hidamari_neco屋根裏ノォト-Ver.01

web日記 日替わりするは 気分だけ

12月の句 のこり

2005-12-26 22:47:38 | ためいき:17文字
ジャンボ買う3時33分に

きよしこの夜よ聖母の貌をして

もも肉を貪る善女聖夜かな

獲物追ふオリオンの背を追ふわたし

まだかしら蕾に白き息をかけ

金森穣 Noism05 NINAー物質化する生け贄

2005-12-25 09:55:12 | あしあと:出かけた場所
12月24日
新国立劇場 中劇場


=============

げ。げ。げー。
照明のセンスと音のつかまえ方がかっこいい~
音楽もよかった。ベトナム映画「青いパパイヤの香り」の作曲もしたらしい。

なんというか、緻密に規律正しく設計されたダンスなのです。
でもどことなく華やかさもあって、そこが特徴なのかも。
苦手な人には冷たくて神経質かもしれないけど、感情むきだしのどろどろしたものより私は好きだな。
海外のカンパニーのように、際立ったスターがいるとか、個々のダンサーの匂いとかはあまり感じなくて、徹底して記号化されているというか、全体の絵のなかで図形化されているというか、グループワーク的なところが日本人を感じました。
女性ダンサーなんて体型や背丈まで揃ってる。
それと、みんな若い!

「で、あれは何が言いたかったの?」と聞かれて、じつはよくわかんないだよなーと気づきました。でも、自然に乗り出して見ちゃうのは理屈じゃないんですよね。
「物質化する生け贄」っていうんだから「春の祭典」みたいな感じなんでしょうが...
見慣れてる人や実際に踊る人にはテクニックとかの見所があるだろうけれど、クラシックのように物語やしぐさの決まり事があるわけじゃないし、ほとんど2時間意味不明の動きを見るのだから、興味ないとやっぱつらいだろうな、と思いました。。。

個人的にはあとほんの少し甘めのシーンがあると和むんだけど。
それだとぬるいものになってしまうんだろうなあ。。

とにかくクリスマス

2005-12-24 00:39:43 | ためいき:17文字
降誕祭去りゆく人に羽を見し

火のつかぬひとのとなりの聖夜かな

=========

ひとつはこの時期天へ昇ってしまった人のために。

もうひとつはこの時期なぜか逢う人のために。

今しか使えない季語なので、急いでアップ。

11月の句会に出した句

2005-12-18 13:28:46 | ためいき:17文字
紅葉散りいよいよ赤き火星かな

ゆびきりをしてをりぬかな神の留守

うっかりを装ってゐる返り花


=============

アップするタイミングのがしてしまいました。もうすっかり冬です。

票をいただいて素直に嬉しかった。ありがとうございます。


「火星」の句は
 
 赤であることに飽くときもみぢ散る

という句とどっちにしようか延々と迷いました。
送った直後後悔... _| ̄|○  
でも、時間が経つにつれてどうでもよくなる。
どっちもべつに大差ないじゃん、というだけでなく、季節が変わっていってしまったから。


「返り花」の句はお題をもらって作った

 返り花忘れられたくないもので

を推敲したうちのひとつ。

 返り花忘れないでと顔をだし

というのも作ったけど、ボツ。
新しい言葉を知るのはいつも楽しい。
でもこれも、どうでもよくなる。いじりすぎたし、花はもうないもの。


「ゆびきり」のやつは、なにもいじらずにふっと浮かんだまんまできた句。

今月...1句もできていません。どうしよう。

「歓びを歌にのせて」

2005-12-08 23:02:03 | あしあと:出かけた場所
12月8日 浜離宮朝日ホール

===========

学生時代、クリスマス礼拝というのがあって、
普段はまったく興味がないくせにこれだけは好きだった。
賛美歌の響く中、祭壇からリレーしていく光が徐々に広がっていく
キャンドルサービスが無類に美しかったので。

映画にはクリスマスのシーンはないけれど
終止、歌う人々にロウソクの灯が重なって見えてしまう。
灯がもたらす恋に似た感覚。
ちろちろとかすかな風にさえふるえ、
近づきすぎたらヤケドしそうで怖くもある。

