ロミレー保泉のメガビタミン

『不登校』・『引きこもり』 解決策は、
常識アタマで考えない
型破りの『秘策』だから効くんです!
 

不登校の治療者からの視点

2009-12-31 11:21:21 | 久保田の『人間力』
不登校には、本人の状態や意思だけでなく、家族、学校等のとりまく環境の要因が複合的に関連して起こります。
また、身体の病気や「統合失調症」「躁うつ病」「うつ病」「摂食障害」など何らかの心の病気の発症の結果としての不登校もありますが、最近では、小さい頃から虐待を受ける、学校でいじめられる、ということにより、基本的信頼関係が身につけられず、対人関係がうまくいかない不登校の生徒も増えているようです。
これらは、「適応障害」として対応することが一般的なようです。「適応障害」とは、「重大な生活の変化やストレスの多い生活上の出来事に順応しようとして、苦悩や情緒障害が起こり、通常の社会的な生活が妨げられていること」、と記述されています。
いろいろな症状のために身動きがとれず、不登校や引きこもりになる場合もあります。その場合、家族の関わりが大切になってきますが、症状から家庭内暴力などが起こることもあるため、家庭内だけでは対応が困難な場合は、早い段階で専門医を受診されることをお勧めします。
うちの長男も家庭内暴力の兆候が現れたときは、心療内科の診察を受けました。最初は、「自分はおかしくない」、「自分は病気ではない」、「あなたたちこそ変だ」というように、まったく通院しようとはしませんでした。その長男に対しては、家内が心療内科の医師と相談しながら、根気よく勧めることで通院するようになりました。幸いその医師と長男の相性が良かったのか、通院を続けたおかげで改善に向かいました。これは、長男の例なので、全ての子が通院すればすぐに改善するわけではありません。
まずは、親が子どもの出すいろいろな病的症状を見て、判断すべきだと思います。しかし、親は何とかしなければならないと思い、一度医師に診てもらおうと思うのが普通でしょう。病院に行けば、ほぼ間違いなく薬が出ます。不登校を理解できない親には、薬で解決できるならと思うのも理解できます。
その際に、「お子さんは心の病です」と言われたら、それを信じ込んでしまうのは親としてやむを得ません。病気と言われたら、親として一生懸命子どもを治そうとするのは当然です。でも、投薬されて不登校は改善するものではありません。
まずは、不登校や引きこもりを専門にしている機関やカウンセラーに相談した上で、通院を模索した方がよいでしょう。いきなり病院に連れて行こうとすると、子どもは「自分はおかしくない」と、逆に傷つけてしまうことがあります。また、通院したとしても、投薬だけに頼らないでください。大切なのは、医師と子どもが信頼して通院出来ることです。
病院の場合は、状態を相談できるのは、長くても数十分単位です。もっと長く相談したい場合は、専門機関やカウンセラーがよいでしょう。この方々と、親御さんの相性も大切になるので、信頼できる人と出会えたならばその方の言うことだけを聞いた方が良い方向に向かいます。専門家の中にも、いろいろな指導をする人がいます。中には、言われることが全然反対のことを言われて戸惑ったり、自分の子どもには取り入れられないことを言われたりします。いろいろな人からアドバイスを受けているうちに、親も迷ってしまい不安になってきます。家庭内で親が不安であれば、子どもはもっと不安になるものです。
後、他の子が改善した体験談には、振り回されない方がよいでしょう。例えば、同年代で同じような状態の子が、「○○療法でよくなりました」というのを鵜呑みにして真似をしても改善されないケースがあります。それは、子どもの適性と環境が違うからです。それを「自分や子どもがダメなのか」と思ってしまうと、余計に落ち込んでしまいます。
子どもが不登校や引きこもりになったときは、“人生の宿題”が出たと思えばいいでしょう。すぐに宿題の答えを追い求め過ぎて、他人に頼り過ぎると、次はもっと大きな課題が出されてしまいます。自力でやり遂げてこそ、この“宿題”は早く終わります。
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不登校の学校からの視点

