来週はセンター入試前日ということで学年行事のために授業なしになりました。それで今回が総合倫理の最終回になります。したがって、今回の問題の解説は省略したいと思います。そのかわり、コメント欄でディスカッションしたいと思います。
もうミスチルを取り上げる機会はないだろうと昨年、言ったのですが、今回は最後ですし、ミスチルの櫻井和寿が参加しているBank Bandの「はるまついぶき」を取り上げます。作詞は櫻井ですが、作曲は小林武史です。(昨年度、この組み合わせにSalyuを加えた「to U」を取り上げています。)じつは、この倫理の授業に「J-POP」の楽曲を素材として使うようになったきっかけは、ミスチルの「名もなき詩」でした。わたしはこの曲に衝撃を受けて、授業で取り上げ、個人的にもミスチルの曲に注目してきました。もう十年以上になりますが、その間、ミスチルの音楽も櫻井の世界観のようなものも変化しています。しかし、その変化はメジャーになるほど商業主義におかされて、つまらない亜流の音楽に堕していくものと違っています。同じことはCoccoにも感じることですが、アーティストとしての音楽性の深化と共にその思想性というものが発展していくというような姿なのです。
J-POPを徹底して論じる能力も余裕もありませんが、気になるアーティストやグループの音楽を通じて伝わってくるメッセージや思想というものを考えてみるのもいいだろうと思うようになりました。何よりもわたし自身が、こういう作業を通じて思いがけない発見や音楽の背景に気づかされたことです。そこに至る過程は楽しくもあり、苦しくもある作業でした。そして、ミスチルを通して、J-POPがたんなる刹那的に消費される音楽商品ではなくて、現在の状況を反映して表現する作品としてとらえることができるようになったと思います。
さて、前置きはこれくらいにして、Bank Bandの「はるまついぶき」に入りましょう。この曲の誕生の詳しい経緯については、Bank Bandの公式サイトを見てください。(こちら)まず、映画「ミッドナイトイーグル」の主題歌の制作を依頼されたことから曲作りが始まり、昨年夏のap bank fes'07のステージが台風で中止になり、たまたま同じ時に新潟で中越沖地震が発生する。フェスの中止で用意していた食糧(カレー)が大量に残っていることを知って、小林たちがそれを新潟の被災地に運んだこと。そして被災地の光景を目の当たりにして、「はるまついぶき」を急遽リリースすることになったそうである。櫻井はメッセージの中でこう言っている。
「雪に覆われた春を待つ息吹のように、再生を待っている人たち、
また、その人たちを遠くから想っている人たちに、
この歌が届いていくことを願ってます。」
作詩:櫻井和寿 作曲:小林武史
目を閉じたまま 眺めている景色 あなたはそこにいて
口をつぐんで 投げかけた言葉 笑って聞いてる
心に佇んでる寂しさ それすら確かな愛の姿と
自分にそう言い聞かせながら 想いを守っている
降り積もる雪に覆われた 春待つ息吹のように
かすかでも光に向かう強さを 抱きしめたい
時の流れが「生きてる意味」に目隠しする理由(わけ)は
プラネタリウムとおんなじ。 暗闇がくれる光を知るため
心に形なんかない 逆を言えば自由自在に 姿を変えていけんだ
暗い海の底に沈んだ日でも 青空を飛んでいる
強い風にタンポポの綿毛が 未来へと運ばれてく
向かい風だろうと翼にして ねぇ 僕らも羽ばたけるかな?
