日本軍による従軍慰安婦の被害者を支援する正義記憶連帯(旧韓国挺身隊問題対策協議会=挺対協)が被害者、故・金福童(キム・ボクトン)氏を記念して創設した「金福童奨学金」の今年の支給対象者全員が市民団体活動家の子女であることが判明した。
同奨学金は2016年5月、生前に本人が「在日朝鮮学校の学生のために使ってほしい」と5000万ウォン(約438万円)を挺対協に寄付したことがきっかけとなり、「金福童奨学基金」として創設された。その後、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)系の在日朝鮮学校の学生を対象として、2017年に2人、18年に6人、19年に9人にそれぞれ25万円の奨学金が支給された。基金は18年に「金福童の希望」と改称された。理事陣は全員が正義記憶連帯に所属しているか活動歴があり、実質的な運営は正義記憶連帯が担っている。
金福童氏は昨年1月に死去した。正義記憶連帯は同年3月、奨学金を同氏に対する弔慰金などを財源に「金福童奨学金」へと拡大再編した。在日朝鮮学校の学生に支給する奨学金とは別に支給対象を「国内の市民・社会団体活動家の子女の大学生」に限定した奨学金を新たに創設した。
本紙の取材を総合すると、昨年と今年に各200万ウォンの金福童奨学金を受け取った国内の大学生は35人で、いずれも市民団体、労組などの関係者の子女だった。昨年4月の初回の小学生選抜には27人が志願したが、「社会活動家の子女」に該当しない2人だけが書類選考で落ち、残る25人全員が奨学金を受け取った。
今年選ばれた奨学生10人も全員が市民団体や労組、農民団体の活動家の子女であることが分かった。キム・ヒャンミ水原平和ナビ共同代表、キム・ソンデ民主労総建設労組済州支部事務局長、クォン・ジウン全国農民会総連盟事務局長、パク・ヨンスン全北キョレハナ事務処長、キム・ジョンスン大邱女性の電話代表、イ・ジョンムン韓国進歩連帯対外協力局長、シン・オクヒ城南女性会代表、チェ・ヨンヒ慶山女性会代表、パク・チン茶山人権センター活動家、ユ・ヨンジェ「平和と統一を開く人々」活動家の子女が奨学金を受け取ったことが分かった。特にパク・ヨンスン氏は現在、正義記憶連帯の理事を務めている。
昨年奨学金を受け取った学生の中には、親北朝鮮傾向の団体「韓国大学生進歩連合(大進連)」に所属する2人も含まれている。同団体は昨年10月、米国の駐韓大使公邸の塀を乗り越え、奇襲デモを行ったことで知られる。また、昨年11月に外交部前で韓日の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)延長反対デモを行った「進歩大学生ネット」のメンバー1人も奨学金を受け取った。
正義記憶連帯は市民団体活動家の子女だけに奨学金を支給する理由として、「金福童氏の遺志に従ったものだ」と説明した。しかし、遺言状や公証の内容など証明書類は公表しなかった。
金福童氏が死去した翌日、尹美香(ユン・ミヒャン)正義記憶連帯理事長(当時)はメディアのインタビューに対し、「(金福童氏が)最後の遺言でも在日朝鮮学校の学生のために奨学金を使ってもらいたいと言い、今年初めに受賞した『正しい義人賞』の賞金を拠出した」と述べた。イ・ナヨン現理事長も10日、国民日報のインタビューに対し、「故・金福童氏は『再び同じようなことが繰り返されてはならない』という信念で全世界の性暴力被害者と子どもたちのために全財産を寄付して亡くなった」と述べた。新旧理事長が語る金福童氏の遺言には市民団体活動家の子女のために奨学金を使ってほしいという内容はなかった。
本紙は正義記憶連帯側に関連事実を確認するため、電話取材を数回試みたが、連絡がつかなかった。
パク・サンヒョン記者
同奨学金は2016年5月、生前に本人が「在日朝鮮学校の学生のために使ってほしい」と5000万ウォン(約438万円)を挺対協に寄付したことがきっかけとなり、「金福童奨学基金」として創設された。その後、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)系の在日朝鮮学校の学生を対象として、2017年に2人、18年に6人、19年に9人にそれぞれ25万円の奨学金が支給された。基金は18年に「金福童の希望」と改称された。理事陣は全員が正義記憶連帯に所属しているか活動歴があり、実質的な運営は正義記憶連帯が担っている。
金福童氏は昨年1月に死去した。正義記憶連帯は同年3月、奨学金を同氏に対する弔慰金などを財源に「金福童奨学金」へと拡大再編した。在日朝鮮学校の学生に支給する奨学金とは別に支給対象を「国内の市民・社会団体活動家の子女の大学生」に限定した奨学金を新たに創設した。
本紙の取材を総合すると、昨年と今年に各200万ウォンの金福童奨学金を受け取った国内の大学生は35人で、いずれも市民団体、労組などの関係者の子女だった。昨年4月の初回の小学生選抜には27人が志願したが、「社会活動家の子女」に該当しない2人だけが書類選考で落ち、残る25人全員が奨学金を受け取った。
今年選ばれた奨学生10人も全員が市民団体や労組、農民団体の活動家の子女であることが分かった。キム・ヒャンミ水原平和ナビ共同代表、キム・ソンデ民主労総建設労組済州支部事務局長、クォン・ジウン全国農民会総連盟事務局長、パク・ヨンスン全北キョレハナ事務処長、キム・ジョンスン大邱女性の電話代表、イ・ジョンムン韓国進歩連帯対外協力局長、シン・オクヒ城南女性会代表、チェ・ヨンヒ慶山女性会代表、パク・チン茶山人権センター活動家、ユ・ヨンジェ「平和と統一を開く人々」活動家の子女が奨学金を受け取ったことが分かった。特にパク・ヨンスン氏は現在、正義記憶連帯の理事を務めている。
昨年奨学金を受け取った学生の中には、親北朝鮮傾向の団体「韓国大学生進歩連合(大進連)」に所属する2人も含まれている。同団体は昨年10月、米国の駐韓大使公邸の塀を乗り越え、奇襲デモを行ったことで知られる。また、昨年11月に外交部前で韓日の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)延長反対デモを行った「進歩大学生ネット」のメンバー1人も奨学金を受け取った。
正義記憶連帯は市民団体活動家の子女だけに奨学金を支給する理由として、「金福童氏の遺志に従ったものだ」と説明した。しかし、遺言状や公証の内容など証明書類は公表しなかった。
金福童氏が死去した翌日、尹美香(ユン・ミヒャン)正義記憶連帯理事長(当時)はメディアのインタビューに対し、「(金福童氏が)最後の遺言でも在日朝鮮学校の学生のために奨学金を使ってもらいたいと言い、今年初めに受賞した『正しい義人賞』の賞金を拠出した」と述べた。イ・ナヨン現理事長も10日、国民日報のインタビューに対し、「故・金福童氏は『再び同じようなことが繰り返されてはならない』という信念で全世界の性暴力被害者と子どもたちのために全財産を寄付して亡くなった」と述べた。新旧理事長が語る金福童氏の遺言には市民団体活動家の子女のために奨学金を使ってほしいという内容はなかった。
本紙は正義記憶連帯側に関連事実を確認するため、電話取材を数回試みたが、連絡がつかなかった。
パク・サンヒョン記者