滋賀県・京都府とその周辺の山と滝

比良・鈴鹿山等の滋賀の山や京都北山を中心とした、山登り・滝巡りなどを写真で綴る個人記録帳です。

2018.11.17 京都北山/皆子山(皆子谷〜西南稜)

2018-11-17 15:18:52 | 京都の山(北山)
2018.11.17[ヒノコ駐車地08:18〜08:32修道院西端登山口〜09:04皆子谷入口09:07〜09:19皆子谷最初の二俣〜09:40大杉09:45〜09:53皆子谷中程の二俣〜10:12皆子谷奥の二俣〜10:28皆子谷750m地点10:29〜10:54尾根860m地点〜11:23皆子山12:18〜12:23源頭部①12:37〜13:14P926〜13:20源頭部②13:27〜13:53P889〜14:15P819〜15:06修道院西端登山口〜15:21ヒノコ駐車地]wiyh Nさん、Sさん
※皆子谷道は地図等で一般登山道として紹介されていますが難ルートです!西南稜は地図には記されていませんが読図ができれば歩きやすいルートです。
● 修道院から皆子谷入口:ひどい倒木帯で川に下りた方が楽、大きく川が湾曲する手前から道に上がるとよい
● 皆子谷道:最初は倒木が多く潜るのに難儀する箇所もある。ピンク色のテープは付いているがあてにできないので谷底を歩く方が楽。全体的にほぼ道は消えていると思ってよい。途中左岸急斜面に長いロープが下がっている箇所があるがロープの上も長い急斜面が続き地面が濡れているときは危険。
● 山頂から西尾根:美しい尾根道。霧があるときは迷いやすいので地図またはGPSで確認する方が良い。
● ヒノコへの下り:快適な尾根。下りではP851で方向を間違わないように。最後は修道院敷地内に入らないように忠実に小さな尾根を下る。倒木被害はほとんどない。


山友2人を誘って晩秋の皆子山へ。
皆子山へは中学校のワンダーフォーゲル部の例会で登って以来、なんと40年ぶりとなる。以前はクマザサが覆い茂り展望もなく、ただただ藪漕ぎが大変で、面白くない山という印象を持っていた。ところが最近登ったといういろんな方のレコを見ていると、源頭部の風景が非常に美しいとのこと。その変貌ぶりは見ておかなくてはならないと思い今回計画したものだった。

皆子谷ルートは9月の台風以降の情報はなかったが、40年前に登ったこのルートから登ることに。ところが皆子谷入口に着くまでに、ひどい倒木帯に出くわす羽目に。最初はひとつひとつまたいだり潜ったりしていたが次々出てくるというか一面のひどい倒木に埓が明かなくなり、ルートを外れ川沿いを行くことにする。川が大きく湾曲する手前で道に上がるとそれ以降は辿りやすかった。登り口に着くまでに予想外の労力で疲れる。

皆子谷へと入ると、最初は明瞭な道だがすぐに越えるのに難儀する2箇所の倒木となり、その後は道が不明瞭となる。ピンク色のテープはところどころに巻かれているが、谷より高い位置に誘導していたり、歩きにくい斜面に取り付けられていたりするので、無視して谷底を歩く。
山と高原地図には実線が引かれているが、実情は破線もしくは登山道としては不適状態ではないかと思う。道は荒れているというかほぼ消滅しているが風景はよく、大杉あり、ごく小さな滝あり、紅葉が楽しめたりと変化があって面白い。
奥の二俣以降は谷底に枯れ枝等が堆積して登りづらくなってきた。ちょうどその頃右手急斜面に長いロープが固定されているところがあり、まだ本来のルートより随分と手前だとはわかっていたが、このロープが設置されている斜面を登っていくことにする。友人2人はチェーンスパイクを着用、わたしはなんとかだましだまし登っていく。手がかりが少ないのでやや緊張。
小さな尾根らしくなってくると傾斜はやや緩やかになるが、ブッシュが出てきて稜線を外れる方が歩きやすい。主尾根に取り付いてからは急斜面もなくなり快適な尾根登り。倒木や荒れたルートだったため、随分と時間がかかっての山頂到着となってしまった。

山頂に着くなり、濃いガスがかかってきた。短時間ではあるが僅かな霧雨状態にもなった。上着を着込んで昼食と珈琲タイム。
長い昼食タイムの後出発するとすぐに霧は去り青空がのぞいてきた。程なくお目当てだった源頭部の美しい風景が広がってきた。ここで天候が回復してきたのはまさにミラクル。緩やかなカーブの源頭の地形にシダが覆い茂りまばらに木が立っている。得もいえぬ美しさだ。これにはうっとり見とれる。40年前とはまるで別山。末端まで下り見上げる景色もすばらしい。こんな景色が広がっていたとは。今まで知らなかったわたしがうかつだった。いつまでもここにいたい。そんな気にさせられる。
他の谷の源頭も同じように美しいというので先を進む。その後現れる各源頭部はいずれもが先ほどの源頭部までとはいかないものの特徴的で絵になる。P926を越え2つ目の源頭部がまた美しかった。こちらの方が傾斜はある分立体的で奥には琵琶湖や鈴鹿の山までが望めるまさに絶景。これまたほれぼれする景色だ。ここでもゆっくり撮影。

その後南に折れた尾根道を遠くの比良山系などの景色など楽しみつつ、のんびり下る。途中紅葉の下でおやつタイムをしたり、ナメコを探したり、大木を探したり、写真を撮ったり、最後まで楽しめる山行だった。

直前の天気予報では京都南部は曇り夕方から晴れ、北部は曇りで昼前後は雨の確率が50~60%だったため、気象庁の予報はやや大げさだとは思いつつも、多少の雨は覚悟での山行だったが、山頂での一時ガス以外は雲が多いものの概ね晴れの予報とは違った好天下での楽しい山旅となった。

