員にたずねて理解しましょう。
特に新規取得(1)か再取得(2)かがポイントのひとつになります。
事例では、新規取得の記録がないようです。ということは、記録が別にある可能性があります。別番号があるのかもしれません。漏れている記録がありそうです。
ここで、あなたの「年金履歴書」がものをいうことになります。
5.年金履歴書記入方法
年金履歴書を詳細に作成して、年金事務所等で年金加入の有無と加入期間確認をします。
●氏名等
はじめに、氏名等の欄をしっかり記入しましょう。年金事務所等のコンピューターで検索をかけるとき、カタカナ氏名と和暦誕生日で行います。旧姓があるとき、要注意です。とくに、男性の場合。また、名前を誤って読まれるときなどはそれを記入します。例えば、「和子」はカズコとフリガナし、誤読名にカヅコと記入しましょう。清音や濁音も明確に書きましょう。更に、誕生日が何らかの事情で幾つかある人はその全てを書きます。別の誕生日を使ったことがある場合はそれも記載します。
●最終学歴
学生の特例や就労開始時期確認のため最終学歴を記入します。在学中にアルバイト等したことがあればその勤務先名等を備考欄に書きます。
●職歴等
職歴は古い順に、無職の期間も含めてすべて記入します。
国民年金加入期間については、その時期の住所をできるだけ詳しく書きます。出来れば、その住所を証明する戸籍謄本・住民票等を持参します。保険料領収書等があれば添付します。
会社名は、本社・本店所在地とか、勤務先の営業所・工場名とかも記入します。親会社名で登録されている場合もあります。同じ会社で、単身赴任とか、転勤も書き込みます。とくに、海外派遣等、落としがちです。
倒産・解散等であっても会社が保険料納付していれば、記録されています。
会社名を忘れていても、どんな仕事であったか、業種名を書いときます。自分で年金はなかったなどと勝手に決め込まないですべて書き込みます。
アルバイト・パート・フリーターでも、年金加入がある場合もあります。
共済とか船員保険とか農林年金とかも記入します。ただし、共済についての年金加入期間確認は各共済組合でないとできません。共済組合の事務所に「年金加入期間確認通知書」を請求してください。
年金番号等のわかっているときは、その番号を記入します。
年金加入期間確認のための年金履歴書ですからあなただけが知っている「事実」を記入します。このことについては、誰からも、どこからもとがめだてなどありません。
ともかく、無職の期間も含めて全職歴を網羅しなければ、意味がなくなります。無職の期間も含めて全職歴を網羅するところが秘術です。これは、あなたご自身以外、誰にもできないのです。つまり、あなたご自身の次のライフ・ステージに向かって棚卸をするということになります。
職歴がたくさんあり用紙が足りなかったら、ご自分で工夫されて継ぎ足してください。
●特記事項
特記事項も、該当がある場合はしっかり記入します。結婚もすべての結婚の記録を書きます。とくに、女性の場合等で以前の結婚の事実を確認するため、「原戸籍(げんこせき)」を事前に用意します。
6.年金履歴書の用紙
ご自分の年金加入記録の確認を年金事務所等で行うときには、何も準備せずに行っても事務所は超多忙なのですから相手にされません。
以下の年金履歴書を詳細に記入・作成して、年金事務所窓口に年金手帳等とともに提出して「年金加入記録の確認」をしてください。
印刷用を次のページに掲載します。
7.ブログ投稿記事
2009.8.25
1.平成二十一年七月から、社会保険庁は「私の履歴整理表」の提供を開始したそうです。
(http://www.sia.go.jp/topics/2009/n0722.html)
2.〈「私の履歴整理表」は、ご自身のこれまでの勤務先、住所等をご記入し、整理していただくことにより、年金記録を見るだけでは気づかなかったことを思い出していただき、スムーズに、より確実に年金記録確認を行うためのものです。〉云々。
3.平成十六年十二月から、OPM 研究会では「年金生活への第一歩」に「年金履歴書」を掲載しておりました。
4.平成十七年頃から、筆者はアルバイト先の社会保険事務所窓口で「年金履歴書」を年金相談者に配布・記入してもらい相談業務に当たっていました。
5.平成十九年八月、雑誌「ビジネスガイド」に〈「年金履歴書」の作成による請求漏れ年金発見の仕方〉を掲載、平成十九年九月からは、「年金履歴書の用紙」を公開し、どなたでも印刷をして使えるようにしております。
6.さてさて、どっちが使い勝手がよろしいでしょうか?
ようよう、国もこの必要性を認めたということでしょう。(慶賀、慶賀の極み!) はてさて、ネー,ミングはどっちがよいでしょうか? 「りれきしょ」、それとも、「せいりひょう」。
8.おわりに
ここまで、ご覧頂きまして誠にありがとうございました。
あなたが成功報酬を手にされるようお祈りしております。
もし、使い勝手がよかったり、成功報酬を得たりしましたら、ぜひ友人・知人にご吹聴ください。世のため人のためになります。すでに、五七二人の方がダウンロードしてお使いになっております。
ご質問がありましたら、右サイドの「メッセ-ジ」からメ-ルを下さい。
ご不明な点について、できる限りお答えします。
【参考】
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