<中略>
降り積もる雪に覆われた 春待つ息吹のように
かすかでも光に向かう強さを抱きしめ いつの日にか
向かい風だろうと翼にして きっと僕らも羽ばたけるはず
暖かな春の空に…
(PV動画はこちらから。歌詞は、こちら)
(設問1)「心に形なんかない 逆を言えば自由自在に 姿を変えていけんだ」とはどういうことを意味しているのか。
(設問2)この歌詞の中でメッセージの核心にあたる言葉を取り出し、それはどういうことを意味しているのか説明しなさい。
もうミスチルを取り上げる機会はないだろうと昨年、言ったのですが、今回は最後ですし、ミスチルの櫻井和寿が参加しているBank Bandの「はるまついぶき」を取り上げます。作詞は櫻井ですが、作曲は小林武史です。(昨年度、この組み合わせにSalyuを加えた「to U」を取り上げています。)じつは、この倫理の授業に「J-POP」の楽曲を素材として使うようになったきっかけは、ミスチルの「名もなき詩」でした。わたしはこの曲に衝撃を受けて、授業で取り上げ、個人的にもミスチルの曲に注目してきました。もう十年以上になりますが、その間、ミスチルの音楽も櫻井の世界観のようなものも変化しています。しかし、その変化はメジャーになるほど商業主義におかされて、つまらない亜流の音楽に堕していくものと違っています。同じことはCoccoにも感じることですが、アーティストとしての音楽性の深化と共にその思想性というものが発展していくというような姿なのです。
J-POPを徹底して論じる能力も余裕もありませんが、気になるアーティストやグループの音楽を通じて伝わってくるメッセージや思想というものを考えてみるのもいいだろうと思うようになりました。何よりもわたし自身が、こういう作業を通じて思いがけない発見や音楽の背景に気づかされたことです。そこに至る過程は楽しくもあり、苦しくもある作業でした。そして、ミスチルを通して、J-POPがたんなる刹那的に消費される音楽商品ではなくて、現在の状況を反映して表現する作品としてとらえることができるようになったと思います。
さて、前置きはこれくらいにして、Bank Bandの「はるまついぶき」に入りましょう。この曲の誕生の詳しい経緯については、Bank Bandの公式サイトを見てください。(こちら)まず、映画「ミッドナイトイーグル」の主題歌の制作を依頼されたことから曲作りが始まり、昨年夏のap bank fes'07のステージが台風で中止になり、たまたま同じ時に新潟で中越沖地震が発生する。フェスの中止で用意していた食糧(カレー)が大量に残っていることを知って、小林たちがそれを新潟の被災地に運んだこと。そして被災地の光景を目の当たりにして、「はるまついぶき」を急遽リリースすることになったそうである。櫻井はメッセージの中でこう言っている。
「雪に覆われた春を待つ息吹のように、再生を待っている人たち、
また、その人たちを遠くから想っている人たちに、
この歌が届いていくことを願ってます。」
作詩:櫻井和寿 作曲:小林武史
目を閉じたまま 眺めている景色 あなたはそこにいて
口をつぐんで 投げかけた言葉 笑って聞いてる
心に佇んでる寂しさ それすら確かな愛の姿と
自分にそう言い聞かせながら 想いを守っている
降り積もる雪に覆われた 春待つ息吹のように
かすかでも光に向かう強さを 抱きしめたい
時の流れが「生きてる意味」に目隠しする理由(わけ)は
プラネタリウムとおんなじ。 暗闇がくれる光を知るため
心に形なんかない 逆を言えば自由自在に 姿を変えていけんだ
暗い海の底に沈んだ日でも 青空を飛んでいる
強い風にタンポポの綿毛が 未来へと運ばれてく
向かい風だろうと翼にして ねぇ 僕らも羽ばたけるかな?
<中略>
降り積もる雪に覆われた 春待つ息吹のように
かすかでも光に向かう強さを抱きしめ いつの日にか
向かい風だろうと翼にして きっと僕らも羽ばたけるはず
暖かな春の空に…
(PV動画はこちらから。歌詞は、こちら)
(設問1)「心に形なんかない 逆を言えば自由自在に 姿を変えていけんだ」とはどういうことを意味しているのか。
(設問2)この歌詞の中でメッセージの核心にあたる言葉を取り出し、それはどういうことを意味しているのか説明しなさい。