2009-12-30 12:07:27 | 久保田の『人間力』
私の二男が不登校になったのは、小学校3年生でした。クラスの担任が変わり、給食を残さず食べるように指導されたり、ハキハキしゃべるように指導されたりするようになりました。二男は好き嫌いが激しく、家族以外の他人とはまったくしゃべることができませんでした。そんな二男が、学校に行くことにプレッシャーに感じるようになったのは事実です。だからと言って、私はその先生を責めるつもりはありませんし、正しい指導だと思っています。しかし、良かれと思って行った指導方法が、子どもたちにプレッシャーを与えているケースも多いのです。
先生方の中には、指導技術が未熟の方もいらっしゃいます。これは、若い教師で経験不足からおこる場合もあります。しかし、未熟な親と同じで、いつまでも未熟な教師も存在してしまいます。
テレビでいじめが原因で自殺した子どもの担任が、「いじめがあったことをちっとも知りませんでした」という言葉が報道されます。このようなニュースを見るたびに、「もしこれが我が子だったら」と、実に腹立たしく思うことがあります。
不登校の原因がいじめであるならば、教師は早く気付くべきでしょう。自殺まで追い込まれる子どもたちは、親に心配をかけたくないという気持ちから、親には相談できずに苦しんでしまう優しい子たちが多いそうです。そうだとすれば、尚更、学校の現場にいる教師に気付いてもらわない限りは、家庭では対応できない問題です。
 
また、不登校になる子どもたちは、繊細な神経の持ち主たちです。その子たちに無神経な大人たちが、「どうして学校に行けないの?」、「なぜ、給食が全部食べられないの?」と問いつめたとしたらどうでしょか。自分でも分からない子たちをより苦しめ、追い詰めてしまうことになります。
もし、家庭内で学校に行きたがらない兆候が出始めたら、まず担任と相談するのがよいでしょう。その担任では、埒が明らかないと思われたなら、学年主任や校長先生に相談されるといいでしょう。ただし、クレームという認識ではなく、必ず相談という謙虚な態度で臨んでください。
最近、耳にする「モンスターペアレント」とは思われないようにしてください。モンスターペアレントとは、苦情や要求の持ち込み方も尋常でない親のことです。学校に出向いて担任を恫喝して、教師に土下座を要求したり、慰謝料を求めたりするのは、尋常ではありません。
これでは、苦情や要望に対応する過程で、精神的に追い込んでしまうだけで、何の解決にもなりません。このような人は、未熟な親の前に、未熟な大人たちなのです。
いずれにしても、まず困っている子どものためにという視点から考えなければ、早期解決が無理になるばかりか、より問題はこじれます。
たとえ、多少学校側に問題があったとしても、こちら側が謙虚に臨めば、解決の道も一緒に考えてくれます。
うちの家内は、逆に遠慮をしてしまい、あまり学校に相談しませんでした。しかし、二男の不登校が長期化すると感じたときに、何度も学校に足を運び、先生方と相談しました。そのおかげで、普通に登校することはできませんでしたが、給食を食べに行ったり、運動会を見学したりはできるようになりました。また、別室一人で学習することで、少しでも勉強について行こうという姿勢は見せました。そんな学校の協力体制が大切です。どんな形にせよ、学校とは繋がりを持っておくべきです。
親と教師が責任転嫁し合い、双方が対立するのではなく、子どもを両親と学校の両方で支え合ったら、きっと早期解決は可能です。

