平成30年6月25日
園芸友の会 活動状況報告
第167回例会は、春の屋外例会として、5月31日(木)に皇居東御苑に行きました。
皇居東御苑は、皇居東地区の旧江戸城本丸、二の丸および三の丸の一部を整備して庭園とし、昭和43年に一般に公開されたものです。
初めての入園でしたが、大手門に集合し、手荷物検査を受けて入りましたが、大げさに言えば結構混み合っていまして、聞こえてくる言葉は外国語ばかりの感がありました。
入園後、大手休憩所で、巡回コース等を打ち合わせました。今回は、参加を楽しみにしていた、椎名、松本、若本のお三方が、直前の体調不良のため、残念ながら不参加でした。
今回の訪問は、前日の雨で空気中の埃が一掃され、時々雨がチラつく曇天でしたが、新緑の樹木と季節の花が我々を迎えてくれました。
二の丸庭園の一角にある花菖蒲は、個々の株数は少ないのですが、80種類あまりが纏まって咲いているので、趣が素晴らしい景観でした。
花菖蒲の前で
二の丸池には、アサザとコウホネが黄色い花をつけていて、花の大きさは小さいのにかなりの面積を占めていましたので目立ちました。コウホネの葉は蓮と類似して茎が水面に出ていると認識していたので、茎が見えず別種があることが解りました。
コウホネの花
池の縁にヤマブキの表示板を見ました。70年前に小学校で習い覚えた太田道灌に関わる逸話が蘇りました。よく見ると、花は終わって、5枚の萼片に4個の実を着けているではないですか。驚きました。
インターネットの資料では、一重で、花弁が5枚のものがあるとのこと、これに当たると思われます。(備考 参照)
ヤマブキの実
苑内風景1 苑内風景2
苑内のニの丸地区の最後に、都道府県の樹木を集めたコーナーがあり、各自、自分と縁のある地域の樹木の、名前を当てたり、探したりしました。
本丸地区は、広い芝生が配置されていて将軍の居住地としてのゆったりした感じが伺われます。
苑内は、塵が一つも落ちていませんでした。ボランティアの方の清掃によるものと思いますが、徹することで観覧者がゴミを落とさなくなるのかと思い、素晴らしい整備のあり方に感服した次第です。
歴史的に由緒ある天守台を背景に記念写真を撮り、富士見多聞、富士見櫓を巡りましたが、富士見多聞は中へ入れて、当時の城壁の防御構想に想いを巡らしました。
天守台前で
富士見櫓は、現存する貴重な3櫓の一つで、焼失した天守の代わりを務めたと言われます。
出口・中の門跡から百人番所越しに見えた大手町の近代的ビル群は壮観でした。
富士見櫓 中之門跡からの大手町ビル群
観覧後、会場を変えて、NTTグループが再開発して建てた大手町超高層ビルの地下で、昼食を囲みながら、親睦の場を持ちました。
席上、幹事から電友会50周年事業への参加方法の相談があり、検討しましたが、案が整理しきれませんでした。
また、従来、例会に利用していた日比谷同友会会議室が使えなくなるとの連絡がありました。
当日の出席者(敬称略)は、阿部正之、内海秀明、小峯茂樹、篠原周二、中島汎仁、長山東、林憲男、本多孝之の8名の皆さんでした。
以上
(本多孝之 記)
備考
① 太田道灌に関わる逸話
太田道灌が鷹狩に出て雨に遭い、蓑を借りようとしたとき、若い女に山吹の花を差し出され、それが『七重八重花は咲けども山吹の実の一つだになきぞ悲しき』という古歌(『後拾遺集』)の意だと後で知り、無学を恥じたという逸話(常山紀談等に記載)
② ヤマブキについて
晩春に明るい黄色の花を多数つける。北海道から九州まで分布し、古くから親しまれた花で、庭に栽培される。花は一重のものと八重のものがあり、一重には実がなるが、よく栽培される八重は、雄蕊と雌蕊が退化していて、実を付けない。