丈夫になったのは小学校高学年の頃からガブ飲みし出した牛乳のせいだと確信している。骨の弱さを案じた母親がミルクの５合ビンを取るようになったのだ。親達はそう飲まないし、妹は粉ミルク。一人で水代わりに飲んでいたのが効いたのだと思う。中高生時代に骨折は一度も無い。
そのせいだろうか、自分を丈夫にしてくれたあのずんぐりとしたビンを見ると、いまだに、郷愁を感じる。ある時、朝霧高原で飲んだ無調整の牛乳が気に入り、５００ｃｃビンを買って帰った。飲んだ後、ビンを捨てるのももったいないので、余った硬貨を入れていた。
硬貨を選別して数えるのも面倒なので、半分ほど溜まると銀行に持っていくのが常だった。近所の農協系信用金庫へ預けに行ったときは、金額が判らないので一度両替していいかと聞かれる。『俺がウン万と言っても、どうせ数え直すだろう。あんたの数えた額でいいから、それで入金してくれ。』そう言ってもぶつぶつと文句を垂れる。
更に信じられないことには、両替すると手数料がかかるというではないか。バカか、おめーは（笑）。以来、そこへは行かなくなってしまった。そのうち硬貨用の受け口を持つＡＴＭが出来てからは、もっぱらこれに頼るようになった。
一度くらいはビンいっぱい溜めてみようと思い立ち、５００円硬貨だけを入れるようにしてみたら、先日ついに満杯になった。百均で見つけたコインケースを使い、数えると、なんと１２万円を越えた。やったぁ～。こーゆー時は普段買えないもんでも買うか。なるべくバカバカしいものがいい。本物のパナマハット・・冬にパナマは無いなぁ。
・・てなことを考えていたら、母校の校舎を建て替えるので寄付をよこせと言う通知が届く。詳細を読むと・・・お、御一人様１０万（オイ！！）払えってか？。チリも積もればなんとかで、数年かけてやっと溜まったこいつを持ってくか？ドロボー（笑）。うーん、１０年月賦ではどーだ。途中で定年になってるけど。
