goo blog サービス終了のお知らせ 

in my pocket

被災地の皆さんが安心して暮らせる日が早く来ますように。

疾走・下

2006-07-19 07:35:31 | yonda?
 途中に何度か聖書からの引用が出てくるが、それによって救われるように見えて、あまりにも救いようのない少年の人生。ラストシーンで登場する「刑務所で生まれた子ども」は唯一の光だ。確かに、少年の感じたとおり、望まれなくても男女がSEXすれば子どもはできてしまう。それでも少年の子どもが「生まれてきてしまった」という表現を使わなくていいような人生を送れるよう、切に願う。

疾走・上

2006-07-10 07:42:21 | yonda?
 物語が始まる時点ではまだ少年は普通の家庭の普通の子どもだったのに、上巻の最後では「穴ぼこのように暗い目」をした子どもになっている。「運命は双六盤だ。」という神父。その神父も暗い過去を抱えていた。誰しもが予想しえなかった事態に巻き込まれて行く。それは運命という双六盤に乗ってしまった以上、仕方のないことなのか。重松清の作品にはいつも「死」のイメージがつきまとう。

99パーセントの誘拐

2006-06-29 08:15:54 | yonda?
 書店で「人気の本」ってなってたので買ってみました。でも実はけっこう前の本なのね。88年の作品です。ちなみに作者の岡嶋二人は不二子不二夫みたいなもので、2人の合作らしいです。PCを使った犯罪ってことで、私のような素人には難しい部分もあったけど、それなりに楽しめました。“クラインの壺”もこの作者だったんだ。読んだことないけど、ドラマは見てました。今度よんでみようっと。

推理小説

2006-06-19 08:04:17 | yonda?
 ドラマ「アンフェア」の原作です。この作者の人、元々脚本家だったんですね。でも、ドラマの脚本は別の人が書いています。「白夜行」は原作に比べて雪穂の悪女っぷりの足りなさが気になったりしていましたが、今回は個人的には原作よりドラマの方が好きです。それはやはりなんと言っても篠原涼子さんと瑛太さんの魅力なんじゃないかと思います。

キッドナップ・ツアー

2006-06-09 08:25:11 | yonda?
 これはもう大分前に読んだ本で、角田光代さんの作品です。職業柄か?子どもや家庭の問題が扱われている作品はつい気になってしまいます。簡単に言うと、この作品に登場するのは、離婚母子家庭の子どもと、その父親です。個人的には、必ずしも両親揃っている家庭が幸せで、離婚家庭の子どもが不幸だとは思いません。この作品でも、父親は子どもっぱく、むしろ子どもの方がしっかりしてるんだけど、その二人が既成の「親子」というよりも、新たな関係を作っていく物語だと私は思います。

嵯峨野白薔薇亭の殺人

2006-05-30 06:55:17 | yonda?
 これもちょっくらぶの景品目当てに買った角川文庫です。これもまたなんとなくマニアックな匂いあり。角川文庫ってみんなそうなのか??タイトルには「殺人」とありますが、物語は美人作家の盗作事件から始まります。その盗作に至るまでの過程というのが、客観的に見たら「それはないだろう。」と思うような行動があったりして今イチリアリティに欠ける気がします。

水の時計

2006-05-20 06:55:55 | yonda?
 ちょっくらぶの景品目当てに買った角川文庫です。全体的にややマニアックな雰囲気は漂うものの、虐待の問題も取り入れられていたりして、はっとさせられる部分もある作品です。メインテーマは臓器移植なんだけど、主人公のすばるって名前からしてなんとなくマニアックだし、基本はファンタジーだから仕方ないのかもしれないけど、執事の存在からして、リアリティをなくしています。

白夜行(原作)

2006-05-10 07:52:38 | yonda?
 ドラマ版では山田孝之くんの最後のシーンから始まっていますが、原作では二人の口から数々の犯行が語られることはなく、第三者から見た描写で示唆されているのみで、ミステリー的なつくりになっています。また、心をなくした人間の物語ということで、ドラマの綾瀬はるかちゃんは人間的な部分を残しているのに対し、雪穂はあくまでも「魔性の女」「悪女」といった感じになっています。

博士の愛した数式(原作)

2006-04-28 22:37:14 | yonda?
 映画では吉岡さん演じるルートが語る形式で物語が進行しますが、原作の方では家政婦さんの視点から見た話になっています。エログロなし、博士と家政婦の間に愛が芽生えることもなし、登場人物は皆どこか浮世ばなれしている。さすが純文学。とはいえ、純文学の作者である以上文系の人間であるはずなのに、数字にロマンを見出す物語を書いてしまったことはスゴイ。

彼女の朝

2006-03-29 08:40:02 | yonda?
 相変わらずかれんの女友達は全く登場しません・・・。そしてカマトトぶりも健在。なんとかしてくれ~。男はホントにこういう女が好きなのか?相手の男が若いから許されるのか?両思いでありながらHするかしないかにページを費やすとは・・・。どっちかにしろっつーの。投げ飛ばしたくなるぜ、全く。このテの小説に感情移入できなくなったのは年だからなのか?