自分を顧みると中学入学時に機械式を爺さんから買ってもらい、就職時に親父からクオーツを、研究所に異動してからは会社の景品レベルの安物を3~4個程使い捨てた。次に駐在時にスイスで買いそびれたダイバーを89年に購入。こいつの電池交換は日数がかかるので、その時の予備として3年に1ヶ月使うだけの国産自動巻きを1個。
恐らくもう買わないから一生で8個か(笑)。毎年複数買う人はどういった人種だろう。明石のタコじゃあるまいに、何個つけたら気が済むのか。更に面白いのは、国内シェア数%しかないスイス製が売上金額ではなんと70%を占めるというのだ。効率いいなぁ。
スイス製の大半は機械式だそうだ。また数量で圧倒的に多いのは中国などからの輸入品とか。国内市場で国産品のシェアは金額ベースで20%、数量ベースで17%にすぎない。従って、中~高級品として輸出に力を入れているという。付加価値のあるソーラー電波なんてのは得意の分野なのだろう。
実のところ、ぼーずは若い頃スイスの高級腕時計をバカにしていた。時計の第一要件が正確な時間を示すことなら、機能は使い捨てのクオーツの方が上だし、今やクロノグラフを名のる高級機械式でも電波時計には敵わないだろう。『そもそも時計は時を知る為、しかも自分が見るもので、豪華な時計を人に見せて喜ぶのは成金男か水系の馬鹿女くらいのもんだ』と放言していた(笑)。
それだけではない。高校時代は自分用を強調し、爺さんに買ってもらったセイコーの機械式をバラシ、10分の位置に12時が来るよう文字盤をずらし、針もちゃんと合わせていた。これの何が良いかのかと言うと、手首の内側にこれをつける(いわゆる女性のやり方)と、弦楽器を弾いている時に時間が良く見える(笑)。しかもビル=ワイマンのように立て気味にベースを弾くと丁度12時が真上に来るのだ。
要は『ワシャ、ベーシスト』と言いたかっただけなのだが、心は腕時計を見せびらかしたい奴らと大差無かったと思う。アホやぁ~(爆)。若い頃会社のクオーツ千円ウォッチにカレンダーを巻きつけていた所、デザイナーの先輩に『ダサイの最たる組み合わせ』と馬鹿にされてもへーきで『業務上便利!』と言い返していたぼーずだが、さすがにいい歳になるとちょっとはいいものが欲しくなり、上記のダイバーウォッチを買ってしまった。
007で腕時計をローレックスかと聞かれたボンドが『Ω.Seamaster』と答えるシーンがある。あんた、判ってるなぁ!とにんまり。それはぼーずが若い頃、散々腐していた立派な馬鹿中年になってしまった瞬間だった。
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