謙虚さを忘れない
先ほどのお嫁さんもそうなのですが、心と運とは深い関係にあるようです。
特に重要なことの1つは、
運を良くするには、謙虚さが必要ということです。
人のために良いことをたくさんしているのに、
運が良くならない、幸運がやってこないという依頼者に、時々会うことがあります。
例えば、地元のために大変に貢献している人がおられました。
この人は地元の大変な有力者で、自治会長を務め、PTAの会長でもありました。
どちらも、もちろん何の報酬もない役職で、地域の人々のために大変に尽くしていたわけです。
ある年、この有力者が市議会議員に立候補したのです。
地方都市のことですし、当選に必要な得票数は2,000か3,000票ほどでした。
知名度は十分すぎるほどありましたし、
長年の貢献もあるので、楽々と当選すると思われていました。
ところが、結果は逆で、全く票が集まらずに大差で落選してしまったのです。
「なんで落ちたのかさっぱりわからんわ」
そうおっしゃっていましたが、
私には何となく、落選の理由がわかる気がしました。
その人は、ご本人が思っているほどには評判が良くなかったのです。
依頼された仕事について関係者と会っていて、そのことを感じました。
また、選挙の話をする口ぶりにも、何とはなしに引っかかるものを感じます。
もちろん、その人の話は嘘ではありません。
地元のために一生懸命に働いてきたのは間違いないのです。
それなのに、なぜ評判が良くないのか。
その理由は、 "謙虚さ" がないからです。
自治会長にせよPTA会長にせよ、
「皆のために、務めてやっている」
という気持ちが口調や態度にありありと出ていました。
何をするにつけても高慢な気持ちが出て、周辺の人々の反感を買っているわけです。
それでいて、ご本人は皆の反感には気づいておらず、高慢なままです。
高慢な心で謙虚さがなければ、せっかく良いことをしても、皆に嫌われます。
人間関係が悪ければ、争いも起こりますし、
人からの信頼や協力を得ることもできません。
これでは運は良くなるわけがないのです。
どんなに有能でも有力でも、たった1人で社会が成り立つわけがないことは、誰にもわかっていることです。
それでも高慢になってしまうのが、どうも人間の悲しい特徴のようです。
「やってやる」ではなく「やらせてもらっている」と思う謙虚な心を忘れない。
もし、人のために良いことをしていても運が悪いという人がいたら、
ぜひ、 "謙虚さ" を忘れていないか確かめてみてください。
(「1万人の人生を見たベテラン弁護士が教える『運の良くなる生き方』」西中務さんより)
先ほどのお嫁さんもそうなのですが、心と運とは深い関係にあるようです。
特に重要なことの1つは、
運を良くするには、謙虚さが必要ということです。
人のために良いことをたくさんしているのに、
運が良くならない、幸運がやってこないという依頼者に、時々会うことがあります。
例えば、地元のために大変に貢献している人がおられました。
この人は地元の大変な有力者で、自治会長を務め、PTAの会長でもありました。
どちらも、もちろん何の報酬もない役職で、地域の人々のために大変に尽くしていたわけです。
ある年、この有力者が市議会議員に立候補したのです。
地方都市のことですし、当選に必要な得票数は2,000か3,000票ほどでした。
知名度は十分すぎるほどありましたし、
長年の貢献もあるので、楽々と当選すると思われていました。
ところが、結果は逆で、全く票が集まらずに大差で落選してしまったのです。
「なんで落ちたのかさっぱりわからんわ」
そうおっしゃっていましたが、
私には何となく、落選の理由がわかる気がしました。
その人は、ご本人が思っているほどには評判が良くなかったのです。
依頼された仕事について関係者と会っていて、そのことを感じました。
また、選挙の話をする口ぶりにも、何とはなしに引っかかるものを感じます。
もちろん、その人の話は嘘ではありません。
地元のために一生懸命に働いてきたのは間違いないのです。
それなのに、なぜ評判が良くないのか。
その理由は、 "謙虚さ" がないからです。
自治会長にせよPTA会長にせよ、
「皆のために、務めてやっている」
という気持ちが口調や態度にありありと出ていました。
何をするにつけても高慢な気持ちが出て、周辺の人々の反感を買っているわけです。
それでいて、ご本人は皆の反感には気づいておらず、高慢なままです。
高慢な心で謙虚さがなければ、せっかく良いことをしても、皆に嫌われます。
人間関係が悪ければ、争いも起こりますし、
人からの信頼や協力を得ることもできません。
これでは運は良くなるわけがないのです。
どんなに有能でも有力でも、たった1人で社会が成り立つわけがないことは、誰にもわかっていることです。
それでも高慢になってしまうのが、どうも人間の悲しい特徴のようです。
「やってやる」ではなく「やらせてもらっている」と思う謙虚な心を忘れない。
もし、人のために良いことをしていても運が悪いという人がいたら、
ぜひ、 "謙虚さ" を忘れていないか確かめてみてください。
(「1万人の人生を見たベテラン弁護士が教える『運の良くなる生き方』」西中務さんより)