hidamari_neco屋根裏ノォト-Ver.01

web日記 日替わりするは 気分だけ

ボツにしちゃった句

2005-11-28 17:51:30 | ためいき:17文字
凩に銀の月ほとばしる

生真面目な平行直線時雨降る

時雨るるや朱いコートを買い求む

奴の買うたいやきの腹黒さかな

枯紅葉吾の目を見て落ちにけり

赤であることに飽くときもみぢ散る

紅葉の赤を手放すとき散りぬ

裸木に寄り添ふてゐる火星かな

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作ってる時はそれなりに「いいかも」なんて思っていても
一晩ほっておくともう どうでもよくなってしまうのね。
で、3日くらいたつと 抹殺したくなっちゃうのね。

へたくそだからなんだけどね。

「シルヴィ・ギエム 最後のボレロ」

2005-11-27 02:43:59 | あしあと:出かけた場所
11月26日 川口リリアホール

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いつも暇でいるくせに、なぜだか興味をそそるお誘いが重なる日というのがある。
今日はそういう日だった。
でも、先着順。
万難を排して遠路はるばる川口にゆく。

観客のほとんどは最後20分のギエムのためだけに来ている。
なぜ「ボレロ」を封印してしまうのか知らないけど、新しい分野に向かっていきたいときには、はまり役は重荷なんだろう。

シルヴィ・ギエムってでかい。
そういえば、ずいぶん前に「セサミストリート」に彼女が出たとき、ビッグバードにひけをとっていなかった。
永遠にのびる手足。5cmでいいから私に分けて。
いやいや、体だけでなく、放たれている気のストレートな感じとかも破格にでかかった。
だから、古典だって上手だろうけど(見たことないの)、なかなか収まんないだろうな。
本当、何十年に出るか出ないかのスターなんだわ。納得。

「two」という小品がすごくよかった。
2m程度の枠の中、ぜんぜんブレないでめちゃめちゃシャープでスピーディーだった。
「ボレロ」はもはや古典なんだよ。
照明が暗くて、顔がほとんど見えなかったので、ファンサービス的にはどうよ、って気もするけど、きっと彼女はこれからこういう踊りをもっとやりたいんでしょうね。大賛成。
全身バネみたいな体と意志の強さと中性的な風貌が、無機質で記号的なコンテンポラリーダンスにはとっても似合ってる。

「ボレロ」はいろんなダンサーのを見たけど、やっぱり抜群に素晴らしいので、ほんと、辞めちゃうの惜しいわあ。。
彼女でなければできないような振付けのバリエーションがあって、当たり前だけど、こなしてる感じだった。こなしてる、っていうのは踊りに負けてない、っていう意味で。
「ボレロ」(のメロディを舞う人)って、テクニックとかテンション以上の何かがないと負けてしまうぐらい強いというか、踊り手の業というか生命力というか、そういう大きなものまで食ってしまう踊りな気がする。
ジョルジュ・ドンが早死にしたのだって、本当は「ボレロ」に連れていかれちゃったのかも・・・
新しいコトをやりたい、というのだけでなくもしかしたら、そこらへんをシルヴィ・ギエムも予感したのかしら、、なんて。

同時にジョルジュ・ドンのボレロを思い出してしまった私。
学生時代、生で見たけど全然好きになれなくって、なんでみんながいいと言うのかまったく理解できなかったけど、今日、突然腑に落ちてしまった。
もともと女性ダンサーの為に振りつけられた曲だけど、やっぱり、「ボレロ」に最も愛されたダンサーはあの人かもね。

・・・って、今日の主役はギエム様であった。かっこよかった。



非凡なる記号であらめ冬銀河


In Her Shoes

2005-11-14 21:47:11 | あしあと:出かけた場所
11月8日@飯田橋アグネスホテル

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正反対の姉妹。
姉は堅物でイケてない。でも優秀な弁護士。
妹は美人だけど、気まま勝手でちょっと手クセが悪い。勉強嫌いで怠け者。
それぞれ、ズバ抜けたとりえがあるんだもん、いいじゃん。
イケてない怠け者はどうすればいい?

きっかけはともあれ、それぞれの自分探し。
こんなカンタンに見つかるもんかい、と反発する。
けど、映画だから...

展開のイージーさを冷ややかに受け止めつつ、でも実は、いろんな意味で大変に大変に身につまされてしまったのだった。

抱えている問題に十分向き合う、ということ。
大切なものは決して切り離してはいけない、ということ。
そして、閉じこもらずに靴をはいて出かけ、新しい体験に心を開く、ということ。
などなど。

言うのは容易い。だけど、実践するというシンプルなことの、いかに難しいことか。

自分のことをダメダメに感じるときというのは、おそらく、大好きな誰かを喜ばせることができなかったとき、なのかも。

「あなたがいてくれるだけで嬉しい」と伝えあう欧米文化がときどきうらやましい。

資格とか、スリーサイズだけでは計れない、その人の価値。
こんな自分にもどうやら何かあるらしい、と知っているだけでも、生きることははるかにラクになると思う。

シャーリー・マクレーンをはじめとする、老人ホームの面々が良かった。
迷える若い人たちを育て見守る懐の深さは、若い時分の過ちと十分に向き合ったからこそ生まれるものなのかもしれないな。


つぶやき俳句 2句

2005-11-14 01:08:08 | ためいき:17文字
返り花わすれられたくないもので

木枯らしや母の背丈のまた縮む


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別宅に書き捨てたものですが、ちょっとウケたのでいい気になってアップしてます。(^^;)
つぶやきですんで、とりあえず口語体のままにしときます。
推敲します。できれば。

10月の句会に出した句

2005-11-05 00:45:34 | ためいき:17文字

鰯雲名もなき鳥の混じり入る

木の実拾う記憶の化身ふたつみつ

ごめんね、と言っておりますねこじゃらし


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今月も駄作の山の中から3句選ぶのは大変難しく、最後の1つはコインを投げて決めました。
“ねこじゃらし”はそうやって生き残った、運のいい句です。
ところが、句会ではこいつが一番ウケていた、、、
100円玉の方が作者よりも選句眼があるという皮肉。

ブログに俳句を書きつけ始めて、なんともう一年経っている!
途中5、6ヶ月ブランクがあるので、正味半年です。
投稿を始めて4ヶ月めですから、まだまだまだまだ初心者といっていいですよね?
ここには抹殺しまいたい句がたくさんありますが、そのままにしています。
いつかカッコ良く推敲したいんですけど。

先生の講評に「良い句です」とあると、嬉しいしほっとします。一応俳句になってるんだぁ。。
多少は上達しているのだろうか、、?

諸先輩方はみんな上手で、言葉の知識も豊富なので、読んでるだけでも楽しいです。
結社の句会ともなると、どういうことになってしまうんだろー。
みんなすごいのだ。