● 修道院から皆子谷入口:ひどい倒木帯で川に下りた方が楽、大きく川が湾曲する手前から道に上がるとよい
● 皆子谷道:最初は倒木が多く潜るのに難儀する箇所もある。ピンク色のテープは付いているがあてにできないので谷底を歩く方が楽。全体的にほぼ道は消えていると思ってよい。途中左岸急斜面に長いロープが下がっている箇所があるがロープの上も長い急斜面が続き地面が濡れているときは危険。
● 山頂から西尾根:美しい尾根道。霧があるときは迷いやすいので地図またはGPSで確認する方が良い。
● ヒノコへの下り:快適な尾根。下りではP851で方向を間違わないように。最後は修道院敷地内に入らないように忠実に小さな尾根を下る。倒木被害はほとんどない。



ヒノコより大見方面に進み、最初の橋を渡ったところから道が広がり駐車しやすい。ヒノコを右折して修道院手前の通行止橋付近にも駐めることもできる。


ヒノコ付近。天気予報では一日曇りで北部では一時雨の予報だったが、すっかり晴れ渡っている。


修道院付近の紅葉。


修道院を過ぎると右手に釣り堀跡?がある。


林道は途中からひどい倒木帯となる。


最初はひとつひとつ潜って進むが、あまりにも多く埒が明かなくなり川に下りていく。


いくつかへつり箇所はあるがこちらの方が楽。


皆子谷に入って間もなく、左手の杉に自然にできたリースがかかっている。


皆子谷は概ね明るい谷で時々大きな木が現れる。


中流域にあるランドマーク的な存在の大杉。


谷底に大杉があるのは珍しいのではないだろうか。真っ直ぐに伸びた美しい杉だ。


大杉の先すぐ右手に見える苔に覆われた特徴的な木。


いくつかの小滝があるが簡単に越せる。


皆子谷中流域の様子。


左支流出合いに2条の美しい小滝がある。落差は1.5m。


大きな谷の分岐はいずれも右に進む。最後の二俣も右にとると、遅い紅葉が美しい場所がある。


左手に大きな岩が見える。


道はほぼ消えているので歩きやすいところを進む。


やや大きなケヤキの木もある。


上流部の谷の様子。


炭焼き小屋跡もいくつかある。


左岸急斜面に取り付く。ここはかなりの急なのでそのまま谷通しに進んだ方が良かったのかも。本来のルートは谷を辿るようだ。


ナメコがあるがすでに終わりかけ。


急斜面の途中で谷を見下ろす。


落ち葉の絨毯が美しい。


尾根に出ると、ところどころに印象的な木が生えている。


こちらも特徴的な木。


さらに高度を上げると琵琶湖が見えてきた。


山頂間近の尾根を行く。


山頂。広い山頂で北東方面に少しだけ視界が利く。それにしてもどこに行っても目障りな兵庫登山会のプレート。


山頂に着くと同時にガスがかかってきた。


極弱い霧雨が少しだけ降った。


山頂にある3本ブナ?を見上げる。


山頂から西にルートをとるとすぐに視界が開ける。


いよいよ楽しみにしていた源頭部の美しい景色が広がってきた。


皆子谷(右俣)源頭部は美しいシダの草原。


この景色が見たくて40年ぶりにやってきた。


40年前はひどい藪山で背丈以上のクマザサが覆い茂り、視界は利かずただしんどいだけの山だった記憶がある。その後クマザサはすべて枯れてなくなり、このような美しさに変貌した。


シダ原に1本の木が立っている。美しい!


大きく枝を広げたこの木もまた美しい。


先ほどまでガスっていたのだが、ここに着く頃ちょうど、スッキリとは言えないが青空が出てきた。


春の新緑のころ、雪の季節も美しいだろう。


稜線に立つ木は台風被害を受けていた。


ヒラタケもしくはムキタケ(ツキヨタケではないと思う)を見つけたが既に老菌、食べるには遅すぎた。


さらに別の谷の源流部。一面シダ原とはいかないがここもまた美しい。


主張する木も見られる。


木の枝分かれの窪みを住処にする小さなキノコ。


絵になる小さな世界だ。


西下立山の奥には琵琶湖。地図には西下立山ってあるけど、そんな名前だったっけ。馴染みのない名前だ。


これは北側のツボクリ谷の源頭部のひとつ。ここもまた美しい!


宿り木が多く見られた。


ここは皆子谷左俣とも言える谷の源頭部。山頂すぐ西側の源頭部とともに皆子山で最も美しい場所のひとつだ。


ここからは琵琶湖も見える。奥は鈴鹿の山々。


シダ原に倒れた木。


少し源頭部を下って稜線を見上げる。


シダ原には幾筋もの獣道が走る。


尾根が南に折れた先の展望所からは皆子山山頂(左)と比良山系蓬莱山が眺められる。


皆子山山頂左側には武奈ヶ岳ものぞいている。


木の幹はキャンバス。


南に続く稜線の様子。


栗坊


少し標高を下げると大きなモミの木?が乱立する鞍部がある。


広く気持ちのよい尾根を最後のピーク(P851)に向かって少し登る。


P851は広くて迷いやすい。南南西方向の広い尾根が正解。急坂だが落ち葉を踏みしめ気持ちよく下っていく。


真西方面を紅葉越しに眺める。


振り返ると青空が広がりコントラストが美しい風景が広がっていた。


標高700m付近。やや遅いものの紅葉が西日にまばゆい。


ナメコは時々見かけたが乾燥していて食用には不向き。


最後は急坂を下り、修道院脇の登山口に戻ってきた。


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