歌を通して、それぞれの人のなかに小さな灯がついて、
その灯を歓んだり恐れたりしながら、
光が徐々にみんなに広がっていくというカンドーの物語、でした。

本筋から外れるけど、よりよい発声とハーモニーのために
主人公が行うワークが興味深かったです。
自分の体の芯を見つけて立つ、とか、それぞれ誰かのお腹に
頭をのっけて寝そべって、その声を聴く、とか。

とおおおーーーーーい昔のことだけど、欧米人の先生の指導で
演劇をやっていたことがあって、よく似たことをしたのね。
それは当時、自分自身と仲間を信頼することにとても役立ったと
思うけど、現在の我が身にはまったく継承されていないのが
惜しまれてなりません...。(滝汗)

話を豊かにするためには、当然悪役も登場する。
けれども、彼らは彼らなりに真摯なのであって、
どこがどう間違っていたのか、
そのギャップをどうすればいいのだろう? 
という問いが残って、せつない。。。
これも本筋から外れてるかな? ま、映画だからね。

おとといのモンゴルの草原と色のトーンがよく似ていたのが印象的。

アカデミー賞外国映画部門ノミネートだそうです。


「天空の草原のナンサ」

2005-12-07 23:59:42 | あしあと:出かけた場所
12月7日 九段会館

==============

「天空の草原のナンサ」という映画を見てくる。
モンゴルの遊牧民の少女の、なんてーことはないお話。
映像が美しく、押しつけがましくなく、知らないのに知っているような懐かしさ。
特別モンゴルに興味がなくてもグッとくること請け合い。
しみじみ、朝青龍はモンゴル人なのだ、ということを思い知る一本。

ソロモンという王様がもっている指輪には動物と話ができる魔力があったそうな。
今年の春に「ジンガロ」という騎馬オペラを見たときにも思ったけれど、魔法の指輪などなくたって動物と会話できる人々は存在する。
言いなりに動く羊がもう芸術的。
都会っ子だから、そういうのが感動なのね。

で、おかあさんがものすごくいい。
惚れた。ああいう人に私はなりたい。

「運動靴と赤い金魚」が好きな人にはとくにオススメ。
12/23~ 日比谷シャンテ。
劇場窓口で前売りを買うとモンゴルの塩がもらえるそうです。

で。
例によって、見終わったあと、大いに語る。
夢中にまくしたてていながらも、片方の耳で自分の声をほろ苦く聞いている。
今この瞬間で十分だろうに。
世界は広いだろうが命は儚い。丁寧に生きようね。。。


新橋からベトナムへ

2005-12-04 01:03:33 | まどろみ:夢
今朝見た夢。


新橋からいっきに神田へと歩いている。(なぜだかそう思う)
妖しいネオン輝く夜の街。
ハードボイルドな男が私を案内する。
どこかのビルの屋上なのか、谷間なのか、細く狭い場所の金網越しにラクロワ風の芸術的な墓を見る。
色とりどりの花が添えてある。

「伊勢佐木町ブルース」が聞こえる。
青江三奈似のクラブ歌手が私を案内する。
歓迎されている様子。
赤いベルベット張りの扉を開ける。

廃墟のようなコンクリートの建物を見物するように歩いている。
中国人民解放軍みたいないで立ちの、丸顔の中国男が私を案内する。
建物の外では爆音や銃声が聞こえる。涼しい。
中国男は“写ルンです”で何やら撮っており、私は若い人たちに何やら話しかけている。
石の階段を降り、つば広の麦わら帽子を手に取った。

ベトナムの浅瀬の海を歩いている。(なぜだかそう思う)
アオザイを着た中谷美紀似の美人が私を案内する。
ターコイズブルーというのか、ペルシャンブルーというのか、それはそれは美しい海。
フルーツを売る小舟。足もともエメラルドブルーだ。
色とりどりの花びらが散っている。

そこで、おめざ。

「そんなにも自分を否定しているから
 今のあなたは死んでいるのも同然」

という声が降りてくる。