世界遺産・石見銀山遺跡(島根県大田市)で明治時代に採掘された重さ約120キロの鉱石が、遺跡近くの 佐毘売山神社で見つかり、9日、島根県立 三瓶自然館(同)に運び出された。
現存する同銀山の鉱石で最大といい、16日から同自然館で公開する。
鉱石は縦1メートル、横50センチ、高さ30センチで、銅を中心に金や銀を含んでいる。1887年に同神社に奉納され、1967年に氏子らが盗まれないように境内に隠したとされていた。
その後、所在がわからなくなっていたが、2007年に 幣殿の床下で発見され、この日、土に半分埋まった状態から掘り出された。
中村唯史・同館学芸員は「鉱石は拳の大きさに砕いて採掘するのが通常だったが、当時採れる鉱物が減っており、銀山が再び繁栄するのを願って大きい鉱石を奉納したのだろう」と話している。
大きな奉納品