「純粋」であることに意味はない。

昔、旅をしていた時…旅を旅としている人に出会った。その人が置いて行ったコトバに「旅こそ人生！」みたいなのがあった。それを見て僕は悲しい気持ちになった。自分の立場を必死に肯定するような痛々しさが滲み出ていた。

僕は何も分からない。けど今現在、身の周りにあるものは理解している。肯定も否定もない。せめて言うなら、臭いがある。理解しようとしいて、臭いを感じている。

悲しい気持ちになったのは、そんなことからだと思う。弱さを見たからではない。多分、切実な思いが伝わらなくて、何かの歯車が噛み合わなくなって、でも自分を肯定しなければ自分がもたなくて、簡単に考えれば逃げればいいのだろうけど、諸事情とかせっせと作り上げたプライドとかあるから、そうもいかなくて…、他に幾らでもあるのに、情熱を傾ける価値のあるものは幾らでもあるのに、不器用と言うか何だかケチなスタイルに縛られて、それをイノセントとかでラベルするしかない。

そういうのは、僕も紙一重で、明日からどうなるのか？どちらになるのか分からない。怖いのではなくて、悲しい。

知っているから、悲しい。