伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

第二ボタンのプレゼントは戦争の悲劇から生まれた/チコちゃんに叱られるで知りました

2019年03月09日 | 平和・戦争
 チコちゃんに叱られる!

 3月8日放送(再放送3月9日)を見た。


NHKホームページ


 「卒業式で第二ボタンをプレゼントするのはなぜ?」の回答が記憶に残ったのでメモしておく。

 事のはじまりは校長先生の集まるある会議だったらしい。その場で、ある校長先生が次のようなエピソードを披露した。

 戦中、出征した夫の帰りを待つ若い妻がいた。その家には夫の弟も一緒に住んでいて、弟は兄嫁に秘めた恋心を抱いており、心配する兄嫁に「兄は必ず帰ってくる」と慰めていた。

 学生だった弟にも招集通知が届き、物資不足だった当時、軍服ではなく学生服で出征することになった。その出征の朝、弟は兄嫁に、学生服の第二ボタンを渡し、「私と思い大切にしてください」と言い残し出征した。兄も、弟も、帰ってくることはなかった。


 こういうエピソードだったという。このエピソードが高校に広がり、最終的には卒業式だけの慣習となった。

 第二ボタンを渡したのは、その他のボタンだと服装の乱れが大きくだらしなく見えるから。だらしない服装が目立つと上官に怒られてしまう。乱れがあまり出ない、しかも心臓(心)に近い第二ボタンが適当だったということだ。心を残していくという意味もあったのか。深いな。

 回答の紹介ビデオの最後で先生は、「このエピソードを忘れないでほしい」と話した。この言葉にも先生の思いを感じた。

 第二ボタンの背景には、戦争があったからこそ生み出された悲劇があった。戦後73年を過ぎ、今また自衛隊の海外派兵など集団的自衛権行使の名のもとに戦争に足を踏み出すことができる体制づくりを強化しようという政府のもとで、あの戦争の教訓を忘れないでという言葉と受け取ったのだ。

 このエピソードを忘れずに、折にふれ方っていきたいと思う。


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