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不登校の親からの視点

2009-12-29 15:27:45 | 久保田の『人間力』
何故、不登校がこんなに増えたのでしょうか?それは、未熟な親が増えたからだと言われています。もちろん、学校や社会の問題はありますが、親の責任は重大です。
未熟な親とは、どういうことでしょうか。それは、親が子どもを甘えさせるべき時に甘えさせず、甘えさせるべき時でない時に甘えさせることです。
例えば、幼い頃は、親の助けがなければ、子どもは生きていくことができません。この歳では、わがままを言ったり、泣きやまなかったりすることがよくあります。この時期に、必要以上に叱ったり、甘えることを許さなかったりすると、子どもの心が成長しません。よく問題になる幼児虐待も、未熟な親が原因です。
また、子どもが中学生以上になると、親より体格がよくなってきます。この時期に、親が子どもを叱ることで、家庭内暴力が誘発されることがあります。親自身が子どもを怖がり、叱るべきところを黙認してしまうケースが出てきます。
昔なら、叱られてしぶしぶ学校に行き、不登校にならずに済んだ子が、「行きたくないのなら行かなくてもよい」と、変に親から理解され、不登校になってしまったケースが増えているのです。
私は、無理やり学校に行かせることには、反対の立場をとっています。それは、私も「子どもを甘えさせるべき時に、十分に甘えさせてあげられなかった」と反省しているからです。これができていれば、前述したように、叱られてしぶしぶ学校に行く子になれるのです。しかし、私のようにできていないと感じている方は、反省はしても後悔はしないでください。いくら後悔しても、時計の針を過去に戻すことはできません。これからの対応の仕方を考えるべきです。
そうは言っても、「私たちの育て方が間違っていたんだ」と自分を責め、落ち込むのが普通です。でも、こういう方は、良いほうです。
なかなか問題を解決することはできない親は、不登校の原因を他に責任転嫁する人です。人は、無意識に自分を悪者にしたくない気持ちから、大切な問題から目を逸らします。不登校になったのは、「母親の子育てが悪いんだ」、「学校の対応がなっていない」、「医師の言うとおりにしても、全然良くならない」などなど。
そんな“犯人探し”をしている暇はありません。早く、子どもを救ってあげてください。だからと言って、原因が分からないことには、解決していきません。しかし、どうにもならないことを解決しようとしても、改善には向かいません。例えば、家族の歪んだ人間関係から、感受性の強い子どもを通して表れている場合です。 
この場合、根本的な問題は放っておいて、現状で解決できるところから行うのがよいでしょう。例えば、いじめや担任との人間関係に原因があるということが分かったならば、改善できる方策を考えます。一つ一つ解決出来ることから行っていくという姿勢が大切です。
改善できないことばかりに、目を向け過ぎて、前に進めなくなることだけは気を付けたいものです。
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不登校の子どもからの視点

2009-12-28 10:11:57 | 久保田の『人間力』
不登校は、子どもの学校教育や家庭生活などの環境的な条件と、性格、感受性、ストレスを処理する技能などの内面的な条件とのかかわりの中から生じてくるものと考えられます。
小学校で発生する不登校と中学生で発生する不登校は、違いがあるようです。小学校でも低学年の段階で発生する不登校は、家族の要因が大きいと言われています。
ただし、このことは「家族が直接の原因」であるとか、「親が悪者」とか言っているのではありません。不登校は、複雑な要因、条件が重なっています。それらを解明することが根本的に重要です。
その他に、いじめ、友人関係、学業不振、教師との問題が引きがねになっているケース、心の病(心身症、鬱状態、パニック障害、不安神経症、摂食障害など)によるものなどがあります。
とくに小学生は、親(特に母親)など、愛着を持っている人から離れることで、極端な不安を覚える子供特有の心の問題で、不登校になる子もいます。
また、子供自身、学校に行きたい気持ちはあるが、なぜか行くことができないと感じたり、心の内をうまく表現できなかったりする子がいます。学校を休んだことが、学業不振や友人関係の不和につながり、長期化してしまうという背景もあるでしょう。
このようなことから、根本的な原因を無視し「学校へ行く、行かせる」ことだけに執着してしまうと、後に大きな問題を抱えることにもなりかねません。原因を知ることはとても重要です。
夫婦間や嫁姑等の争いから家庭内に緊張が高いと、一番弱い子どもがその影響をもろに受けてしまいます。まず、家庭内から見直して行きましょう。
中学で発生する不登校は、子ども自身の要因(自我の芽生え、自己主張が顕著)が徐々に生じてくるのが小学生と異なる点です。身体の成長が著しく、思春期に関係する問題として強迫行動などが生じます。それは、自分が人より「臭いとか醜いとか」いう不安などです。自己愛が強くなり、あるべき誇大な自己像に支配されて、それが実現できないと自信が持てず、生きていてはいけないと思い詰めるようになります。自己への不信から不登校や引きこもりになる可能性があります。
受験が迫ると、「自分の人生が決定される」と、不安が大きくなり不登校の引き金になります。
または、親や厳しい教師への反抗的な対応から非行集団とつきあいが始まり、反社会的行動が徐々に顕著となります。中学生の不登校は、親の覚悟も要求されます。
原因が分かってきたら、どうしたら解決できるかを考えて行きましょう。家族や学校だけでは解決できないときには、精神科、カウンセリング、各種相談機関などに相談することも大切です。
できるだけ早い段階で気づき、解決させることが望ましいのですが、ケースによっては、ゆっくりと時間をかけなければならないこともあります。子どもの視点から考えてあげることも重要ではないでしょうか。
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引きこもる子への親の願い

