「おかえりモネ」の幼馴染の皆さんの顔ぶれが発表されてから
密かに胸ときめかしていた事がありました。
その中に島の古刹の跡取りとして、前田航基君がご出演と発表されました。
航基君は、舞台「最貧前線」で年少者の見習い船員として乗船された
前田旺志郎君のお兄さんであります。
旺志郎君は、「最貧前線」の中で貧しい暮らしをしている家族の
役に立ちたいとの思いから、年齢を偽り乗船した後、懸命に仕事を覚え
やがて船上のみんなに仲間と認められる存在となる少年を
等身大の存在として演じられていました。
そして「おかえりモネ」の前作「おちょやん」では、名優藤山寛美さんを
モデルにした、若き頃のまだ役者として歩む覚悟の出来ていない
青春前期の心の揺れを直球では無く、そこはかと感じさせる
絶妙な演技をしていました。
そしてなんと申しましても、お千代さんの弟と敗戦前の満州で出会い
その中で、一日も早く日本へ帰りたいとの思いを封印して
満州に取り残された人達の為に力を注ぐ道を選択したのが
私には、大きな印象として残っています。
そう言った足跡を残した旺志郎君の後を引き継ぐ形としての
お兄ちゃんである前田航基君のご登場です。
そんなこんなで、航基君が演じるお寺の跡取り息子さんに対して
ひとりで胸を膨らましておりました。
そしてモネちゃんの父親役の内野さんは、まさしくリアルお寺さんの
跡取りでありまして、そして色々面倒な事がたくさんあったと
思われますが、俳優としての道を歩む事を決断されました。
脚本家の安達奈緒子さんは、その様な経緯を踏まえた上で
どんな道を三生に歩ませるのか、個人的にとても興味を持っておりました。
なんとなく予感としては、三生が寺を継ぐ選択をする予感がありました。
ですがですが、ドラマのなかで実際に断髪式が行われるとは思いもしませんでした。
それも飲み会の中で唐突に断髪式に突入と言う、荘厳とは無縁の
断髪式であったのかも知れませんが、それが三生には一番相応しい
儀式であったと思います。
そして三生はモネパパ内野さんに対して
「耕治さんとは違う道を行きます。親の仕事を継ぎます。」
と宣言します。
これは航基君にすれば相当プレッシャーがあったと思います。
三生頑張った!良くやった!との言葉と共に、大きな「はなまる」
五つと共に贈りたい思いです(^^♪