伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

この世界の片隅に・原作読みました

2016年12月30日 | 文化
 この世界の片隅に。確か映画だったな。TVで見た気がする。

 と思って検索すると、そう映画になっていました。



 画像は映画のホームページ(この世界の片隅に)から拝借しました。

 この原作を読んだと知人がフェイスブックに感想を書いていたので、気になって原作のコミック上中下の三冊(双葉社刊)を購入して読んでみました。



 映画のことはよく分からなかったのですけれど、原作を読んで戦時中の広島と呉を舞台にしたストーリーだったことを知りました。

 あの戦争に庶民がどのように翻弄されていったのかを、日常の生活とともに描いていました。本土で食糧不足という現実に直面しながら明るく生きる家族も、爆撃という戦争に巻き込まれていく。そしてヒロインは時限式の爆弾の爆発で障がいを負う。正義の戦争が庶民に不幸をもたらし、敗戦により「正義」がなかったことに愕然とする。

 戦争で失ったものも多い。でも戦争によって新たな家族が生まれ、戦後の日本に希望が広がっていく。悲しいけれど、希望を見せてくれる物語でもありました。

 戦争を体験した方もだんだん少なくなっていきます。その中、昨日、戦争を体験した方に出会いました。8歳の時に15年戦争に突入し、24歳で敗戦を体験したといいます。

 15年戦争は、1931年(昭和6年)の満州事変から1945年(昭和20年)の日本の敗戦まで続いた日本の侵略戦争。この時の体験から、戦争をできる国になろうという改憲は許されないと、安倍政権の政治のあり方に苦言を呈し、政治の変化を強く望んでいらっしゃいました。

 戦争体験を通じて戦争で問題を解決しない日本。映画も戦争体験者も、海外に派兵して戦争を繰り返す現実の政治に、強い不安と、戦争をしない憲法変更の動きに強く憤っているのだろうと思います。


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