2009-12-27 13:11:20 | 久保田の『人間力』
「引きこもり」というとまったく外に出られない人から、買い物などのために出られる人も含まれるそうです。不登校や欠勤が続いて、引きこもりに移行したケースが多いとされます。また、昼夜が逆転して生活している人も多いと指摘されています。
引きこもりは、必ずしも学齢期にある者が起こすとは限らず、いったん社会人として自立した人が突然、起こすこともあるようです。事例は、男性が8割と圧倒的に多いと言われています。
私の息子たち(当時、中学1年生と小学3年生)は、不登校になりましが、長男と二男では状態はまったく異なっています。
長男は、高校へ進み、アルバイトもできるようになりましたので、引きこもりには移行しませんでした。しかし、現在、中学1年生になる二男は、ほとんど外には出ずに、引きこもりの状態が続いています。
両者の違いを親なりに考察すると、長男は自分自身が、不登校の状態を恥じていることでした。しかし、二男は、今の状態に不安や恥じるということは一切ありません。
では、二男は、「怠け」「わがまま」「甘え」なのかというと、そうとも言えないのです。と言いますのは、二男は家族以外の他人とまったく会話が出来ないのです。専門家からは、「場面緘黙(かんもく)」「自閉症」などと、指摘されたこともあります。家族に対しては、ほとんど緊張は起こらず、近隣の住民や同級生と会話できないのは、対人恐怖症状も考えられます。
そのいずれにしても、二男の場合は、長男とは異なっているため時間が掛かるものと、覚悟を決めています。だからと言って、二男のことを諦めているわけではありません。何が最善かをいつも考えています。そして、親から子へ願うことは、大きく分けて3つです。
1つは、「自分より長く生きてほしい」ということです。子どもが不登校や引きこもりになったとき、親や他人から責められたどうでしょうか。本には、「自分なんて、存在する価値がない」などと思い込み、この世から消し去りたいという衝動にかられると思います。
そして、その心理状態が長く続くと、鬱などの精神的疾患の領域に至ってしまい、時には自殺にまで追い込まれてしまうこともあるのです。
とくに、性格的に繊細で真面目な子どもほど、逃げ道を考えられなくて苦しんでしまうものです。絶対にこのような悲劇を生みたくはありません。
2つ目は、「子どもには、犯罪者になってほしくない」ということです。引きこもりから家庭内暴力へ移行する事例は、約50%みられ、これも深刻な問題になっています。
本人は、母親のそばを片時も離れず生活し、いろいろと支持したり、命令したりします。しかし、親の態度が気に入らなければ、激怒して暴れだします。暴力は次第にエスカレートし、深刻化すると、親に危害を加えるようになります。親殺しといった事件になった場合、子どもを犯罪者にしてしまいます。
このようはことにならないためにも、早期に子どもへの誤った対応を中止すべきです。いうまでもなく、慢性化した引きこもりの状態に対して説得、議論、叱咤激励は有害無益なものでしかありません。子どもは、こうした働きかけを徹底的に嫌い、両親に対しては、強い不信感として、家庭内暴力によって対抗しようとします。
まずは、子どもの引きこもり状態をまるごと受け入れ、子どもと向き合うことです。これによって子どもは、それまでの居心地の悪い気分から抜けだし、リラックスして過ごせるようになります。
家庭内暴力は、あくまでも家庭内に限られ、家庭の外でも暴力に及ぶ事例はほとんどないようです。
まず、家族がこの問題について十分に理解し、親子の信頼感が高まってきたら、子どもとの会話を充実させていく必要があります。
3つ目は、「自立できるようになってほしい」ということです。引きこもりの状態が長く続くと、「自分たちがいなくなったら、この子は一人で生きていけるのだろうか?」と心配になります。
私も二男を見ていると、いつもそう思います。しかし、これは焦らないことにしています。本人に興味があって、将来、職業としていけるものを応援してあげています。
本人が興味を抱けば、強制しなくても知識を吸収しだします。また、それに関連したものにも興味を覚え勉強するようになってきています。少しずつステップアップしていくことが大切だと感じています。
本人が劣等感を持っている部分には、けっして触れず、将来の話、学校の話、同世代の友人の話、趣味の話題などをしましょう。本人が社会に出ることに興味を持つことが大切です。
ささやかかも知れませんが、親としてこの“3つの願い”が叶うことを毎日祈っています。
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