hidamari_neco屋根裏ノォト-Ver.01

web日記 日替わりするは 気分だけ

2046

2004-11-13 12:44:37 | あしあと:出かけた場所
2004.11.10 thu.
品川アイマックスシアター 

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完成が待たれていた2046。
お金かかってた。とにかくお金かけたぞー。って豪華さ。
でも、すきー。すきなのに、うつくしい、とかせつない、とかいう平たい感想しか浮かんでこない自分に苛立つ。

トニ-様はいうまでもない。「欲望の翼」以来のあの伊達男姿となんとも形容不能の笑顔は不変。ボーイ役でちょろっと出てきた人の後ろ姿がどことなくレスリー.チャンを思い出させて、じんときた。
そして、愛せない男を愛してしまったチャン・ツィイーが格別に圧倒的に美しい。アジアンビューティーのCMやHEROなどはるかに越えている~。なぜって、美人でしょー、ってだけではなく、額に血管浮かせるぐらいの感情がそこに見えるから。

キムタクなんだけど、ふだんテレビで見過ぎているからなのか、浮いて見えてしまった。残念!彼は彼なりに美しいはずなのに、あの中では汚かった。みんなそれぞれの痛みをじっと抱えてるってお話なのに、どっかうそっぽく感じてしまった(だってどこでなにをやっても「ロンバケ」のままなんだもん)。金城武のほうがよかったんじゃないかな。や、彼も演技派じゃないけどさ。

席の後ろに大学生ぐらいの年のグループがいて、その反応がおもしろかった。女性群は途中寝てしまうくらい退屈で「何が言いたいんだかわっかんないー」と言っており、男性群は「や、オレわかるよー、よかったよー」を連発してた。

映画館をでて、ふと時計をみたら20:46だった。

笑の大学

2004-11-07 19:09:55 | あしあと:出かけた場所
混んでたけど、行ってきた。

舞台でやったものを事前に見ていたので、台詞とか展開とか全部知っていたけれど、舞台は舞台、映画は映画で、それぞれの表現や面白さがあると思う。

全体の印象として舞台の方がシャープでテンポがよく、映画の方は優しくて緩慢な感じがした。
それは全国ロードショーとしての映画という性質や役者さんのタイプとも関係があるように思う。(感じ、だけだけど)

役所広司の検閲官の役は似合ってた。
オリジナルの西村雅彦もむろんよかったけど、あそこまで邪悪になりすぎず、でも、お役人らしさがある。さすがもとお役所づとめ。芝居の面白さに目覚めるにつれ、だんだん壊れていくさまもいい。映画館で拍手喝采を浴びていた。
稲垣君は?うーん。悪くなかったけど。もう少し、年がいってる人でもよかったかも。

最後の最後のいい~部分がカットになってしまっていたのがとても残念。
あれがいいのに。

美術がとにかく凝っててお洒落。
レトロな感じ、庶民のささやかな遊び、憲兵のしかめつらしい感じ、小道具や台本のデザインも細部にわたってよくできている。たぶんもう一回集中してみると、笑えるところがいっぱいありそうだ。

そうそう、舞台ではでてこない、小松政夫の猿股失敬!がサイコーだった。
あの役、他にできる人はいない。



はつ・とび展

2004-11-03 20:31:24 | あしあと:出かけた場所
友人のグル-プ展に行ってきた。

朝から不愉快な騒音で起こされるわ、電車が止まって遠回りするわ、道に迷うわ、とんでもなくご機嫌ななめだったのが、この空間に入った時だけ、とても気持ちがよかった。

友人は情熱的で強いのに決して我を張らず、淡々と対象を見て取り組む人だ。
好奇心が強くてあれこれ興味を持つけれど、絵の道が彼女を鍛え、気づかせ、導いてきたんだな、と思う。
ああいう人に私もなりたい。

画塾の先生が原稿用紙に書かれた文章が目にとまる。
「人と競争しようとしたり、名をあげたりリッチになったりしようとしている絵はすぐに見ている側にもわかってしまいます。もちろん人間にはそういった気持ちが多少なりともあるものですが、絵を書くなかで昇華させていくことが大切で、それができた絵というのはやはり穏やかで人の心を打つものです。私達はそういう絵を目指さなければなりません。」

正確には覚えてないがこんな意味だったと思う。
とても美しい文字だったので誉めたら、「実は誤字脱字がぼろぼろあって、昨日来た国語の先生に直されてしまったの」と笑っていた。

芳名帳のそばに大きなマラカイトがあった。
孔雀石といって、削って日本画の絵の具にする。
「調和の源」という、いつも引くジェムカードのマラカイトのメッセージを思い出す。
画廊を出てから家に辿り着くまで 再び心はささくれてとんがっていた。
調和のキーワードを今頃になって反復している。