新型コロナウイルスの感染発生初期の封じ込めに成功したと評価されたロシアで、感染者が凄まじい速度で増え、世界4位の感染国になった。若い無症状者の2次感染に十分に対処できず、政府が初期封じ込めの成果で油断して災いを大きくしたとみられている。
12日、統計サイト「ワールドメーター」によると、ロシアの新型コロナウイルスの累計感染者は22万1344人で、米国、スペイン、英国の次に多い。11日だけで1万1656人の新規感染者が発生した。スペインと英国は感染者の増加が停滞した状況なので、今週中にロシアが世界2位の感染国になる可能性が高いと、英紙ガーディアンは見通した。
ロシアは1億4千万人の人口を保有する世界9位の人口大国だ。初の感染者が出る前、1月30日に中国との国境を閉鎖し、感染者が隔離の規則に反すれば最大7年の刑に処すなど強力な措置を取った。イタリアで感染者が10万人を超えた3月30日、ロシアの感染者は1836人にすぎず、序盤には新型コロナウイルスを封じ込めていた。しかし、先月初めから感染拡大のペースが速まり、先月19日に初めて1日の新規感染者が5千人を超えた。今月3日からは、新規感染者が1日1万人以上増加している。
感染拡大の原因として、若い無症状者の2次感染が挙げられる。ロシアのコロナ対策本部の調査によると、ロシア全体の感染者の45%が無症状だった。また、全体感染者の約60%が45歳以下だった。タス通信などは、西欧で3月から新型コロナウイルスが大流行したことで帰国したロシア人が2次感染をもたらしたと分析した。ロシア政府が先月から1日10万件の検査を実施したことも、感染者の統計増加の一因だ。
またBBCは、ロシア政府の慢心が新型コロナウイルスに対する国民の警戒心を緩めたと指摘した。ロシアのプーチン大統領は3月22日、イタリアにロシア医療スタッフを派遣して余裕を見せ、ドミトリー・ペスコフ大統領報道官は先月26日、インタビューで、「プーチン大統領がウイルス専門家になるだろう」と称えた。
一部では、今年初めからすでにコロナウイルスが拡散していたとみている。ロシア統計庁によると、今年1月、ロシア内の肺炎患者が前年同期より37%増加の約7千人にのぼった。このうち多くが新型コロナウイルスと似た症状だった。
急増した感染者に比べて非常に少ない死者の統計に対する疑惑も起こっている。ロシアの新型コロナウイルスの死者は2009人だけで、致死率は0.91%にとどまっている。英国(14.4%)、イタリア(13.98%)など西欧主要国の致死率が10%台を超えているのとは対照的だ。
4月のロシアの2大都市サンクトペテルブルクの死者はこの5年間の平均より2073人多かった。同期間、首都モスクワの死者も平均より1700人増加した。彼らが新型コロナウイルスで死亡した可能性が高いとみられている。大統領室直属の国立経済行政アカデミー(RANEPA)のタティアナ・ミカイロバ上級研究員は、「死者が公式の集計より3倍以上多い可能性もある」と話したと、米紙ニューヨーク・タイムズが伝えた。
感染者が急増しているが、プーチン政権は景気低迷を理由に12日から封鎖緩和を実施することを決めた。野党指導者、アレクセイ ナワルニー氏はツイッターに、「感染者増加の新記録を立てた日に隔離措置を終わらせることを決めた」とし、プーチン氏を批判した。
金潤鍾 zozo@donga.com
12日、統計サイト「ワールドメーター」によると、ロシアの新型コロナウイルスの累計感染者は22万1344人で、米国、スペイン、英国の次に多い。11日だけで1万1656人の新規感染者が発生した。スペインと英国は感染者の増加が停滞した状況なので、今週中にロシアが世界2位の感染国になる可能性が高いと、英紙ガーディアンは見通した。
ロシアは1億4千万人の人口を保有する世界9位の人口大国だ。初の感染者が出る前、1月30日に中国との国境を閉鎖し、感染者が隔離の規則に反すれば最大7年の刑に処すなど強力な措置を取った。イタリアで感染者が10万人を超えた3月30日、ロシアの感染者は1836人にすぎず、序盤には新型コロナウイルスを封じ込めていた。しかし、先月初めから感染拡大のペースが速まり、先月19日に初めて1日の新規感染者が5千人を超えた。今月3日からは、新規感染者が1日1万人以上増加している。
感染拡大の原因として、若い無症状者の2次感染が挙げられる。ロシアのコロナ対策本部の調査によると、ロシア全体の感染者の45%が無症状だった。また、全体感染者の約60%が45歳以下だった。タス通信などは、西欧で3月から新型コロナウイルスが大流行したことで帰国したロシア人が2次感染をもたらしたと分析した。ロシア政府が先月から1日10万件の検査を実施したことも、感染者の統計増加の一因だ。
またBBCは、ロシア政府の慢心が新型コロナウイルスに対する国民の警戒心を緩めたと指摘した。ロシアのプーチン大統領は3月22日、イタリアにロシア医療スタッフを派遣して余裕を見せ、ドミトリー・ペスコフ大統領報道官は先月26日、インタビューで、「プーチン大統領がウイルス専門家になるだろう」と称えた。
一部では、今年初めからすでにコロナウイルスが拡散していたとみている。ロシア統計庁によると、今年1月、ロシア内の肺炎患者が前年同期より37%増加の約7千人にのぼった。このうち多くが新型コロナウイルスと似た症状だった。
急増した感染者に比べて非常に少ない死者の統計に対する疑惑も起こっている。ロシアの新型コロナウイルスの死者は2009人だけで、致死率は0.91%にとどまっている。英国(14.4%)、イタリア(13.98%)など西欧主要国の致死率が10%台を超えているのとは対照的だ。
4月のロシアの2大都市サンクトペテルブルクの死者はこの5年間の平均より2073人多かった。同期間、首都モスクワの死者も平均より1700人増加した。彼らが新型コロナウイルスで死亡した可能性が高いとみられている。大統領室直属の国立経済行政アカデミー(RANEPA)のタティアナ・ミカイロバ上級研究員は、「死者が公式の集計より3倍以上多い可能性もある」と話したと、米紙ニューヨーク・タイムズが伝えた。
感染者が急増しているが、プーチン政権は景気低迷を理由に12日から封鎖緩和を実施することを決めた。野党指導者、アレクセイ ナワルニー氏はツイッターに、「感染者増加の新記録を立てた日に隔離措置を終わらせることを決めた」とし、プーチン氏を批判した。
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