スペインは8世紀まではキリスト教国家、8世紀から15世紀の間はイスラム勢力によって支配され、15世紀からは再びキリスト教徒により統治されたという歴史があるんだそうです。
だからスペインにはイスラム教とキリスト教の文化が入り混じっているところがたくさんあるんですね。
そしてこのメスキータは、まさにその「入り混じり」建造物なのです!
前回の記事ではメスキータ内のイスラム教的なショットばかり紹介しましたが、メスキータの中にはこのようなキリスト教の祭壇もあるのです。
↓祭壇横のパイプオルガン。
↓祭壇の裏。
薄暗い「円柱の森」と光の差し込むキリスト教の祭壇が混在しています。
なんかミスマッチな気がしないでもないです。
↓
しかし、711年にイスラム勢力によって滅ぼされてからじーっと機会をうかがって、とうとう1492年には全土を取り戻すという、執念の国土回復運動。
とてつもないガッツだと思います。
モスクの中にキリスト教の祭壇があるのってお寺の本堂に菩薩様の変わりにマリア様がいるようなもんで、ちょっとミスマッチな感じありますよね。
でもメスキータは、イスラム寺院を壊してキリストの教会を建てようとしてたのを市民が「残してくれ」と訴えたから現在の形で残ったのだそうです。
イスラム教を信仰している人が多かったのかもしれないし、モスクという建造物自体に価値を感じていたのかもしれませんが、いずれにしても歴史あるものを壊さないで欲しいということだったのでしょう。現在生きているわれわれにも理解できますね。
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