今回はちょっと趣向を変えて、CMソング特集である。最近のTVCMを見ていると、懐かしの名曲とかヒット曲がCMに使われているケースが多い。理由はいろいろあるようだがそのことも含めて、なぜこの商品にこの曲が使われているのか考えてみたい。
たとえば、これは昨年も取り上げたのだが、ブルーハーツの曲がCMによく使われている。最近では、オリンパスのCMで、浅田真央姉妹の背景に「情熱の薔薇」が使われている。(オリンパスのCMはこちら)同じ浅田真央の出るオリンパスのCMでは、「リンダリンダ」も使われていたことがある。
この10月1日から、民営化をスタートした「日本郵政グループ」のキャンペーンCMでは、「ひとりを愛せる日本へ」というコピーで夏川りみの「涙そうそう」の曲が流れる。(日本郵政のCMはこちら)政治的にはげしい争点となった郵政民営化だが、そういう政治的な背景を考えるとこのCMはたんなるコマーシャルという域を超えたプロパガンダCMとでも言える要素を持っている。
次は、KDDIグループのauのCMである。携帯各社のCMは種類や量も多いが質も高い。その中でもちょっと異色の物語風CMのバックに「瑠璃色の地球」が流れる。それも中森明菜が歌うカバーバージョンである。(auのCMはこちら)「瑠璃色の地球」は松田聖子の持ち歌であるが、それをあえて中森のカバーを使ってひとひねりしている。
CMは短いシーンの中で商品の情報を伝えたり、企業のイメージを視聴者に伝えることを目的にしている。CMで使われる曲はもちろん歌詞の内容も大切だが、直接には曲のイメージの喚起力がCMの目的に合っているかが重要となる。
たとえば、数年前、日産のセレナのCMで、70年代のCCR(クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル)のヒット曲「雨を見たかい」が使われていた。この曲はベトナム戦争を批判する反戦歌として全米で放送禁止になった、いわくつきの曲であったが、そうした背景的な意味も換骨奪胎して、曲のイメージだけが使われた典型的な例であろう。まさに平和な時代にリバイバルしたスタンダードナンバーと言っていいだろう。最近こうしたスタンダードな曲がCMに使われるようになった理由も考えてみてほしい。
Have You Ever Seen The Rain?(「雨を見たかい」)
Someone told me long ago,
there's a calm before the storm.
I know, and it's been comin' for some time.
When it's over, so they say,
it'll rain a sunny day.
I know, shinin' down like water.
I want to know, have you ever seen the rain?
I want to know, have you ever seen the rain
comin' down on a sunny day?
Yesterday, and days before,
sun is cold and rain is hard.
I know, been that way for all my time.
'Til forever on it goes
through the circle fast and slow,
I know, and it can't stop, I wonder.
I want to know, have you ever seen the rain?
I want to know, have you ever seen the rain
comin' down on a sunny day?
(動画はこちら)
(設問1)上の3つのCMに使われている曲について、それぞれ曲のイメージがどのようにCMの内容と結びついているか。
(設問2)「日本郵政」の民営化キャンペーンコピー「ひとりを愛せる日本へ」はどのような意図をもったCMだと思うか。また、このCMになぜ「涙そうそう」が選ばれたと思うか。
(設問3)懐メロやスタンダードナンバーがCMに使われるのはどういう理由からだと思うか。
たとえば、これは昨年も取り上げたのだが、ブルーハーツの曲がCMによく使われている。最近では、オリンパスのCMで、浅田真央姉妹の背景に「情熱の薔薇」が使われている。(オリンパスのCMはこちら)同じ浅田真央の出るオリンパスのCMでは、「リンダリンダ」も使われていたことがある。
この10月1日から、民営化をスタートした「日本郵政グループ」のキャンペーンCMでは、「ひとりを愛せる日本へ」というコピーで夏川りみの「涙そうそう」の曲が流れる。(日本郵政のCMはこちら)政治的にはげしい争点となった郵政民営化だが、そういう政治的な背景を考えるとこのCMはたんなるコマーシャルという域を超えたプロパガンダCMとでも言える要素を持っている。
次は、KDDIグループのauのCMである。携帯各社のCMは種類や量も多いが質も高い。その中でもちょっと異色の物語風CMのバックに「瑠璃色の地球」が流れる。それも中森明菜が歌うカバーバージョンである。(auのCMはこちら)「瑠璃色の地球」は松田聖子の持ち歌であるが、それをあえて中森のカバーを使ってひとひねりしている。
CMは短いシーンの中で商品の情報を伝えたり、企業のイメージを視聴者に伝えることを目的にしている。CMで使われる曲はもちろん歌詞の内容も大切だが、直接には曲のイメージの喚起力がCMの目的に合っているかが重要となる。
たとえば、数年前、日産のセレナのCMで、70年代のCCR(クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル)のヒット曲「雨を見たかい」が使われていた。この曲はベトナム戦争を批判する反戦歌として全米で放送禁止になった、いわくつきの曲であったが、そうした背景的な意味も換骨奪胎して、曲のイメージだけが使われた典型的な例であろう。まさに平和な時代にリバイバルしたスタンダードナンバーと言っていいだろう。最近こうしたスタンダードな曲がCMに使われるようになった理由も考えてみてほしい。
Have You Ever Seen The Rain?(「雨を見たかい」)
Someone told me long ago,
there's a calm before the storm.
I know, and it's been comin' for some time.
When it's over, so they say,
it'll rain a sunny day.
I know, shinin' down like water.
I want to know, have you ever seen the rain?
I want to know, have you ever seen the rain
comin' down on a sunny day?
Yesterday, and days before,
sun is cold and rain is hard.
I know, been that way for all my time.
'Til forever on it goes
through the circle fast and slow,
I know, and it can't stop, I wonder.
I want to know, have you ever seen the rain?
I want to know, have you ever seen the rain
comin' down on a sunny day?
(動画はこちら)
(設問1)上の3つのCMに使われている曲について、それぞれ曲のイメージがどのようにCMの内容と結びついているか。
(設問2)「日本郵政」の民営化キャンペーンコピー「ひとりを愛せる日本へ」はどのような意図をもったCMだと思うか。また、このCMになぜ「涙そうそう」が選ばれたと思うか。
(設問3)懐メロやスタンダードナンバーがCMに使われるのはどういう理由からだと思うか。